天聖経: 第105話
日本語のオーディオはしばらくの間、お休みさせて頂きます。皆さんご迷惑をお掛け致しますが、各自訓読なさるか、
もしくは、英語版を聴きながらの訓読の程、よろしくお願い致します。ーゴデイブルチームー
第四篇 真の人間
第三章 真の人間に復帰する道
第三節 真の人間の生活 6-15
6 父母の愛は良いものですが、父母の愛が父母のために生きなさいという愛であれば、子女はその父母の愛を必要としません。子女の愛は良いものですが、子女が自分のために生きなさいという愛であれば、その愛は父母も願いません。
自分が十を与えたなら、ために生きる愛は必ず十一で返ってきます。ために生きる愛はそうなのです。相対が小さなもので「私」を愛し、ために生きてくれたなら、「私」はそれ以上のもので返してあげたいと思うのです。これは、どんどん拡大していきます。拡大しながら時がたち、一生の間そのようにすれば、これが国を越え、世界を越え、永遠の世界、天国を越え、天上世界を越えていくのです。
「私のために生きなさい」と言う者は減少します。一度したのち、二度目にするときには、十だったその愛が減少して八に落ちるのです。夜も昼も私だけのために生きなさいというのは、心が逆に巻き込まれていきます。愛は相対から来るのですが、ために生きようとするその道に従うことによってのみ、純粋な理想的愛が往来するのです。
7 個人主義思想はあり得ません。自体自覚から、自分に利益になるようにしようという思想を中心としてエバが天使長と一つになったため、その道を否定しなければなりません。今までは利己思想について語りましたが、これからは利己ではありません。利他主義思想を語らなければなりません。
「利己」とは何かと言えば、「我」だというのです。相対が「私」だというのです。カイン世界のために生きなければならないというのですが、そうではありません。一つの体なので、一つにならなければならないのです。利己的思想の時代ではなく、利他的思想時代です。「私」が相対を創造し、「私」と一体化させ、より大きな「私」にできる道を行ってこそ天に帰るのであって、自分第一主義で進んでいく人は天国に行けません。それが原理です。
一つのモデルが中心になっていれば、中心の四方を中心として、三六〇度は同じ度数で分けられなければなりません。そこには境界線もなく、平等、平和、統一です。また自由です。ですから、利已的な思想ではありません。利他的な思想によって「私」の体と心から、より大きな心を中心として体が一つにならなければなりません。カインを屈服させる「私」にならなければならないのです。
8 与えてくれる父母に対しては、「私」も返さなければならないので、孝行せざるを得ないのです。生命は、皆さん自身を中心として出発したのではなく、宇宙の根本から生じました。その宇宙全体がために生きる場にあるのですが、それを否定する存在は、なくならなければなりません。根源がないので、消えなければならないのです。
人間は、ために生きるために生まれたというのです。ために生きるときは、愛の相対のために生きなさいというのです。父母のために生きるときは、その父母の愛を「私」が受けて、育ててあげなければならないので、年老いた父母ほど、(「私」は)ために生きなければなりません。そのようにすれば、自分の家庭が大きくなるのです。
国を受け継ごうとするのであれば、夫婦同士で愛するよりもっと大きく、国のために生きる家庭にならなければなりません。そうしてこそ、その国が抱くことのできる家庭になるのです。家庭よりさらに大きな国、国よりさらに大きな世界のために生きなければなりません。その次には、より大きな世界である天地、天地よりさらに大きな神様のために生きなければなりません。
み旨にかなう心情生活
9 サタンの侵犯は、神様の心情を蹂躙する所から出発したので、サタンを屈服させて審判できる一番の基準は、神様の心情を復活させることです。すなわち、神様の心情を再び誘発させるところから、勝利の基台が整えられるということです。そのため、終わりの日にはみ言審判、人格審判、心情審判があります。
そのみ言と人格と心情が審判の基準なのですが、その基準がどの段階でなければならないのでしょうか。アダムとエバが堕落する前の段階の基準、それ以上の位置に上がらなければなりません。そのようにしなければ、み言を再び探し出したという立場で、勝利の旗を持って現れることができません。そのみ言と実体を完成したという立場にも立つことができず、またみ言の実体であられる神様のみ前に呼ばれた者として、神様の心情を相続したという立場にも立つことができないというのです。その基準は、アダムとエバが堕落する前の段階よりさらに次元の高い段階で決定しなければなりません。ですから、統一教会では完成時代の神様の心情を教えてあげるのです。
