天聖経: 第440話
真の父母様の祈祷
第二章 真の父母 5
5. 新しい父母の伝統を立てるようにしてください
愛するお父様、歴史の流れを遮り、勝利の盾を立てようとされるあなたの神聖なみ旨の前において、私たちの先祖の恥をもう一度ひざまずいて謝罪いたします。アダムとエバから罪の歴史が始まり、今の数多くの人間たちに至るまで、あなたがこれを収拾するために億千万世の恨を抱き、誰も分からない曲折の暗闇の中で、闘いの歴史を引き継いでこられたという事実を私たちが考えるとき、あなたの労苦の前に心から恥ずかしく思うのでございます。
このような堕落の後裔たちを千万回捨てても当然ですが、あなたはお捨てになることができない創造の主体者でいらっしゃるので、原理による復帰の路程をたどって、今までこられたことを思うのでございます。その過程に数多くの人々が来ては逝き、数多くの人々が闘いと悲哀の曲折の中でこの地を経ていきましたが、霊界に行き、あなたのみ前に恥ずかしさを消せない悲しみの中にとどまっていることを思うのでございます。
地を見ても天を見ても、喜ぶことができないあなたのその心情を慰労できる者が誰もなく、その心情の同伴者となり、あなたを支え、事情を吐露できる一人の息子がいなかったのであり、娘がいなかったのでございます。さらには、あなたの愛の基盤に宿れる一人の新郎がいなかったのであり、新婦がいなかったのでございます。愛するあなた、さらには、お父様の愛はこのようなものだと誇れる父母がなく、その父母の前に愛する子女がおりませんでした。そして、四位基台の完成をみることができない悲しみの歴史を解けなかった、お父様の心情的な苦痛を慰労してさしあげられた者は、この地上に誰もいなかったのでございます。
堕落した子孫の中で、極悪なこのあらゆる環境をさかのぼっていき、これを収拾してさしあげなければならないのが、この地上に生きている人間だという事実を、誰も知らなかったのでございます。愛するお父様。あなたのみ跡を尋ね求めて、数多くの人々が死に、殉教した烈士の血を受け継いで、歴史的な恨の峠の道を止めようとするよりも、もっと事情が多くあったという事実を知りました。
ユダヤ教を立てられたあなたの神聖なみ旨、ヤコブがヤボク川で天使と闘って勝利の基地をつくり、恨多き歴史の出発をしようとした希望の基盤は、二千年の歴史の曲折をたどってみるとき、私たちの先祖が責任を果たせなかったことを知っております。そして、ヤコブ以降、二千年の過程を通してお父様のみ旨の中で、個人、家庭、氏族、民族、国家の基準を中心として、外的な形態の国家基準の上にあなたはメシヤを送られましたが、イエス・キリストの悲運を見ざるを得なかったのでございます。
華々しく輝いていた勝利のローマ圏をあなたの主権のもとに入れ、千世、万世にわたって統一の世界を慕い求めていたお父様のみ旨が、イエス様の悲運の一日によって、哀れで悲しい歴史として残されたという事実を、誰も知らなかったのでございます。今日、数多くのキリスト教徒たちは、彼が十字架で亡くなったことは栄光の基盤であり、自分の復活の道を築いたものであり、解放の旗印だと賛美しております。その悲しい事実を悟らせるためのあなたの悲しみがどれほど大きく、イエス・キリストの恨の心情の曲折がどれほど深かったかを、誰も知り得なかったのでございます。
キリスト教が怨讐であるローマ帝国から追われ、大勢の騎兵たちの槍や剣によって無念にも倒れた事実と事情があり、そのような多くの悲しみの曲折を残した歴史の悲しみを、あなたは自ら目撃されたのでございます。そして、その場面を自ら注視されながら主導しなければならない悲しみの心をもって、後退し、千万回も落胆されましたが、その場を再び尋ね求めていくことに、喉が詰まるような事情と心情を抑え、歯を食いしばって再び理想の一日を追い求め、立ち上がらなければならなかったお父様の事情を、誰も知らなかったのでございます。
お父様、流れていく歴史時代は、主権国家の形態に分かれ、国家の主権者たちも大勢交代しましたが、あなたの愛の心情的なその中心は変わることがなく、あなたが立てておかれた創造の原則は変わることがありませんでした。変わり得る環境が四方に広がれば広がるほど、変わることができない立場に立ったあなたの孤独が、どれほど大きかったかを知っております。きょうこの時間を迎えて、お父様のみ前に残された数多くの曲折の歴史を忘れてしまいたいという希望があるとすれば、不肖ながらこの息子がお父様のみ前で、満二十回を迎える「父母の日」を祝賀するこの日の朝に、三次七年路程を終え、勝利を宣布するこの時間を御覧になって慰労を受けられるのならば、慰労を受けてくださることを切にお願い申し上げます。
