天聖経: 第93話

日本語のオーディオはしばらくの間、お休みさせて頂きます。皆さんご迷惑をお掛け致しますが、各自訓読なさるか、

もしくは、英語版を聴きながらの訓読の程、よろしくお願い致します。ーゴデイブルチームー

第四篇 真の人間

第二章 人間の責任分担と堕落

 第一節 人間の成長と責任分担 4-18

4 創造の原則から見るとき、皆さんはどんなことがあっても、皆さん自体の責任を担わなければなりません。九五パーセントの責任は神様がもつのであり、五パーセントの責任は人間がもつのです。これが合わさって一〇〇パーセントになります。これが創造原理です。そのため、創造主の権限に加担するための特権的な権限を賦与されなければなりません。このように九五パーセントの責任は神様が、五パーセントの責任は人間がもつにもかかわらず、人間はこのような基準を越えられなかったので、歴史が始まりながらも真の世界の味を知ることもできず、始まりとともに傾いてしまったのです。そうして人間は、真の世界の味を知らない世界において生きるようになったのです。

 

5 責任分担とは何でしょうか。第一に、真の子女になることであり、第二に、真の兄弟になることであり、第三に、真の夫婦になることであり、第四に、真の父母になることです。ですから、息子、娘が生まれて子女になり、兄弟になり、夫婦になり、父母になるのです。それで神様の代わりに創造するのです。神様がアダムとエバを造って喜んだその事実を内的、外的に体験するのです。

 

6 原理結果主管圏と直接主管圏を連結しなければならないのですが、それを連結するのが真の愛です。アダムとエバが連結できなかったものを連結しなければなりません。それを連結していたならば、そこから全体が一つの文化圏、一つの国民、一つの国家、一つの国土になったでしょう。しかし、それができなかったので、悪魔を中心として分裂し、複雑な多くの国々に分かれたのです。これを再び統合して本然の世界に帰らなければなりません。

 

7 責任分担とは、直接主管圏と間接主管圏を克服することです。思いどおりに天上世界と地上世界に通じるためには、神様の愛を中心として一体的心情圏に入らなければなりません。それが原理基準です。そこで神様の愛を中心として、縦的な父母の位置を身代わりできる横的な面さえ決定されれば、そこからはサタンがいないのです。直接主管圏です。

 

8 人間に責任分担の基準を立てたのは愛の理想を完成するためであり、神様が創造過程において人間に五パーセントの責任分担を賦与したのは、その対象圏が必要だったからです。一人で愛することはできません。いくら全知全能の神様でも、その対象なくしては愛が顕現できないのです。

十代の子たちが自分一人でいるときは、愛があるのかないのか分からないのです。相対が現れるとき、初めて愛というものが運動し始めるのです。それと同じで、責任分担という過程を中心としてある時まで待ち、人間自体が自ら成熟期を迎えて花が咲き、香りを漂わせるときになったならば、神様の霊がアダムとエバの中に入って人類の内的な父、内的な母の位置に立ち、人類の家庭を築いたでしょう。人類の家庭だけでなく、氏族、民族、国家、世界に発展したでしょう。そうすれば、人類全体は神様の直系の血族になるのです。

 

9 神様は、どうして人生の中に責任分担を立てたのでしょうか。全知全能の方なので、その全知全能の創造性までも賦与し、また永遠不変の愛の主体であられるので、その愛の主体を身代わりできる位置に立てるために、責任分担を与えざるを得なかったのです。これは福の条件となり、全体を占領できる一つの鍵のようなものなので、これを与えざるを得なかったのです。しかし、この責任分担が問題となり、堕落したのです。

 

10 神様は、なぜ人間の前に責任分担を与えたのでしょうか。真の愛を人間にのみ賦与したので、「お前たちだけはこの法を守りなさい」というのです。それで真の愛に到着できる責任分担を人間に与えたのです。原理結果主管圏内で神様のために生き、互いにために生きる位置に立てば、自然に育つというのです。

ところが、これを悪魔が知って、自己覚醒させました。自己覚醒は、天使長から始まったのです。天使の誘惑をエバが受け、第二の自我覚醒によって堕落したのです。そのため信仰生活は、サタン世界に対して完全否定をするのです。ですから、サタン世界の血縁関係をどのように克服するかということが大きな問題です。真の愛の真の父母から皆さんの生命が始まれば、ここから心情圏が造成されるのです。

 

