天聖経: 第53 話

第二篇 真の父母

第四章 真の父母と真の子女

第五節 真の父母の心情の伝授と相続 8-16

第五章 天地人真の父母と勝利圏相続

第一節 天地人真の父母 1-3

8 皆さんが、真の父母の心情と神様の愛とその心情をどのように体恤するのですか。その境地にどのように入るかが問題です。そのようにするには、堕落していないアダムとエバにならなければなりません。サタンが讒訴できてはいけません。それでは、サタン世界でどのように解放されるのですか。サタンと闘って勝たなければなりません。そうするには、どれほど苦労し、どれほど苦しまなければなりませんか。ヤコブも十回だまされ、モーセも十回だまされ、イエス・キリストもそのように欺かれました。先生も同じです。それを克服していかなければなりません。そのときに、神様の心情を知るようになるのです。父母様の心情を知るようになるのです。そうでなければ、絶対に分からず、そうでなければ、サタンが離れないのです。サタンに勝利できない限り、父母の心情を知ることができず、神様の心情を知ることができません。

9 皆さんは、神様の悲しみを知らなければならず、神様の悲しみが大きければ大きいほど、私たちを祝福したいと思う心が切実だということを知らなければなりません。復帰過程にいる皆さんは、まず真の父母に侍り、その次に、再びその関係を連結して、天上世界まで収拾しなければなりません。このような立場で、皆さんに天地を相続してあげ、宇宙を相続してあげ、万民を相続してあげたいと思うのが、神様の心情です。したがって、皆さんは、神様の代わりに、真の父母の代わりに、真の息子、娘の使命を果たして、神様のみ前に立てられる真の子女の栄光の基盤を備え、神様が「忠臣」だと言える基盤を備えなければなりません。

10 父母の心情を知るためには、一体ということをどのようにして感じるかが大きな問題です。サタンに勝利するまでは、それは絶対にできません。体恤が訪れないというのです。ですから、先生が、発電所と送電所をつくっておきました。個人的、家庭的、氏族的、民族的、国家的、世界的、天宙的、神様まで、このような塔をつくっておきました。今、心情の電線を架けなければなりません。これは、先生がするのではなく、神様がしてくださるのでもありません。皆さんがしなければなりません。

真の父母の心情圏を相続しよう

11 真の父母が出てこなければ、真の子女が出てくることはできません。今まで、地上に真の人がいなかったので、真の父母が出てきませんでした。それで、統一教会では、真の父母を認め、その真の父母を発見して侍ろうというのです。真の父母の息子、娘になろうというのです。その息子、娘になれば、真の父母がもっているすべてのものを相続するのです。真の父母がもっている相続権は、天地と神様までです。神様までも相続しようというのです。天地に主人がいなければ、その天地は何の価値もありません。その天地の価値を一〇〇パーセント認めることができ、その価値を永遠に主張できる「私」にならなければなりません。また、それを公認してくださる方に出会わなければなりません。その方が神様です。ですから、真の父母の相続権をもたなければならないのです。

12 神様が願われた真の父母であり、人類が望んだ真の父母であり、天地が待ち望んだ真の父母は、歴史的な解怨をして神様の心情的な偉業を相続するために、この地上へ来られた方です。このような真の父母を再び相続しなければならないのが、私たちであり「私」です。このような父母を相続するためには、神様の悲しみはすべて知らなくても、真の父母の悲しみの一面を体験しなければなりません。新たに地を探すために天がしてきた苦労も、もちろん知らなければなりませんが、それはすべて知らなくても、地上で苦労した真の父母の心情がどのようなものだということと、悲しい内容がどのようなものだということを、ある一面でも知らなければなりません。

