天聖経: 第26話

第一篇: 神様

第四章 解放してさしあげるべき神様

第二節 再創造される神様 14-27

14 旧約時代までは万物を犠牲にし、新約時代には息子を犠牲にし、成約時代には父母を犠牲にして神様を迎えたので、今からは何をすべきでしょうか。皆さんが父母を身代わりする立場に立たなければなりません。万物は旧約時代であり、息子、娘は新約時代です。

15 復帰の途上においては、僕の僕の時代から僕の時代を経て、養子の時代、直系の時代に上がっていかなければなりません。それでは、完全に僕の僕の時代を経て僕の時代、養子の時代を経て直系子女の時代へと関係を結ぶことができるでしょうか。直系の時代と関係を結ぶ場合は、そのまま結ぶことはできません。必ず原理によって「信仰基台」を経て、「実体基台」を経て、「メシヤのための基台」を経なければなりません。つまり、メシヤを迎えなければならないのです。メシヤは神様の真の息子です。養子と真の息子とは、血統的な関係が違います。ですから、血統転換が必要です。

16 皆さんが蕩減復帰していくのに、根本問題とは何でしょうか。旧約を完成しなければならず、新約を完成しなければならず、成約を完成しなければなりません。成約の完成は、全世界が神様の統治圏内に入ることです。これが成約時代の完成です。旧約時代までは万物を復帰するための時代であり、新約時代は天の国の民を復帰するための時代であり、成約時代は天の国の主権を復帰するための時代です。世界の主権を復帰しなければならないというのです。世界の民を復帰しなければならないのがイエス様の使命です。すなわち、世界の万民を一つの国の民として復帰しなければならないのがキリスト教の使命であり、世界を一つの主権に復帰しなければならないのが再臨主の使命です。

旧約時代までの復帰摂理

17 旧約時代は僕の時代でした。僕の僕の立場にある人間を、僕の立場に復帰させてきた時代でした。ですから、アブラハムも僕だったのであり、息子にはなれませんでした。神様は、僕の僕を立てて忠誠の道理を立てられました。そのようにして、この歴史的な世界人類を導いて糾合させ、世界的な悪の舞台を天の側に占有させるとともに、神様の摂理を発展させてきました。ヤコブも神様の息子として勝利したのではなく、僕の立場で勝利したのです。神様がこのように僕の僕から僕の位置に復帰し、僕の位置から養子の位置へと復帰しながら摂理してこられたのです。

18 旧約時代の全人類に対する救援摂理は、僕の立場での救援でした。ですから、この時代には最初の最初から最後の最後まで残って勝利できる中心を立てなければ、僕としての復帰基台を立てることができませんでした。それで、神様はノアやアブラハムなどの中心人物をお立てになって、四千年という歴史を導いてきながら、数多くの犠牲を払ったのです。

19 人類歴史は、宗教と共に出発し、宗教は人類と共に流れ動いています。希望の道を発見しなければならないからです。神様は、人間が堕落したその日から、御自身が創造した責任を負い、堕落した人間を救援する摂理を展開されるために、歴史過程を経て、今まで苦労してこられました。

堕落することによって推し量ることのできない状況に落ちてしまった人間は、サタンの支配を受けていますが、サタンを中心として愛する人になってはいけないので、サタンまでも失う立場に落ちるようにさせるのです。ですから、神様は、僕の僕以下に落ちた立場から救援歴史をされるのです。神様が数多くの宗教を通して僕の僕の道理を教えていく摂理をしてこられたのは、そのような理由のためです。ですから、人類のために奉仕しなさいというのです。僕の僕の立場にある人間には、仕えてもらう資格がないので、無条件に従順に服従する道以外には方法がありません。僕の僕の立場は主人がいないので、僕が主人の役割をする立場です。

20 旧約時代を中心として見てみるとき、それ以前の人類は僕の僕の立場にいましたが、旧約時代に入ると僕の立場に立つようになり、そのようになることによって、初めて主人をもつことができるようになりました。

僕の僕の立場から僕の立場に来るためには、人間自らが開拓することはできないので、神様が開拓者の使命を果たしてこられました。僕の僕よりも、もっと悪なる一族を教育しなければならなかったのが神様の事情でした。しかし、神様は無形でいらっしゃるので、人間の前に現れたとしても見ることができない立場なので、特定の人、すなわち預言者を立てて教育してこられたのです。その預言者は、神様の身代わりとしてこの地上に来ましたが、人間として神様の命令に従って順応しなければならない立場でした。

