天聖経: 第180話
日本語のオーディオはしばらくの間、お休みさせて頂きます。皆さんご迷惑をお掛け致しますが、各自訓読なさるか、もしくは、英語版を聴きながらの訓読の程、よろしくお願い致します。ーゴデイブルチームー
第七篇 地上生活と霊界
第一章 人間の本然の生と死
第一節 三時代の人生 1-9
1 「私」は、「三大父母」を通して生まれました。最初は物質世界の父母です。自分は、物質の世界からすべての要素を受け継いで、物質の中心として、物質の複含的な存在として造られました。このような観点から、その物質の元素自体が「私」を生んでくれた先祖でもあり、また自分の延長が物質世界でもあります。宇宙は、この物質が愛の理想の立場においてのみ安着するようにできています。愛の理想の立場で、すべての細胞が平穏に生きられるようになっています。もし腹を立てたりすれば、みなぶつかり合うようになってしまいます。
二番目は、自分の体を生んでくれた父母です。自分を生んでくれた父母が、自分をして一つの形態を備えて生まれてこれるようにしました。しかし、この父母は、どんなに頑張っても愛の主人になることはできません。自分の生命の主人にはなれますが、愛の主人にはなれません。愛の主人は神様です。愛を宇宙化させ、愛を永遠化させるために神様はいらっしゃるのです。神様は愛の主体であられるので、愛を中心として父母になっています。ですから、三番目は、神様が父母です。このように、私たちは三大父母をもっているのです。
腹中、地上、天上の三時代の人生の道
2 人間は、腹中時代の十ヶ月、肉身時代の百年、そして霊魂時代を千年、万年、永遠に生きていきます。私たちの顔を見れば、目、鼻、口の三段階になっていますが、これは人間が生きていく三時代の姿を見せてくれているのです。口は物質世界の腹中時代を象徴し、鼻は人間世界の地上時代を、目は霊界の天上時代を象徴しています。母のおなかの羊水の中は、赤ん坊にとって正に自由天地です。母のおなかの中ではいつも背中を曲げていなければならず、また勝手に足蹴りもできず、鼻も口もみな塞がっているのですが、胎児にはここが自由天地だというのです。胎児に必要なものをすべて供給するパイプがへそについていて、へそだけで生きていかなければなりませんが、そのような世界が赤ん坊には自由天地なのです。
3 皆さんが腹中で、「私は陸地の世の中に出て、口で蜜も食べ、餅も食べ、御飯も食べ、牛肉も食べ、すべて食べる」と考えてみましたか。「ここを抜け出たら死ぬ」と思いながら、へその緒を通じて生きているのです。今それを思えば、息が詰まります。それにもかかわらず、腹の中から外に出るのが心配で、「出なければよい!」と思うのです。しかし、時になれば、すべて出ていきます。破水すれば、その水によって外に出て、出産になります。無事に生まれるのです。
4 地上生活は、胎内にいた時のように、空気中で動き回って暮らすのと同じです。空気のふろしきの中で生きています。死は、第三の人生に向かって出生することです。その瞬間が死ぬ時です。とんぼも、初めは幼虫になって水中で泳ぎ回っていますが、地上に上がってきて、一時は這い回ります。その次には、パタパタと飛び回り、地上では食べようとは思わなかった虫を取って食べます。天下を自分の舞台にして飛び回るのです。昆虫の中には、三段階の世界を経るものが多いのです。昆虫には、ほとんど羽があります。昆虫もこのように水の中で生き、陸地で生き、空中で生きるのですが、万物の霊長である私たち人間が、地上で生きるだけでよいでしょうか。次元の高い羽があるというのです。
5 腹中時代は水中時代です。赤ん坊が母親の胎内にいるときは、水の中でぷかぷか浮いています。母親のおなかの中の時代は、息が詰まって生活しづらいように感じられます。水の中で暮らしているので、当然、水を飲み込み、送り出すことをしなければならないのではないですか。そのために腹中の胎児は、ホースをおなかに連結して暮らすのです。腹中の胎児は、どこを通して栄養分が供給されますか。へそについたへその緒を通して受けます。へそは、腹中の胎児にとっては口なのです。
6 母の腹中にいる胎児は、何で生きていくのですか。へその緒です。これが母の体とつながったホースです。しかし、第二の世界、空気の世界につながっていることを知っています。腹中で暮らしたのちに、それを壊して出てくれば、その時は、泣くと同時に息ができるようになっている呼吸の穴、鼻の穴が空気の世界につながるのです。鼻の穴が絶対補給路です。
腹中で、空気の世界のために準備したのですが、それを連結させて出てくる時は、腹中の世界で暮らしたへその緒と羊膜を、すべて破壊して出てこなければなりません。腹中のへその緒は破壊されるのです。それと同時に、宇宙にある地球星という母の懐に現れます。口から栄養を補給されて生きるのです。腹中でへその緒を通して栄養補給するのと同じように、この体は、空気のパイプである鼻の穴を通して息をするのです。腹中でその準備をして、空気世界に出てくる時に、それに切り替えて息をするのです。
7 地上世界に生まれてからすべきことは、愛を体恤することです。愛という空気を吸わなければなりません。父母から、愛の空気を吸わなければなりません。愛の空気を供給されていかなければなりません。ある家庭の赤ん坊として生まれ、サインカーブのように、上がれば下がらなければなりません。赤ん坊として生まれて、その次には分解されます。赤ん坊として生まれて、赤ん坊に帰るのです。
その時は、どのようになるのでしょうか。第二の地上世界を振り払って、第三の愛の世界の呼吸器宮につながらなければなりません。父母の愛、兄弟の愛を振り払い、大宇宙の神様の本体と和合した愛の世界に入ります。霊界は、愛の空気でいっぱいに満ちています。ですから、皆さんは、今この地上世界で愛の息ができるパイプ装置を準備しなければなりません。それで、霊界の体験が必要なのであり、霊的愛を感じて呼吸できる人にならなければなりません。
8 母のおなかの中のような地球星を振り払って出てくるとき、皆さんは愛の呼吸器官で、愛の息の穴で呼吸をします。第三の愛を受け継いでこそ、永生を得るのです。そのように愛を連結させて神様に帰るのです。愛の呼吸器官に連結されて霊界に帰りますが、神様の本体に帰る道が残っているのです。種が本体から出てきたので、実を結んで本体に帰っていかなければなりません。
9 人間を見れば、腹中時代は水の世界です。人間の約三分の二は水です。地上世界は空気の世界です。ですから、水の中にいる時は、目、鼻、口など五官が必要ありません。腹中の十ヶ月間で成長するとき、鼻で呼吸してみましたか。鼻で呼吸しては死んでしまいます。即死です。どうして鼻が必要なのですか。次の世界のために準備するのです。その次の地上世界では、水のふろしきではなく、空気のふろしきです。空気のふろしきでは何をしなければなりませんか。水のふろしきでは肉身の五官を準備したように、空気のふろしきでは霊的五官を準備しなければなりません。天国に行って愛を吸収できる耳と目と鼻、霊的五官を準備して、死の峠を越える時にそれが開かれるのです。無限の世界で必要なのが霊的五官です。