11 人間が責任分担の完成段階に進んでいれば、神様の愛の五パーセントを創造し、完成したでしょう。言い換えれば、神様の愛を完成できただろうというのです。神様の愛を完成できるという愛の理想を創造する偉業を、神様は人間に賦与しようとしました。ですから、人間の価値はどれほど高貴でしょうか。

 

12 天の国に入る人は、責任分担を完成して真の父母の血肉をもった子女になり、神様の直接的愛を受けられる位置に行かなければなりません。そのような場で、主管を受けながら暮らした人々が行く所が天国です。そのため、これを知らなければ、天国に入って入籍することができません。むやみにやってもできないのです。ですから、責任分担について知らなければなりません。

なぜ責任分担を与えたのでしょうか。それは、人間に無限で高貴な価値を賦与するためであり、神様の創造の偉業に加担させるためです。もし人間に責任分担を賦与していなければ、人間は神様の愛に相対できる対象の位置に立てません。

 

13 神様が一〇〇パーセント造ってあげてはならないのです。九五パーセントは神様が造り、五パーセントは人間自身が責任をもつのです。そのようにしてこそ、一〇〇パーセントを満たすときに、協力者として同等の位置に立つことができるのです。そのようにすれば、絶対的主体である神様のみ前に堂々と相対的な資格を備えた位置で、愛を授け受けできるのです。このようにして愛の理想を形成することができます。責任分担がなければ、私たち自体では神様の愛の理想を、対等な位置で受けるにふさわしい威信を立てることができません。それで神様は、人間に神様の愛を受けることができる威信を立てさせてあげるために責任分担を設定したのです。

 

14 人間は、成長期間において責任分担を果たさなければなりません。責任分担を果たすことにより、九五パーセント創造されたところに、五パーセントの創造の協助的条件を立て、創造者の権限に同参するのです。神様が愛する対象である人間をすべて造ったならば、その人間は人形と同じであり、何の権限もありません。

神様は人間に対象の資格を賦与するために、神様も干渉できない特権を下さったのです。人間が、人間自身を造ることに協助したという条件を立てるために、責任分担を下さったのです。

 

15 人間には責任分担があります。神様が人間に責任分担を与えた目的は、神様の創造の偉業に同参させるためです。九五パーセントは神様が造り、五パーセントは人間が造ることによって、人間を創造するとき、神様だけが創造したのではなく、人間も自ら創造したという条件になるというのです。この同等な価値圏を賦与するためのものが責任分担です。これは偉大なことです。人間にのみ責任分担があります。しかし、有史以来、責任分担を完成した人がいません。責任分担というもの自体を知らなかったのです。

 

16 なぜ人間に責任分担を与えたのでしょうか。創造の偉業に加担させるためであり、神様の創造性に似るようにして、万物を主管できる資格を与えるためです。その次には、原理の絶対性と完全無欠性のためです。この三つの内容です。

皆さんが神様の創造の偉業に加担しなければなりません。本来、堕落しなかったとしてもそのような責任はあります。堕落したから人間の責任分担が設定されたのではなく、堕落しなくても人間は責任を負っているというのです。人として完成できる神様の九五パーセントの創造理想的形態をすべて備えたとしても、自分の五パーセントの責任を完遂しなければなりません。

人間自体の完成は神様だけがさせるのではなく、自分がそこに加えて、完成しなければならない責任があるのです。

 

17 原理には許しがありません。いずれにせよ行かなければならないのです。死んでも行かなければなりません。永遠に行かなければなりません。神様御自身がこれを思いどおりにできるなら、神様が今まで復帰摂理路程において受難の道を行く必要もないのです。しかし、責任分担的限界線があるために、神様がその網目にかかり、今まで人間を復帰するために数多くの受難の道を歩んできたのです。その責任は神様にだけあるのではありません。人間と共同で責任を負っているのです。堕落しなかったとしてもそうなのです。

 

18 今日、堕落した人間はどうなっていますか。堕落した人間は、人間の責任分担だけではなく、全体創造の九七パーセントを蹂躙してしまったのです。ですから、再創造をしなければならないのですが、再創造とは、人間の責任分担を果たした境界線に進むことや、その境界線に立つこともできるものではありません。再創造することによって人間が九七パーセントに該当する責任を果たさなければ、人間の責任分担を完成する道が永遠にないというのです。ですから、再創造しなければなりません。創造過程のすべてが崩れたのですから、それはどれほど難しいでしょうか。

復帰摂理は再創造歴史ですが、なぜ再創造が必要なのかというと、人間の責任分担のためなのです。人間が責任分担を果たし、その位置まで進んでいくためにも、必ず再創造の過程を経なければなりません。

Luke Higuchi