天聖教: 第13話
第一篇: 神様
第二章: 心情と真の愛の神様
第三節: 真の父母であられる神様 18-26
18 創造主は縦的な父であり、アダムとエバが堕落しないで完成したならば、横的な父母です。そして、愛を中心として一つになり、そこから子女が生まれていたならば、その子女は縦的な父母に似るとともに、横的な父母に似た真の父母の愛の化身体となるのです。そのように生まれた息子、娘は、神様の代身であり、真の父母の代身です。
19 神様は、真の愛を中心とした縦的な真の父母です。縦的な軸は一つです。その位置は一つしかありません。永遠不変です。神様は、真の愛を中心とした縦的な真の父母の立場にあるお方です。真の愛をもたなければ神様とは関係がありません。また、その縦的な真の愛を中心とした真の父母のみ前に、アダムとエバは真の愛を中心とした横的な父母です。真の愛を中心とした横的な父母の立場が真の父母の位置です。
20 愛を中心として見れば、神様は縦的な父であり、縦的な愛をもった真の父母です。縦的な生命を生んでくれる真の父母であり、縦的な血統を相続してくれる真の父母です。神様は、縦的な真の愛と縦的な真の生命と縦的な真の血統をつないでくれる縦的な父です。その縦的な父の実として結実したものが縦的な位置に立っている心です。その心は、縦的な「私」です。
21 神様は縦的な父母であり、アダムとエバは横的な真の愛を中心とした父母です。この二つの父母が一つになり、その血統を受け継いで出てきた本来の堕落していない子孫にならなければならなかったのですが、エバが二十歳未満の未成熟な時にサタンとペアになりました。ですから、いくら信仰の篤かった人でも、地上で真の父母に侍ることができなかった人は、天国に行けません。そのような原理はないのです。それでは、堕落を越えた立場にいる真の父母とは、どのようなお方でしょうか。神様は縦的な真の愛の父母であり、成熟したアダムとエバは横的な真の愛の父母です。横的な父母だというのです。縦的父母と横的父母を何で一つにするのでしょうか。九〇度の角度の愛で爆発するのです。爆発してそこから息子、娘が生まれ、これが家庭、氏族、民族、国家、世界に広がれば、天の人になるのです。
王権を完成しなければならない神様
22 神様とはいったいどなたでしょうか。「神様は絶対者であり、創造主として神聖なお方であり、私たち人間は卑しいものだ」と言いますが、それは間違っているというのです。神様が絶対的に神聖なので、その方が理想的に造った物も聖なる物です。皆、荒野時代において契約の箱を中心として神殿を至聖所、聖所と言いましたが、人が造ったその至聖所と聖所は、神様が造ったアダムとエバ、堕落していない本性の至聖所、聖所の代わりになり得るでしょうか。その至聖所や聖所とは何でしょうか。将来、取り戻すことができ、復帰して理想的なアダムとエバとなるものを象徴的に複合させ、それを大きく、広く、高くして本聖殿、本至聖所のような実体を造るための過程的象徴体にすぎないのであって、それ自体が神聖なのではありません。堕落した人間が造った物も至聖所、聖所と言うのに、絶対的で神聖なその方がお造りになったアダムとエバは、どれほど神聖なものでしょうか。ですから、アダムとエバの心は至聖所と同じであり、アダムとエバの体は聖所と同じであり、その中に神様がいるのです。そのようになっていたならば、神様を中心として、アダムは神様の体になるのであり、エバも神様の体になるのです。神様の男性格の性稟に似ているのがアダムであり、女性格の性稟に似ているのがエバです。この二人の結婚式をすることが宇宙の王権を立てる式です。それが愛の王権です。
23 アダムとエバは神様の体です。神様を中心として、未来においてアダムは王になり、エバは王妃になるのです。神様と一つの体です。ですから、正分合です。正から分かれるのは愛のためです。それでは、「絶対的な神様は、分けなくても思いどおりにできるのに、なぜ分けたのですか」と尋ねれば、何と答えられるでしょうか。分けておいた理由は、実体世界を造られた神様が無形のままでは実体世界を治めることができないからです。それで体が必要なのです。創造された目的が、神様も実体をまとって実体の父母になることです。その実体とは誰かというと、アダムとエバです。アダムとエバが完成すれば、神様はアダムとエバの心の中に入っていき、神様を中心とする王権を成し遂げるのです。
24 神様は、なぜ人を創造したのでしょうか。この宇宙は実体であるので、実体の主人であるアダムとエバを中心として管理、主導できる立場に立つためです。霊界において、神様は無形でいらっしゃるために治めることができないので、実体の体をまとうことによって、実体をもって地球星で生まれてくる自分の息子、娘となる子孫たちを治める王になるために、実体の人を造ったのです。その王の顔とは、誰の顔ですか。アダムの顔です。王をつくったので、王妃が必要です。エバがその王妃にならなければなりません。二人は地上の先祖であると同時に、天上世界の先祖になります。ですから、その父母が生きた生活的伝統を千年、万年受け継いで世界に連結すれば、王権は一つです。地上世界の王権であると同時に、天上世界の王権になるのです。
25 神様は無形です。霊界に行っても見えません。神様が愛を中心としてアダムを造ったのは、この被造世界が体をもっているからです。神様は体をもった父にならなければなりません。体をもった父になることで、見えない無形と見える有形が一つになるのです。それは宇宙が一つになることを象徴します。ですから、体をまとうためにアダムとエバを造ったというのです。アダムとエバは神様の形状に似た体をもった姿として現れるのです。そうして、アダムの姿とエバの姿が天の国の王座に上るようになり、その王と王妃の心の中に神様がいらっしゃることで、地上世界と無形世界を統治するというのです。神様の王国を造るのです。愛の王国です。
26 神様は王の中の王であり、父母の中の父母なので、アダムとエバは神様の真の愛を中心とした王子、王女です。しかし、堕落することによって、この王子、王女の位置を失ってしまいました。言い換えれば、アダムとエバは、長子権、父母権、王権を失ってしまったのです。