10 アダムとエバは、長成期完成級で堕落するとき、神様の心情を推し量ることができませんでしたが、統一教会では完成時代において、神様の心情を教えてきました。完成を中心とした神様のみ旨がどういうものかということを教えてきたのです。ですから、その基準以上の位置に立たなければ、サタンがアダムとエバを堕落させたその基準を清算することができないので、皆さんはそのような位置に進まなければなりません。しかし、この世界人類を見るとき、今までそのような場に進んだ人は一人もいませんでした。その場に私たちが行こうというのです。
11 皆さんは一つの志を立て、それと共に生活しなければなりません。神様が動じる生活、歴史が動く生活、人類が手本とする生活、子孫が後ろに従ってくる生活をしなければなりません。そして、行動は強く、大胆でなければなりません。神様がヨシュアに、「強く、また雄々しくあれ。あなたは歴史的な神を忘れてはならない」と言ったように、神様は摂理のみ旨を成就するために、中心人物にあらかじめ勧告しておかれるのです。怨讐との闘いを天が命令するときには、必ず勝つようになっています。この世的な志を立て、それに従って生活し、行動すれば、そこにはサタンが侵犯します。ですから、どのような志を立てたかが問題なのです。世の中で公認された志ではいけません。世の中で公認する生活ではいけないのです。心情的に公認を受けられる志を立てなければなりません。
12 志と生活と行動には、心情が裏づけされなければなりません。歴史的心情、復帰的心情、創造的心情、汎人類的心情、このような心情を中心として、志と生活と行動が成されなければなりません。アダムとエバにおいては、蘇生、長成、完成の段階を経て、完成したのちにこそ心情問題が台頭してくるのです。
これから新しい時代における中心問題は心情です。神様の心情を中心として生活しなければなりません。神様の心情は、復帰の心情、創造の心情です。堕落がなかったならば復帰の心情はなかったでしょう。栄光の心情、見るだけで喜ばしい創造の心情だけがあったでしょう。ところが、堕落して復帰の心情が生じたのです。ですから、そのみ旨を果たさなければなりません。
皆さんが神様のみ旨を中心として、神様の理念を中心として、今まで復帰路程において悲しまれた神様の心情を解いてさしあげなければなりません。アダムとエバが神様のみ前に栄光の一日を成し遂げてさしあげられずに堕落したので、それを皆さんが成し遂げてさしあげなければなりません。復帰的な心情と創造的な心情をもって、神様のみ前に栄光の一日を成し遂げてさしあげなければなりません。
真の人間の生活
13 イギリスやアメリカを訪問した日本人やドイツ人を、怨讐の国の人と考えてはいけません。怨讐の国の人でも、自分の家族の延長だと考えなければならないのです。世界のどこに行っても、老人を見れば、自分の祖母を愛する以上に愛さなければなりません。そのようにしてこそ、天の前に近づくことができるのです。
そのような環境になれば、アメリカの祖母も、日本の子女たちを実の孫のようにかわいがるのです。自分の孫がいれば、国家を越えて結婚させてあげたいと考えるようになるのです。愛は偉大なものです。環境を越えて、自分の最も近い所に置きたいと思うのが愛の世界です。家庭は天国生活の訓練場です。それを拡大したのが地上天国であり天上天国です。先生がアメリカに対して心配したのは、そのためだったのです。
14 家庭の生活において、愛を中心として一つになったモデル的なその形態は、教科書と同じです。これを拡大したのが世界です。世界は、祖父母の年齢、父母の年齢、自分たち夫婦の年齢、息子、娘の年齢に等級が分かれているのです。そのように互いに違う年齢の等級が一つの家庭において訓練され、一つになった形でその公式を通して和合できる者になれば、世界のどこに行っても、天国、天下のどこに行ってもその相続を受けることができ、そこに同参することができ、主人の位置に入ることができるのです。天国は家庭です。そのような愛の経験をもって国境を越え、兄弟姉妹のように愛する世界が地上天国です。そのように生きた人が、永遠の天国に連結されるのです。それは人生最高の成功であり、最高の幸福の道なのです。
15 男性と女性は、互いが理想的な道を完成させる相対です。相対がいなければ真の愛を見つけることができないので、「私」が完成できないのです。皆さんの父母がサインしなければならず、祖父母がOKしなければならず、自分の相対がOKし、息子、娘が「間違いなく私たちのお父さんはOKだ」と言うことができるその時、息子、娘は幸福を感じるのです。神様の代身者、この宇宙の王の代身者に侍って暮らす幸福な皇太子、皇女として暮らすことができ、王宮で宮中生活ができるので幸福だというのです。そこが天国です。それを先生が発見し、教え、実践するのです。