天聖経: 第316話

日本語のオーディオはしばらくの間、お休みさせて頂きます。皆さんご迷惑をお掛け致しますが、各自訓読なさるか、もしくは、英語版を聴きながらの訓読の程、よろしくお願い致します。ーゴデイブルチームー

第十篇 平和思想

第三章 世界平和の実現方案

第四節 南北統一と世界平和 21-30

21 統一教会は、国よりも先に、民のために闘わなければなりません。民族のために闘わなければなりません。ところが民族を見るとき、南北に分かれています。民族が分かれていれば、主権があるといっても、一方的な主権にしかならないのです。何よりも重要なことは、韓国と北朝鮮を凌駕する民族的精神基準を、どのように一元化させるのかということです。これが、今後の統一教会が力を入れるべき課題なのです。

 

22 神様が願われる国が取り戻されれば、世界復帰は一瞬のうちにできるのです。一つの国から三つの国を越える時には、四つの国になります。そうすれば、世界に四位基台国家の形態が整えられるので、サタンが侵犯できない四方の防御城が築かれるようになります。その時に、初めて平和の世界、天国の沃上が形成されるのです。それが統一教会の求めていく本郷です。そのために、私たちの情熱を捧げ、私たちの若い生を投入するために集まった群れが統一の群れです。生の路程を塞いでいる悪の勢力が手ごわくても、それを粉砕し、解体して、くまなく根を抜いてしまい、一時に遮断することを決意し、誓う人々が統一の群れなのです。

 

23 指導者は、食口たちを強力に追い立てて、現実生活において、より理想的な構造をもつ実績を築き、その価値を高めなければなりません。統一教会は実績を通して国家や世界が公認できる基準をつくらなければなりません。これをつくることができなければ、神様のみ旨も何も、成し遂げることはできません。

そのような意味で、韓国を訪れる縁と国運、あらゆるものと向き合い、私たちが国家を救おうという新しい信念と絶対的な信仰をもちながら、「世界を救うまでは死ぬことができない」と考えなければなりません。そのような信念が結合した運動をすることによって、統一教会を中心とする主体的な思想が韓国の地を動かし、北朝鮮の地を動かすならば、国は滅びても世界を救うことができる道は残ります。ですから、先生は、国のために愛国、愛族の思想をもって歩む統一教会を共産党が見て、自分たちよりも優れていると認証できる材料が必要だと長年にわたって主張しているのです。

 

24 血のにじむ歴史的な道を開拓してきたその生活は、悲しく悲惨でしたが、それが自分の一身の幸福のためではなく、民族の解放と世界の平和のために天の使者としてそのようなことをしたとすれば、これは永遠に歴史に残るでしょう。その実績が高らかに光り輝く時に、この基盤を通して韓半島の解放はもちろん、アジアの新しい解放の鐘の音が鳴り響くのであり、世界解放の気運がここから湧き上がってくるのです。

 

25 先生は、北朝鮮の地に入って、たくさんの苦労をしました。しかし、先生は怨讐に追われ、興南収容所でとらわれの身になって凄惨な拷問を受け、肥料工場に行って死の峠を越える重労働もしましたが、「私は滅びない。私の命令に従って、私の燃えるこの心情を受け継いだ世界のすべての若者たちが、爆発するような燃える心を抱いて北朝鮮の地に向かって総進軍する一時が来るだろう」という、このような思いをもって過ごしたのです。

 

26 先生が三十八度線を越えながら、神様のみ前に祈ったことがあります。「お父様、この三十八度線を再び越える時には、大韓民国が越えてこなければなりません」と涙を流しながら祈りました。先生はいつも、その時に決意した内容を忘れずにいます。それで、故郷の地を恋い慕いながら三十八度線を越えましたが、平壌にまで行っても故郷には行きませんでした。行くことができませんでした。先生自身が誓った使命を果たすことができなければ、死んでも故郷に行くことができないのが先生の運命です。それで、監獄から、あるいは悲惨な運命の道で裏切られ、民族が怨讐視する道を経て、今日、これほどの基盤を築いたのです。

 

27 私たちの最後の決勝点、決勝線はどこでしょうか。それは三十八度線です。これを越えなければなりません。これが、統一教会がぶつかって越えるべき最後の決勝線です。それを越えるためには、誰にも負けてはいけません。私たちは、共産党以上にならなければなりません。そのいかなる宗教もついていくことのできない、そのような実績を備えておかなければなりません。私が三十八度線を越えながら天のみ前に決意して祈った基準が、そのようなことでした。

私の故郷の父母、兄弟に会うことができずに、韓国の地に来ました。監獄の鉄格子の扉を開けて出てくるその日、「お母さん!」と叫んで走っていきたいと思い、私のために犠牲になった兄を訪ねて会いたいと思い、犠牲にした兄弟たちに会いたいと思ったのです。その思いは人間として、動物ではない以上、誰にでもあるものですが、その道に背を向けるしかありませんでした。二日以内に行くことができる距離でしたが、それまでに縁をもった人々を収拾して、北朝鮮に背を向けて韓国の地に向かってきたのです。

 

28 先生が三十八度線を越える時、南北統一を自分の手で成し遂げようと決意したように、皆さんも家庭に入って、一族を中心として決意しなければなりません。父と母が祝福家庭なら、さらに良いのです。三代を中心として、息子、娘まで抱いて、私たちの家庭がいくら困難な恥辱の道を行っても、南北統一とアジアの統一は自分の手で成し遂げよう、と誓う時になったことを知らなければなりません。

 

29 私たちの課題は祖国統一です。これは、私たちの宿命であり、私たちが生涯を捧げて成し遂げるべき終生の聖業です。先生は今まで、神様のみ旨に従って統一の聖業を成し遂げようという一念で生き、残りの人生も、ただ神様のみ旨を成し遂げる一念で生きていくでしょう。

統一を念願する韓半島の七千万の同胞は、今から葛藤と闘争を終息させ、和解と愛で民族の同質性を回復することに民族を挙げて立ち上がることを願う次第です。銃刀を溶かして鎌とすきをつくる時が今であり、今、統一祖国の明るい新世紀を迎える準備を急がなければなりません。

 

30 世界は、民主世界と共産世界に分かれていますが、民主世界は唯心史観なので心の側であり、共産世界は唯物史観なので体の側です。このように分けざるを得ません。この二つの世界が今、大きな波紋を起こしていますが、この波紋がどこから始まったのかといえば、皆さん自身から始まりました。皆さん自身がその波紋の種です。これが問題です。ですから、皆さんは、世界のどこかの政治家によってこの世界が統一されると考えてはいけません。

統一の方案は、どこにあるのでしょうか。それは、外部にあるのではなく、内部にあります。統一の方案は、「私」の心と体の争いを平定させて、心が先に立つようにしなければなりません。そのようにして、心が「行こう」と言うとおりに、私の体が行かなければならず、家庭が行かなければならず、社会が行かなければならず、国が行かなければならず、世界が行かなければなりません。このようになれば、統一は自動的に成し遂げられるのです。

Luke Higuchi