しかし、み旨と向き合う歴史時代の悲しみの中に残されたあらゆる事情と数多くの曲折があり、あなたがこの息子の背後を擁護しながら勝利の基盤をえり分けてあげなければならなかった無念な事情をよく知っております。キリスト教を怨讐とし、自由世界を怨讐とし、共産世界を怨讐とし、銃剣が向けられる立場に追い込んだ悲しい事実は、今日、責任を果たせなかった韓民族のゆえであり、天が立てたみ旨のあらゆる蕩減路程を理解できない無知な人間たちのゆえでした。それゆえ、このような歴史的な曲折を経たことをよく知っております。
お父様!今、誰かのせいにするときではありませんが、このような受難の道の中で、アダム家庭での悲しい史実、イエス様の家庭での悲しい史実、私の家庭での悲しい史実、またイスラエル民族における悲しい史実、キリスト教を中心とするアメリカにおける悲しい史実、韓国における悲しい史実と、この世界に悲しみの歴史をまいたすべてのものを閉じて、新たに創建しなければならない世界が、お父様の心とみ旨の前に福の基地になることができず、悲しみの基地になったという事実を思うとき、み旨を知る子女である私たちは、千万回誓い、奮発し、歴史的なあらゆる羞恥を拭うために、何であってもやり遂げることができ、全体を犠牲にしてでもやり遂げられる統一家の姿にならなければならず、統一教会の群れにならなければならないのでございます。このような事実を、きょう悟るようにしてくださることを切にお願い申し上げます。
お父様、きょう、この時間を祝福してください。今、第一回三次七年路程が終わったことを宣布いたしました。天と地に第二回三次七年路程が始まりましたので、新しい息子と娘の伝統、新しい夫婦の伝統、新しい父母の伝統を立てるようにしてください。そして、新しい父母の伝統を中心として、新しい祖父と祖母の伝統が立てられなければならない歴史的なその伝統が残っているという事実を、分かるようにしてください。
その日を慕いながら今まで闘ってまいりましたので、統一家において、人がもち得ず、人が知り得ないあらゆる伝統的な事実を受け継ぎ、世界史的な蕩減路程に対し、今日の家庭教会を中心として両手を合わせて祈り、ここに新しい息子、娘の姿から新郎、新婦の姿と父母の姿を備え、祖父と祖母の姿によって四位基台を完成できる基台にならなければならないのでございます。これが民族的ではなく、世界史的であり、天宙的な一つの核心祭壇として、今日の統一家がこのような外的、地上的な基盤をもつようにしてくださった恩賜に感謝申し上げます。
これによって霊界にいるすべての霊人たちが再臨復活し、イエス様の解怨成就は、この家庭によって成され、神様の念願のみ旨は、この地上天国の基地によって成し遂げられるという標語、「家庭教会は天国の基地」という表題を中心として、一九八〇年代の出発をいたしました。お父様、この基盤を中心として千万種類の事情におけるあらゆる心情を解いてくださり、恨多き無念な心はこれを通して蕩減復帰することができ、攻勢に転じる心情の基盤を高め、勝利の基盤を拡大させてくださり、このニューヨークからアメリカ全体と全世界だけでなく、霊界まで解放圏を成すことができるよう、お父様、役事してくださることを切にお願い申し上げます。
この日のために祈っているすべての群れと、この場のために両手を合わせて祈るすべての統一の群れ、そして真の父母の名を心に留め、お父様のみ前にこの日の勝利をたたえるすべての群れを含め、統一教会を信じて逝ったすべての霊人たち、キリスト教を信じて逝ったすべての霊人たち、ユダヤ教を信じて逝ったすべての霊人たちを結束させて一つの体系とし、分担されたこれからの責任を中心として、第二回三次七年路程においては彼らが直接先頭に立ってこの地上の祝福された統一家の家庭とキリスト教を動かし、導いていかなければならない歴史的な出発を、この時間にできるよう、お父様、切にお願い申し上げますので、許諾してください。万世の恩賜と愛が永久に共にあることをお願い申し上げながら、真の父母様のみ名によってお祈り申し上げました。アーヂュ。(一九八〇・四・一五)