天聖経: 第377話

第十二篇 天一国

第二章 天一国の構造と定着

 

第二節 天一国の三大要素 12-27

12 今まで宗教者は、なぜ困難を経てきたのでしょうか。宗教を協助してあげられる家庭もなく、社会もなく、国もなかったからです。国のない民です。国があったならば、氏族が反対する立場に立っても、その国の圏内に残る道があったはずです。今まで宗教を信じる人々が、どこに行っても迫害を受け、どこに行っても血を流す祭物の道を歩んできたのは、国がなかったからです。主権者がいて、国さえあれば、祭物の道を歩むことはなかったでしょう。国のない民です。今まで宗教には国がなく、国民がいませんでした。神様が願う国民を形成すべきだということを知らなかったのです。

 

13 皆さんは、天の国に連れていける息子、娘を、どれほどつくりましたか。皆さんがなすべきことはそれしかありません。いくら億千万金をもって豊かに暮らしたとしても、すべて流れていきます。それは、自分のすべての物質と知識と自分の生命まで、堕落した「私」の生命まで投入したとしても、なさなければならないのです。別々に投入するのではなく、一度に投入して天の国の民をつくろうとしなければなりません。加重して投入されるに従って、その価値が比例して高くなっていくのです。

 

14 統一教会は、家庭天国理想のために前進する代表的教会です。この家庭の中には、国が宿り、世界が宿り、天地が宿り、神様が宿るというのです。真の父母の血族の縁をもったので、今後、野生のオリーブの木になってはいけません。真のオリーブの木の種をもって、万国のどこに行って根を下ろしても、真のオリーブの木の実を結ばなければなりません。万国万邦を越えて同じ実を収め、天の国の神聖な民として倉庫に納めなければなりません。それが神様の創造理想です。天国の民を拡張させる責任が、蕩減の役事(働き)がない自由解放圏の天国の民を拡張させる責任が、統一教会の家庭にあるのです。それが皆さんの使命であることを忘れてはいけません。

 

15 統一教会の教会員にも国がありません。今の民主主義世界は、神様が六千年苦労なさってつくっておいたものです。もし皆さんが昔、イエス様の時代にイスラエルで生まれたならば、皆さんの首は既に飛んでいたでしょう。先生のような人は、既にこの世に痕跡もなくなっていたのです。国家的に不義のサタンの代身者がいるかと思えば、今の世界的な不義の代弁者である共産主義が、宗教を抹殺させるための最後の背水の陣を張っているという、この厳然たる事実をはっきりと知らなければなりません。

 

神様の所有権と天一国国民証

16 今まで神様は、所有権をもてませんでした。サタンがすべて所有したというのです。サタンの国、サタンの民、サタンの物です。すべてがサタンの所有です。サタンが神様の所有権を盗んでいきました。真の父母も所有権をもったことがありません。真の子女、真の国、真の世界の所有権をもったことがまだないのです。真の人、真の男性と真の女性が生まれず、所有する人が生まれなかったので、そのような所有権をもてなかったというのです。

 

17 今まで神様は、所有権者になれませんでした。悪魔が主人になったのであって、神様の息子、娘は主人になれなかったのです。悪魔と悪魔の息子、娘が、神様の創造された被造物の前で主人の代わりに振る舞い、被害を与えたのです。これをすべて回収しなければなりません。万物は、すべて本然の父母の前に帰らなければなりません。真の父母と真の子女、真の氏族、真の国の前に帰らなければなりません。

 

18 社会主義と共産主義は、絶対的な一つの国を指向しています。これから神様の理想を中心とした所有権復帰の時代が来るので、サタンは先に知り、共産主義を通して世界的な神様の所有権をなくしてしまおうと計画したのです。それで、サタンとしてはできることをすべてやりました。先生は、それを神側に返しました。そうして、理論的にも思想的にもサタンが手を挙げたのです。今は先生の前に、神様のみ前に反対するものが何もありません。

 

19 皆さんにとって所有権が問題になっています。共産主義と社会主義は、国家が所有主になっています。民主主義は、個人が所有主になっています。それを移行して、誰の所有にすべきでしょうか。

世界の所有は神様のものであり、世界はその子女のものであり、その子女は家庭のものなので、その移行する過程において、一ヵ所に集めなければなりません。そのような主人には、ただ神様がならなければなりません。神様が主人になり、神様が所有権をもつ主人になって、真の父母に伝授され、真の父母によって子女に伝授されてこそ、神様の世界のものとして所有が決定されるのです。

 

20 自分の物、自分の息子、娘、自分たち夫婦自体は、自分のものではありません。天使長の立場にいるので、絶対否定の場と所有権を否定する時代を超えていかなければなりません。そのような時代に行くので、社会主義や共産主義の世界には個人所有がありません。国家所有であるとか、社会所有を語っているのです。このようなすべてのものが、偶然に発展するのではありません。神様の復帰摂理、再創造歴史のプログラムを中心として、創造理想の世界に展開されていくのです。

 

21 天一国においては主権と国、そして民が必要です。「神様王権即位式」は、主権復帰です。その次に、神様祖国定着大会は土地復帰です。その次に、天一国国民として入籍するのです。天一国国民証をもってこそ民になります。

 

22 国を探し出せば、誰もが天国に行き、その国民になるのです。それで、誰もが天一国の国民証をもちなさいというのです。それを軽く考えては、大変なことになるというのです。親戚がいるなら、嫌がったとしても、彼らも受け取るようにしなければなりません。

 

23 天の国のパスポートが決定しました。これから、天一国のパスポートにはピザが必要ありません。韓国やアメリカの市民証以上の公的な証明にならなければなりません。国連以上の公的な証明にならなければなりません。誰もがもてるバスポートではないのです。

 

24 霊界の聖人、賢人も天一国の国籍をもたなければなりません。皆さんも天一国の国民証をもたなければなりません。天一国の国民証をもつのは、そのような世界を一つにするためです。神様の一つの国、一つの民族、一つの文化、一つの言語です。唯一なる神様、唯一なる人格的な神様に似た子女になり、夫婦になり、家庭にならなければなりません。

 

25 天一国の国民証がなければ、天の国に入れません。皆さんの生命と財産、国まで神様のみ前に捧げ、私たちが再びそれを相続して暮らせるときに、国の国民証を受け取ることができるのです。

 

26 私たちには国がありません。祝福家庭の息子、娘は多くいますが、神様の願われる理想国家を建てられずにいます。ですから、皆さんの息子、娘の名前を入籍させる国がなく、今後、結婚して昇華するときも、登録する国がないのです。国がなければ定着はあり得ません。とどまって暮らす所がないというのです。皆さんが自国のパスポートをもっていなければ、いかなる国でも認定を受けられません。一つの国家の国民として認定を受けられないというのです。

 

27 霊界の祝福家庭である絶対善霊にも、天一国国民として加入できる恩賜を先生がすべて許しました。その人々が天一国の国民証をもてば、天地に誇り、神様のみ前に誇り、聖人の前に誇れる事件ではないでしょうか。

Luke Higuchi