天聖経: 第315話
日本語のオーディオはしばらくの間、お休みさせて頂きます。皆さんご迷惑をお掛け致しますが、各自訓読なさるか、もしくは、英語版を聴きながらの訓読の程、よろしくお願い致します。ーゴデイブルチームー
第十篇 平和思想
第三章 世界平和の実現方案
第四節 南北統一と世界平和 10-20
10 韓半島が南北に分かれたのは、解放直後にキリスト教と先生が一つになれなかったからです。キリスト教と国が先生に反対し、先生と一つになれなかったからです。ですから、国の代表と教会の代表が先生を中心として分かれたので、その再蕩減基盤を築き上げてきた先生を中心として一つにならなければなりません。韓国の地域全体が先生に順応できる基盤、版図が既に連結されているのです。
11 神様は、人類の祖国たる韓国を保護し、祖国光復のために韓国動乱に世界のたくさんの国を動員させました。祖国光復のための独立軍として犠牲になった人々が、韓国動乱の参戦勇士たちでした。韓国動乱は、神様の摂理から見るとき、祖国光復のために血を流させるための世界的な動員でした。韓国動乱当時に、イエス様が空中に現れたという話も、これを後押しする材料です。そして、イエス様の顕現とともに、韓国動乱は、神様の聖殿を取り戻すための偉大な戦争なのです。また、韓国は、摂理的な意味をもつ国として、ここに真の父母が現れれば理想的な祖国になるので、祖国光復のために天が民主世界のキリスト教思想をもった国家を動員して戦うようにしたというのです。
韓半島と環太平洋文明
12 エジプトを中心として形成されたナイル川文明が、地中海を中心とした半島文明のギリシャ文明を経て、ローマ文明で結実しました。それでは、どうして文明は、西欧圏で循環しなければならないのでしょうか。堕落のために、そのようにならざるを得ません。本来は、アジアを中心として世界統一文化を形成しなければならなかったのですが、人間が堕落することによって、その反対の立場から出発しなくてはいけませんでした。それは、原理的な観点に一致します。
そうして、ナイル川を中心として形成された地中海文化圏であるローマ文明圏を経て、島国のイギリスが近代西欧文明、キリスト教文化圏を中心とした近代文明形成の揺りかごの地になったのです。しかし、それはそこでは定着できません。それは、いずれ一周してアジアに戻ってきて統一文明圏を形成しなければなりません。そうなることが神様のみ旨なので、そのような結果に到達しなければならないというのは、当然の結論です。かくして世界的な奇跡を遂げ、近代文明を形成したアメリカは、太平洋をつなぐ太平洋文明圏として、アジアと連結しなければならない最後の道が残っているのです。
13 西洋文明と東洋文明は、いつ一つにならなければならないのでしょうか。また、どこで一つになるべきでしょうか。島国で一つになるのではありません。半島で一つになるのです。このように見るとき、アジアにおける半島国家として、最も微妙な立場にある国が韓国です。韓国周辺を見ればロシア、中国、日本、アメリカがあります。「歴史は今から太平洋文化圏時代に移る」と、学者たちが言っています。世界の政治、経済、歴史学者たちが「そのような時代が来る」と言っているのです。
14 文明は、半島を中心として発展します。半島を中心として、海洋文明と大陸文明が交流し、連合して文明が発展します。ですから、ギリシャ半島やイタリア半島、スペイン半島を中心として文明圏が発展しました。
今、世界史的に問題になっている半島とは、アジアにある韓半島です。ですから、世界の大運勢によって西洋文明と東洋文明が調和していくのですが、この二つは、いずれ一つにならなければなりません。これがどこでぶつかるのでしょうか。世界的な運勢を中心とした太平洋文明圏内において、中心となる島国と半島と大陸が連結された所でぶつかるのです。このような環境的中心地域として、要塞地のような所が韓半島です。これは、地政学的に否定することはできないのです。
15 韓民族の試練は、この民族自体だけのものではなく、摂理的なものであり、神様はこの民族がそれを克服することを待ち望んでいらっしゃいます。世界史の総合的遺産であると称することもできる東と西、南と北、精神と物質、唯心と唯物の対決と混沌が集約され、この韓半島においてひしめき合っているのも、ちょうど新時代を宿した妊婦の苦しみのようなものです。
韓民族の民族的、国家的困難は、神様のみ旨と摂理を離れては解決できないものであり、韓国単独ではなく世界との関係の中においてのみ、解決は可能であると見るのです。今こそ韓民族は神様のみ旨を悟り、神様が世界の精神界を指導する目的で遣わされた方に従い、苦難を乗り越えなければならないのです。
16 世界文明は、間違いなくアジアに訪れてきます。太平洋文明圏の時代が到来するというのです。今日、社会科学を研究する著名な学者たちはもちろんであり、科学界の学者たちまでも、「太平洋文明圏の時代が来なければならない。歴史的帰趨はそのようになる」と主張します。先生は既に四十年前から、「太平洋文明圏時代が来る」と教えてきました。それがどの国に行くかということは、誰も知りません。先生は、大韓民国が主導しなければならないと見るのです。
17 今から太平洋文明圏が訪れます。アメリカ、日本、韓国、中国、ロシアを中心として争いの場が生まれざるを得ない、このような状況と文明と文化の背景において、準備しない国は後退するのです。そのような先端に立って準備をした男が先生です。ですから、日本を結び、アメリカを結び、中国を結び、ロシアを結びました。そのような先生とアメリカの人々が、手をつないで一つになって大きな仕事をすることは、今後、アメリカと世界、太平洋文明圏において共同運命圏を勝ち取っていく一つの条件になることを考える時、希望的なのです。
18 今の時は太平洋文化圏時代です。歴史は、河川文化、地中海文化圏を経て大西洋文化圏を回って、今、太平洋文化圏を中心として宇宙空間文化圏に跳躍する時代が訪れつつあります。これをいかにつないでいくかということが、世界の政略家たちが模索する問題ですが、彼らによって解決されることはありません。先生が世界で立派だという政治家たちをみな集めて、数多くの国際的な会議をしました。彼らの結論は、先生の思想だけがこの時代の希望だというものです。
19 半島の国は、いつも歴史文明の発祥の地です。新しい文明を誘導できる起源地だというのです。ギリシャがそうであり、イタリアがそうでした。世界的な立場において、あらゆる文化を総合できる一つの歴史的使命を果たしてきたのです。東北アジアにおいては、韓国が重要な立場にいます。キリスト教文化圏を中心として、アメリカを中心として世界を制覇できるその保護圏内に韓国が生まれました。ですから、ローマ時代のキリスト教を中心とするイエス様の時代を蕩減しなければなりません。ローマのような世界的な基盤を中心として、キリスト教を中心として、属国のような立場が大韓民国だというのです。
南北統一は真の愛で
20 二十一世紀に期待するビジョンとは何でしょうか。それは、平和の世界、統一の世界、一つの世界です。世界も、一つの新しい平和の世界、統一の世界を望んでいて、私たちの民族も南北統一を望んでいます。
さらには、「私」自身はどうでしょうか。いくら世界に平和が訪れたとしても、私たちの国が分断されて危険水位を越える立場にあるならば、私たちの国は世界平和とは関わりがないのです。また、南北統一がもたらされたとしても、私自身において心と体が葛藤する立場にいるとすれば、南北が統一された平和の大韓民国も、私には理想の国家となることはできません。ですから、世界の平和の前に国の平和を準備しなければならず、国の平和の前に個人の平和を準備しなければならないのです。