天聖経: 第406話

第十二篇 天一国

第四章 天一国のビジョンと責任

第三節 天一国時代の私たちの責任 27-38

伝道と環境創造

27 皆さんは、数十回、数百回、原理講義を聞いたでしょう。それにもかかわらず、それが心に響かず、行動に移せないことが本当に残念です。環境創造は、神様の天地創造のときだけにあったのではありません。復帰摂理の過程においてもあったのです。私は後代のための環境創造を一生懸命にしました。皆さんの父母はどうだったでしょうか。責任を果たしましたか。皆さんのための環境創造をしてくれましたか。

二世の皆さんは、今統一家の中心に立っています。皆さんは、根をはっきりと知らなければならず、環境を創造しなければなりません。環境創造とは、簡単に言えば伝道です。伝道しなければならないというのです。その道だけが、皆さんが讒訴を受けない道であり方法です。皆さんが世の中の名誉とともに何をもって霊界に行くとしても、み旨の中で揺らぐことなく生きたとしても、地上において讒訴条件を残せば、霊界に行って自由でいることができないのです。それを知らなければなりません。ですから、皆さんには継続して刺激が必要です。私たちは、七十億の人類を考えなければなりません。私たちの環境はまだ狭いのです。

 

28 真のお父様は、蕩減復帰摂理を完成、完了してくださいました。天一国を開いてくださったのです。しかし、天一国のための環境は今、私たちがつくらなければなりません。すぐに天地開闢になるのではありません。私たちが精誠を尽くして、どれほど私の兄弟と私の氏族、私の国と隣人を愛で抱いたかということが重要であり、それが伝道の実として残るのです。食べて寝ることを忘れ、一つの生命でも天に捧げようと思いなさいというのです。皆さんは、祝福を受けて子女がいるはずですが、一つの生命が生まれるとき、どれほど神秘的で待ち遠しいでしょうか。天の祝福を感じるのです。皆さんの努力によって、一日に生命を一つずつ誕生させられるとすれば、大きな祝福を受けるでしょう。

 

29 天地人真の父母様に出会ったということは、皆さんの家門の栄光だけにとどまるでしょうか。七十億の人類の前に誇らしい存在です。しかし、肝に銘じるべきことは、責任が伴うということです。責任を果たせなければ、蕩減が伴います。それを知らなければなりません。そのため、皆さんは、この時点においては、真の母と完全に一つにならなければなりません。完全に一つになって、一つの志で進まなければなりません。よそ見をしてはいけません。それが皆さんに福を与えることです。霊界は、愛の空気で息をする所です。皆さんがどれほどたくさん愛を植えていくかということが、伝道なのです。

 

30 摂理歴史の中で、天が選択した人物や民族が責任を果たせなければ、必ず蕩減を払うようになります。真のお父様は、協会の創設以降、六十年間、公的な活動をしてこられました。その中の四十年間は、アメリカで全生涯を送られたと言っても過言ではありません。

私たちの永遠の祖国は大韓民国ですが、アメリカのためにもっとたくさん投入されたのです。世界人類のことを思われたからです。長子国という途方もない祝福を受けたアメリカが、兄弟を一つにまとめて真の父母様の前に来なければならないのです。

 

31 アメリカは代表的なキリスト教国家です。神様は、イエス様が十字架で亡くなったのち、二千年間、キリスト教を育ててこられ、アメリカに大きな使命を与えられました。この国は、アメリカ国民だけの国ではありません。世界平和のために多くの活動をしなければなりませんが、その責任を果たせませんでした。真のお父様が早くからアメリカの使命を諭してくださったにもかかわらず、真のお父様と、どのように向き合いましたか。無実であるにもかかわらず、ダンベリーの監獄にまで送りました。いつ、この国が天の前に犯した罪を蕩減するのですか。今、アメリカは外的に崖のふちに立った立場です。皆さんの使命が大きいことを知らなければなりません。

 