21 預言者は、人間に何を教えなければならなかったのでしょうか。神様のみ旨に従おうとすれば、従順の道理を立て、歴史をさかのぼる摂理をしなければならないことを教えなければなりませんでした。ですから、サタンの前に忠誠を尽くす、それ以上に神様のために忠誠を尽くす人が出てこなければならなかったのです。そのような道理を神様が教えなければなりません。そうして僕の法度を立て、一つの編成を備えたあとに、個人、家庭、氏族、民族圏を形成して、摂理のみ旨に相対できる環境をつくらなければなりません。ところが、僕の立場ではこれを立てることができないので、新しいメシヤ思想を提示して、今後、救世主を送ってくださるという約束を立てて役事をしてこられたのです。それが正に、イスラエル民族を中心とした摂理でした。

22 旧約前の時代は、祭物を犠牲にして、神様が僕の僕として使うことのできる人を準備する時代です。これが旧約前時代です。人が万物よりも低くなりました。人が万物よりも悪くなったので、神様のみ前により近い万物を二つに裂いて、あなたの所有物、「私」の所有物、このようにして分けて立てました。このように分別された祭物を立てなければならなかった事実は、誰のせいでしょうか。神様のせいでもなく、サタンのせいでもありません。人間が責任分担を果たせなかったからです。サタンの血統を受け継いだのは、人間が責任分担を果たせなかったからなのです。

23 人間は堕落しましたが、神様に背くことはできないので、僕の僕の立場にまで下りていかなければなりませんでした。僕の僕とは、主人がいないことを意味します。堕落した人間は、僕の僕の立場から神様に忠誠を尽くさなければなりません。サタンは天使長だったのであり、神様の僕でした。その僕の前に引かれていった人間なので、人間が神様のみ前に戻ってくるためには、僕の僕の立場から、神様に忠誠を尽くしたという基準を立てなければなりません。

24 旧約前の時代には、使いのような立場の使命者として立てられたノアとアブラハムを通して、神様のみ旨を伝えてきました。暗闇に沈むこの地上の万民たちを、父が相対する立場にまで引き上げるために、アブラハム一族を選び、イスラエル民族を立てられました。それによって、イスラエル民族を通して、人間が徐々に神様のみ前に進む道を切り開いてきました。そうして、天は、天使たちに役事させる一つの基準を立てられました。そうしてから、アダムとエバに対する神様のみ旨を完成したという基準を備えることによって、父に直接、相対できる勝利的な土台を造成するために、イエス様が来る時まで、四千年の間御苦労されたのです。

新約時代の復帰摂理

25 神様の約束を成し遂げるために、神様のみ旨を中心としてこの地上に来られたお方がイエス・キリストです。彼は、過去の歴史時代において、人間が僕の立場にいるときに神様がなされた約束を成し遂げて、養子と、真の息子の立場を立てるために来られたのです。僕が忠臣の道理を果たすときは、養子の位置に立つことができるというのです。ですから、復帰摂理歴史を経てくるとともに、イスラエル民族をして僕として忠誠を尽くすことのできる土台を築くことで、養子の関係を結んでいくようにしたのです。

26 養子の関係は、どのように結ぶのでしょうか。神様の息子がこの地上に来る前には、不可能です。神様の息子がこの地上に来なければならず、その息子の命令を聞いて、そこに順応して、初めて養子の関係を結ぶことができます。これが旧約時代と新約時代が連結される役事です。

旧約を信じてきた人々は、僕として養子の恩恵を受けることを願いますが、それが正にメシヤが来ることを願う理由です。すなわち、メシヤによって僕の悲しい身の上を越え、養子圏の立場に進むことが彼らの希望だというのです。養子の位置は、直系の息子、娘がいなくなるとき、父母から相続を受けることのできる関係が成立する立場です。

ですから、僕の立場を超越して、神様のみ旨を迎える恩恵を受けることを願ってくるようにしたのが、僕の旧約時代を指導してこられた神様のみ旨です。したがって、彼らが僕の身の上を免れて、神様の相続を受けられる圏内に入る、特権的な一時を望んで出てきたのであり、それがイスラエルの選民思想です。

27 イエス様は、一段階高めて神様の愛を紹介しました。旧約時代には、モーセは愛の神様を紹介することができず、権能の神様、能力の神様、審判の神様だけを紹介しました。しかしイエス様は、愛を紹介しました。愛の神様を紹介し、愛のイエス様を紹介しましたが、当時の人間は受け入れませんでした。

Luke Higuchi