天聖経: 第441話

真の父母様の祈祷

第二章 真の父母 6-7

6. 愛する息子、娘になるときまでお守りください

愛するお父様!はるか遠くの国に向かう旅人がいるというとき、その旅人自身が永遠の天宙の大主体であり、愛の理想の本体である本然の私たちのお父様、神様であることを全く知らなかったのでございます。地上に向かって一日として忘れることができず、相対的な因縁を抱いているお父様の胸の中には、千万人の事情が絡み合っていますが、通告できる対象がなく、孤独だったその心情を誰も知ることができなかったのでございます。

いわゆる真の父母という名をもった私自身が、お父様のみ前に面目がございません。そのような事情に胸を痛めるお父様を、深い夜更けに慰労できるときが億千万回あったにもかかわらず、自らの疲労ゆえに眠りにとらわれ、その時間を失ってしまったことがどれほど多かったかを思うとき、この上なく甚だしい不孝であることを、再び思うのでございます。

知れば知るほど体面を保つことができず、行けば行くほど自らの恥を感じざるを得ない、この上なく甚だしい不孝な私たちでございます。先祖たちの罪を背負った後継者の名を拭うことができない、この上なく甚だしい不孝な私たちでございます。先祖たちの罪を背負った後継者の名を拭うことができない悲痛な事実が、どれほど呪わしく、嘲弄の的になるかをよく知っております。私たちはこのような立場におりますが、それでも他の人よりはお父様の心情的な位置に近い位置におり、世の中の何も知らない旅人として生きている賎民たちが、どうしてあなたの心情を理解できるでしょうか。

この場に集まった統一教会の群れを前にして、深刻な話はするまいと思いながらもしてしまいました。その心の奥深くに刻み、忘れることがないようにしてください。きょうは、宇宙的な行事以降、最初に迎える聖日でございます。一九八二年十月十四日は、この息子にとって、三十二年前、悲しみの日から抜け出し、解放を迎えた日でございます。その日を期して、天地が喜んで賛美できる一つの瞬間を求めていたことを知っております。

この地にお父様が願われる天の日がなければならないことを知り、人類の心情を一つにし、希望的な突破口を期待していた人類の願いを知ったのでございます。天の心と天上世界の善の先祖たちの心、そして地上に生きていながら宗教の道を歩み、天倫に従っていく人類の心など、三つを一つの焦点に集め、喜び、よくやったと言える歴史始まって以来の一場面があるとすれば、今回、八十数カ国の若者たちを集め、高名であられるあなたのみ旨の前にキリストの恨を解き、アダムの恨を解ける、歴史的な勝利の基盤を準備した場面であることを知っております。

天上において、無形の実体として、人間が自由に交流できなかった悲しみの環境から抜け出し、地上の平面途上で神様を身代わりする真の父母の名を備え得る環境を用意したのでございます。平面圏で同じ御飯を食べ、同じ環境と事情圏において、訓示を通して世界の人類がそのようになった環境でございますが、カインとアベルのような分立された数多くの民族を、今回のこの期間を通して、息子、娘の心情基準で結び、再臨の基盤を受け継ぐことができる立場になったのでこざいます。そして、天と心情の紐帯を結び、六千年間願っていた新郎と新婦を中心とする小羊の婚宴の環境的な位置以上の価値をもち、韓国の地に心情的な絆を結んで世界に出動できる歴史的な出発をもたらしたという事実は、驚くべきものであることを知っております。

お父様、旧約時代の悲しみをお忘れになってください。新約時代のイエス様の悲惨な十字架をお忘れになってくださり、キリスト教の歴史において、血を吐き、引き裂かれて死んだあらゆる惨状をお忘れになってください。

そのような背後を退けて生まれたこの時間に、天倫を前にして必ず行かなければならない運命の行脚に、恥ずかしいことがないようにしてください。すべての世界人たちの前に、伝統を備えられませんでしたので、それを立て直して整え、新しい伝統で連結できるよう、各自の責任、家庭の責任、教会の責任と、この国の責任を果たすために、今から総出動の命令をしなければならない立場を喜んで御覧くださり、希望を抱いて、休まず前進すると誓う統一の群れたちとなることをお誓いいたしますので、喜びの心で受け入れてくださることを切にお願い申し上げます。

万世に恩賜が共にあるようにしてくださり、自ら宣誓し約束したことを、自ら守ることができるようにしてください。心情を備えた息子、娘になるだけでなく、お父様が立てて誇ることができ、愛することができる息子、娘になる時までお守りください。どうぞむち打ってその道を行けるよう導いてくださることを、お父様、重ねてお願い申し上げながら、真の父母様のみ名によってお祈り申し上げました。アーヂュ。(一九八二・一〇・一七)

全体目次

 

7. 真の父母の愛の圏が満ちあふれるようにしてください

今までの世界は、真の宗教を見いだすことができず、真の夫婦、真の父母、真の民族、真の国家、真の世界をもてないことによって、真の天上天国をもてなくなったのでございます。この地上のすべての子女たちが責任を果たせなかったことを蕩減復帰するために、父母様がこの地上に来られ、自らすべての責任を果たし、勝利の王権の設定とともにこの地上に解放圏を備えるようになったのでございます。

今まで悪魔が防御し、天上世界の善の霊たちが地上に再臨できず、主流的な宗教基盤を通してのみ連結されていたあらゆるものが、真の父母の名を宣布することによって、平面的に、すべての民が真の子女になれる特権を与えられたのでございます。そうすることにより、自分の一族の先祖たちが主流の宗教圏に連結され、善の人々が立てたあらゆる功労の基盤を受け継ぎ、どこであっても再臨し、協助できる勝利の版図が平面途上に成し遂げられたのでございます。

この時が訪れてくることによって、このような特権的な真の父母の宣布をこの地上にしたのでございます。これは私の国だけを取り戻すためではなく私の世界を取り戻し、地上天国だけでなく永遠の世界を引き継ぐために、天が今まで犠牲になった代価によって取り戻されたものですので、億千万世の受難の中で犠牲になった人々の願いであり、善の人々が十字架の道を歩みながら天のみ前に願った、所願成就の一時を迎えたものであることを、知らなければならないのでございます。

愛するお父様、今、今年の標語である「私の国の統一」を中心として、私の国を統一することにおいて先頭に立ち、私の国の統一だけでなく私の世界を統一する先導者だという自覚をもって、天地の前に宣布していくこの時間となるようにするために、「私の国の統一と世界平和」という題目をもってみ言を語ったのでございます。

ここにおいて初めて世界が連結され、統一された祖国光復が成し遂げられることをはっきりと知りましたので、決意したすべてのことを受け入れてくださり、きょうのこのみ言が天地に宣布された標的のみ言として、天上世界と地上世界を通して地上の民と天上世界の霊人たちを動員し、統一された父母の完成基準を成し遂げ、天使圏が侵犯していたものをすべて解消し、解放の天下を成し遂げることのできる勝利的な条件として受け入れてくださることを、切にお願い申し上げます。万世の勝利の標的となり得る真の父母の道理と真の父母の愛の圏が、全天宙に満ちあふれるようにしてください。真の父母様のみ名によってお祈り申し上げました。真の父母様のみ名によってお祈りしながら宣布いたします。アーヂュ。(一九九〇・七・八)

Luke Higuchi