32 皆さん自らが責任感をもち、生き生きと息づく活動をしなさいというのです。そのようになれば、霊界が一〇〇パーセント協助するというのです。霊界の願いは何であり、私たちの願いは何でしょうか。地上天国と天上天国、天一国です。それを私たちが当代で成し遂げられるというのは、どれほど興奮し、うれしく、有り難いことでしょうか。これを実感して生きるならば、どうしてじっと座っていられるでしょうか。どうして皆さんが努力をせずにいられるでしょうか。

私たちの目標は、「基元節」までで終わりではありません。全人類を祝福しなければなりません。天一国の民にしなければなりません。そのためには、どのようにすべきでしょうか。過去と大きく変わることもなく、ただやりなさいと言われたとおりにやるという態度では、霊界の協助は受けられません。毎日、天に報告し、天と共に動く自分たちになりなさいというのです。そうして、二十四時間では足りないと思って活動しなければなりません。

 

33 毎日、家庭で訓読会をして一日を出発してください。このように言うのは、二世たちの教育が急がれており、重要だからです。皆さんは、公的な仕事をしているために、子女たちに対して、そのような時間を割けなかったと思います。それでも、子女たちと一緒に訓読会をしながら、一日を出発しなさいというのです。そうして、二世をよく養育しなければなりません。どの位置にいるとしても、後代のことを考えなければならないのです。

 

後天時代の女性の役割。

34 父親よりは、母親が子女を訓育するときに、より強くなければなりません。それで私は、嫁たちを座らせ、「夫よりも、あなたたちがもっと伝統を立てなければならず、あなたたちがもっと強くならなければならない」と話しました。イスラエル民族が、困難な環境で蕩減を払いながら今日まで来ることができたのは、母親の役割が大きかったのです。統一家も同じです。女性が先頭に立ってすべてのものを収拾して整理し、男性を支援すべき責任があるというのです。

 

35 皆さんがどんな地位、どんな職責をもっているとしても、私たちの目標は一つです。全世界の人類を天一国の民にすることです。これが私たちの祝福であり目的です。地位にこだわらないでください。行動し、実践するのがもっと重要です。特に二世たちは、そのようなことで峠を越えることができなければ、これ以上発展できません。

「基元節」は、天一国を実体的に出発する日です。天地が崩れる日ではありません。全世界の人類を天一国の民にするまで、休んではいけません。今から出発です。植えてもいないのにどうして実を結びますか。植えてこそ、収めることができるのです。そのためには、皆さんが最大の力を発揮して、「基元節」を天と世の中に現せるよう、今から努力しなければなりません。そして、私たちの環境を大きく広げていきましょう。

 

36 「基元節」以降は、皆さんはどのように進むのでしょうか。歴史に一度しかない、途方もない天地開闢時代です。この時を迎え、果たして誰が孝子であり、誰が忠臣でしょうか。天は、皆さんにみ言も下さり、機会も下さいました。絶対信仰、絶対愛、絶対服従の姿勢で進まなければなりません。自分というものがあってはいけません。謙遜でなければなりません。自分が立派だと考えてはいけません。自分の周辺のすべての人に学ばなければならないのです。神様のみ前に立派な人はいません。天地人真の父母様の前に立派な息子、娘はいません。いまだ成長過程なのです。それを知らなければなりません。

 

七十億人類を天の父母様の民に

37 神様を中心とした一つの世界は、どのように成し遂げられるのでしょうか。それは、真の愛を中心とした祝福理想家庭の完成です。私たちは、立ち止まることができません。前進し続けることだけが、この地上に天一国を定着させる道です。そのため、祝福理想家庭の完成は、皆さんが責任を果たすかどうかにかかっているのです。

 

38 旧約時代には、神様を「ヤハウェ」と呼びました。新約時代には、「父なる神」と呼びました。「基元節」は、神様の夢が成し遂げられる日です。それで、今から名称を変えようと思います。祈るときは、「神様」を「天の父母様」に変えなければなりません。英語で「ヘブンリー・ペアレンツ(Heavenly Parents)」です。英語で言っても聞きやすく、韓国語で言っても意味があります。神様は、天の父母様です。祈るとき、一番初めに出てくる単語が「天の父母様」、その次に「愛する天地人真の父母様」、このようにならなければなりません。そして、これから「統一教」という名称を「世界平和統一家庭連合」に変更します。

 

Luke Higuchi