天聖経: 第47 話

第二篇 真の父母

第三章 真の父母と重生

第三節 長子権・父母権・王権復帰 24-32

第四章 真の父母と真の子女

第一節 真の父母の道 1-2

24 長子権復帰をするためには、八定式を終わらせなければなりません。その次に、天父主義時代、父母権復帰時代です。父母になるのです。カインとアベルが一つになっているので、父母が来るのです。父母権とは何でしょうか。アダム父母とイエス父母は失敗しました。このアダム父母、イエス父母、再臨主父母の三代の父母権を、先生の時代に来て、すべて完成しました。先生の代に来て、アダムも完成し、イエス様も完成し、再臨主も完成したのです。

25 蕩減や、長子権復帰や、父母権復帰や、王権復帰といったものが、なぜ必要なのでしょうか。サタンの愛とサタンの生命とサタンの血統が問題です。本来、神様から出発しなければならなかったのですが、悪魔から出発しました。その悪魔は、愛という途方もないものを中心として出発しました。愛ゆえに宇宙ができました。創造は、すべての創造の起源となる愛を中心としてなされました。その根本をサタンがひっくり返したのです。ですから、ひっくり返された根本を、元に戻さなければなりません。

26 神様の創造理想は、真の父母の名で、天国の王国と地上の王国を築くことです。真の父母の名をもたずには、地上天国と天上天国は生まれません。今日、キリスト教徒たちに、「イエス様は神様の愛する長子であり息子ですが、どうして天国ではなく楽園に行っているのですか」と尋ねてみれば、答えられません。天上天国と地上天国は、真の父母の完成と愛の基盤を通してのみ形成されます。霊界に行って王国を統一することが、真の父母の使命であって、他の人の使命ではないのです。イエス様は真の父母になることができなかったので楽園にいるのです。

27 復帰が困難なので、歴史時代において苦労しながら今まで延長してきたのであって、能力のある神様が、なぜこのように苦労してきたのかというのです。教えてあげられるものならば、もう既に教えていたのです。アダムが知らなかったので、アダムが責任を取って探さなければなりません。天地をかき分けて探さなければなりません。そのようにしようとするので、どれほど多くの涙を流したでしょうか。涙を流して追い出されたので、復帰路程で、どれほど涙を流したでしょうか。

そのような点で、先生は、涙をたくさん流した大王です。歴史を代表して、真理の道を探すために涙を流し、血肉を裂きながら受難の路程に打ち勝ってきた代表だということを知らなければなりません。そのような驚くべき父母に、皆さんは侍っているのです。これが最後の峠です。ですから、父母権復帰基準とともに、次子権を一つつくらなければなりません。先生を中心として、長子権、父母権がすべて立てられました。王権まですべて備えて一つになれば、母と次子で母子協助基盤を築くことによって終わるのです。

王権復帰

28 本来、アダムが完成すれば、天国の父が完成し、エバが完成すれば、天国の母が完成し、それで家庭の主人になれば、家庭的天国の王権が生まれるのです。ですから、アダムとエバは、個人的王であり、家庭的王であり、氏族的王であり、民族的王であり、国家的王であり、世界的王になるのです。このように国家基準を越えることができる時が来たので、サタン世界の王権を踏み越えて、天の世界の王権を設定することができるのです。その日が、一九九〇年三月二十七日(第三十一回父母の日)です。

29 先生は、世界的な家庭迫害を解消するために七年路程を行きました。家庭解放のために、十字架の道を行ったのです。ですから、先生が家庭の王にならなければならないのです。家庭で、長子の王、父母の王、家庭の王になることが、創造理想と摂理観的な立場でアダムに任せられた責任でした。一つの家庭で天国全体の理想的基準を立て、天国の型にはめようとしたことが失敗したので、すべてなくなりました。アダム一代から数千代、今まですべてが空になったのです。偽りの父母が空にしたものを、真の父母が来て、神様に代わって主人となり、再び成し遂げなければなりません。真の父母になり、真の神様の愛を中心として、真の生命を中心とする祝福の基盤を連結し、血統を転換することによって、サタンと関係のないアダム家庭完成型をつくるのです。

30 天父主義とは何でしょうか。第一は兄弟権復帰、第二は父母権復帰、第三は王権復帰です。民主世界には王という概念がありません。民主世界は兄弟主義です。平面的に見るのです。兄弟主義ですが、兄弟主義の世界ではお互いに闘います。「あなたのもの、私のもの」と言いながら、争奪が繰り広げられるのです。民主主義は闘いの概念です。与党と野党が闘います。その内容は、王権を互いにもとうとすることです。大統領は、王権ではありませんか。これが行ったり来たりして搾取しようとするので、うまくいかないのであって、絶対的な王が現れれば、問題ではありません。絶対的な平和の世界が訪れるのです。

31 民主世界の政治体制は、闘争の体制です。ですから、私たちが父母の位置に上がらなければなりません。そうすれば、争いを止めることができます。すべての兄弟が、父母を中心として一つになるのです。そのように一つになるところから平和の世界が展開します。そのようにしなければ、他の方法はありません。まず真の父母を取り戻してこそ、そこから真の子女、真の国家、真の平和を含むすべてのものを取り戻すことができます。それ以外に他の方法はありません。

32 天父主義、神主義を中心として統一するのです。真の父母は、家庭の王です。家庭は、様々なほかの家庭と交わって、自動的に氏族になります。そうすれば、氏族の王が出てきます。また氏族は、様々なほかの氏族と一つになって民族になり、民族の王が出てくるのです。国家、世界、天宙もみな同じです。このように王たちがつながり、神様までつながるのです。ですから、神様は、万王の王になるのです。

第四章 真の父母と真の子女

第一節 真の父母の道

1 真の父母が来られるまで、皆さんが思いも寄らない背後で、多くの涙を流しました。一瞬に流す涙は問題ではありません。過去を通じて現在に至るまで、まだそのような闘いをしていることを知れば、涙なしには語ることができません。そのような自分を発見しなければなりません。過去、現在にかけて、罪を犯しながらも何事もなかったようにしてはいけないのです。涙を流さなければなりません。堕落した人が神様のみ前に帰ろうとすれば、感謝の涙を流さなければなりません。そのようにしながら復帰していかなければ、天国に入っていくことができないというのです。その心情は、誰もがそのようになっています。神様が迎える人は、実にそのような人です。

摂理の出発路程

2 先生の生まれた時は、韓国では最も悲惨な時でした。独立運動が起こり、凶作になり、すべての国民が最も困難な時でした。三・一独立運動をして多くの人が無残に犠牲になりました。外的な世界は、凶作であり、内的な世界は、国難が起きて犠牲者が続出する時代でした。それで、二十代の青年の時まで、おなかがすかない日がありませんでした。慕わしくないものがないほどの、そのような過程を経ました。すべてのものが慕わしかったのです。先生の祖父の兄弟は独立闘士だったので、弾圧が激しく、私たちの家門は、完全に破綻するようになりました。家庭全体に破綻が起きたのです。外的にも動揺し、国家的にも動揺し、家庭的にも混沌としていました。 

Luke Higuchi