13 皆さんが神様の愛をもつためには、神様の生命を根本にしなければなりません。そのようにしなければ、神様の愛が受けられません。神様の生命をもつようになれば恩恵があります。神様の生命を土台にする人にならなければ、神様の愛を受けることができません。皆さんは、その恩恵を受けなければならないのです。恩恵の表示は、幻想や夢のようなものによって現れます。皆さんは、実体の神様の立場にある真の父母が慕わしくて、泣かなければなりません。しきりに会いたいと思わなければなりません。御飯を一膳炊いておき、水を一杯くんでおいて侍りたいと思わなければなりません。そのような、切実な心をもたなければなりません。涙が先立つ心情をもっていればよいのです。そうすれば、先生を中心として、皆さんの心情一致がなされ、先生と共に呼吸することによって、先生の人格基準と、その背景となる先生の過去と、過去に絡まった事情がどうなっているのかを知るようになり、さらにはそれを相続し、引き継ぐことができます。

14 先生は、死の境地に入っていくことがあっても、総合的な活動の背後を束ねて責任を果たさなければなりません。これは宿命的な路程なので、いかなることがあっても進まなければならないのであって、退いてはいけません。真の父母からこのような精神を相続する皆さんの姿勢はどのようなものでなければなりませんか。今まで皆さんは、思いどおりに生きてきました。しかし、先生の基盤を相続して、残りの生涯をかけて守っていくべき宿命的な使命が、皆さんに残っています。命を懸けて守っていくべき使命が、皆さんすべてに残っているのです。

15 私たちが行く道は、まだ終わっていません。皆さんは、天の前に感謝することによって祝福を受けたのです。皆さんは、個人的に感謝するだけでなく、自分の氏族を代表し、さらには民族を代表し、世界人類を代表して祝福を受けたという価値を忘れてはいけません。また、真の父母が地上で果たすべき責任を相続したことを知らなければなりません。

16 真の父母の勝利圏を相続しなければなりません。個人的に、天と地の前に、父母様の前に恥ずかしくてはいけません。ですから、絶対愛、絶対服従。絶対信仰で生きなければならないのです。すべてのものを犠牲にしても、父母様のために生きた祭物になろうという心情一致圏を中心として、父母様が愛する以上の愛をもっていてこそ、真の父母様が解放されます。父母様が人類を愛する以上に愛する社会になってこそ、神様の解放圏が生じるのです。そのような息子、娘をもつことによって、初めて息子、娘を称賛し、息子、娘を愛しながら自分が喜ぶことができる解放圏が生じるのです。そのような心情的忠臣の道理、聖人、聖子の道理を守っていくべき伝統的本然の主流の位置に立ったことを忘れてはいけません。

第五章 天地人真の父母と勝利圏相続

第一節 天地人真の父母

1 真の父母は天地父母であり、神様は天宙父母です。地上の天地父母は一代です。一代で終わるのです。天宙は神様の家です。永遠なのです。「天宙」とは二人の家を意味し、「宙」の字のうかんむり(宀)は、安らかだという意味であり、自由な家ということです。二人が暮らすことができる自由な家、それが天宙です。それで、天宙主義は、神主義という言葉です。今からは、天宙父母と天地父母を別に分けて理解しなければなりません。「天地父母」と言うときは、堕落していない完成実体、神様の代身として実体をもって世の中のすべてのことの中心位置に立った方を意味するのです。

天宙父母と天地父母

2 天宙父母は神様です。天宙というのは、神様の家です。霊界も、神様の家であり、地上も神様の家です。天地父母は、この地上の堕落した世界で、父母の位置に立つのです。天地父母の聖婚式が天宙父母の聖婚式と合徳(和合)することによって、天宙・天地父母の王権即位式を中心として、地上と天上の二つの世界が一つの道で決定し、収められ、天の結実として捧げられるときが来ました。

3 真の父母と神様は、何が違いますか。神様は神であり、真の父母は人です。人と神が一つになって核になり、中心になって、永遠に山水苑のような、泉がやむことなく、陽光が照らしてくれるその世界になれば、地上天上、万国解放の理想郷となることができ、天上と地上が統一された一つの理想の国とならざるを得ないのです。

Luke Higuchi