213.韓鶴子総裁御言選集2 理想家庭と平和世界のモデル
第13回
第1部 真の愛運動と女性の役割
15. より重要になった女性の役割
"このみ言は、2012年3月26日、韓国武昌浦のビーチパレスで開催された「世界平和女性連合」創設20周年記念「世界女性平和ネットワーク総会」で宣布されたものである。
親愛なる「世界平和女性連合」世界指導者の皆様!きょうここ大韓民国の西海岸にある美しい武昌浦で開催される「世界平和女性連合」創設20周年記念行事に、このように世界各地からお越しいただいた指導者と会員の皆様を温かい心で歓迎し、私と共に女性連合の共同創設者である文鮮明総裁と神様に深い感謝と栄光を捧げる次第です。
目覚しい発展を成し遂げた女性連合の20年
1992年4月に、ソウル蚕室のオリンピック・メーンスタジアムに世界70ヵ国以上の女性代表と15万人以上の韓国女性指導者たちが雲霞のように集まる中で、「世界女性時代の到来」を宣布し、女性平和運動の中枢機関として創設された女性連合が、創設20周年を迎えるようになり、感慨深いものがあります。
去る20年の間、地球村の津々浦々で、真の母性愛に基づいた真の愛の家庭確立運動と、女性の地位向上のための多様な支援、および教育プログラムを運営しながら、目覚ましい発展と成長を遂げました。私は、女性連合の創設初期より、各大陸や国々での巡回講演を通し、女性連合の世界的な組織と活動基盤を築いてきており、早くから世界160ヵ国に派遣した1600人の日本の女性連合のボランティア会員をはじめとして、全世界の会員たちを総動員しました。
また1993年9月に、ニューヨークの国連本部で開かれた私の特別招請講演をきっかけに、「世界平和女性連合」は3年にわたる努力の末に、国連経済社会理事会NGO(非政府組織)の最高の地位である「第一領域NGO諮問機関」の地位を獲得しました。特に、新千年紀を迎えながら国連で制定した「新千年開発目標」を実現するために、会員の皆様が献身的に努力した活動実績の結果として、4年ごとにその地位に対する再承認を連続して受けた快挙を成し遂げたことをうれしく思います。
1997年から私の指導のもとに毎年、1年も欠かさずに開催している「中東女性指導者平和会議」は中東20ヵ国以上の女性指導者の大いなる関心と参加の中で、徐々に具体的な現場活動へと拡大発展しており、実に大きな成果と言えます。
平和世界建設の驚くべき成果
そして2000年から毎年各大陸を巡回しながら開催されている「世界女性指導者ワークショップ」は、地球村の津々浦々での現場活動の経験と知恵を分かち合い、未来のビジョンを共有して協力する美しい集会として定着しました。
そこからさらに一段階発展し、世界本部である韓国をはじめとして、日本、アメリカ、国連事務局、アジア、ヨーロッパ、オセアニア、カナダ、中南米、アフリカ、北東アジアなど、世界の大陸別や国別に、現場の要求に応じたプロジェクトを開発、運営しながら、女性の力が社会を変え、平和世界の建設に驚くべき成果を出しているのを見ると、とても誇らしく、また有り難く思います。
このように創立以来、今日、国連のNGOの最高地位である「第一領域諮問機関」の地位に至るまでに、初心を忘れず,変わらない心で、黙々と女性平和の道を開拓してこられた会員の皆様にも限りない感謝と愛の拍手を送ります。
尊敬する内外貴賓、そして愛する「世界平和女性連合」の会員の皆様。
今も世界の至る所で、戦争と疾病、飢餓、また自然災害によって、毎年数千万人の罪なき人命が犠牲になっています。宗教、政治、教育、文化、思想など、どの分野を見渡しても、個人はもちろん、集団に至るまで、極度の利己主義と我執の沼に陥り、徹底して門を閉め、錠をかけています。疎通のない、不通の世界に転落してしまったのです。
結局、人類の諸般の問題は、真の父母である私たち夫婦が天より授かり、生涯をかけて主唱し、教育してきた「神様のもとの人類一家族」思想、すなわち、真の愛の教えによって解決するしかないのです。この思想だけが、人類に平和と幸福の道を探し出してくれる唯一の道だからです。
天が準備した韓半島
皆様。しかし、その道は決して平坦な道ではありません。多くの血と汗と涙が要求され、時には耐え切れぬほどの犠牲が要求されたりもします。なぜならば、神様の子女として創造した人間が堕落し、サタンの血統を受け、暗闇の中に落ちてしまったその瞬間から、神様は苦痛の中におられるからです。骨がきしみ、身が震える凄絶な苦痛の中で、数千、数万年を耐え、待ち続けてこられた皆様の父が、どれほど長く険難な蕩減のトンネルを経てこられたか、考えてみましたか。
指導者の皆様。神様はこのような苦痛の中で、数千年間、静かに韓民族を育て、準備させてきました。2000年前、御自身のひとり子イエス・キリス卜をこの地に送られ、彼を通して人類を救援しようとされた歴史を、皆様もよく御存じでしょう。
しかし、結果はあまりにも悲惨に終わってしまいました。イエス様をメシヤとして受け入れ、絶対信仰、絶対愛、絶対服従の道を行かなければならなかったユダヤ教の指導者たちとイスラエル民族が、逆に彼を十字架の道に追いやってしまったではないですか。しかし、「成し遂げられた」という霊的救援の一言の言葉を静かに残して忽然と逝かれたイエス様ですが、その再臨は、2000年間の悲しみの準備期間を経て、ついに遠く離れたこの韓半島で実を結ぶようになったのです。
韓民族は、昔から神様を先祖の中の最高、最上の先祖としてあがめ敬って生きてきた天孫民族です。ただお一人であられる万人の先祖、その方を「お一人のお方」、すなわち「ハナニム」と呼び、主人(昼と夜の創造主)として、侍ってきたのであり、したがって、すべての数の根源も「ハナ(一)、トウル(二)」から始まったのです。このような「ハナニム(神様)」を原初の先祖として、侍ってきた民族なので、韓民族の精神と伝統の中には、共生、共栄、共義の魂が存続してきたのです。
5000年を超える歴史を守ってきながらも、他の国や民族を侵略したり、略奪したりしていない「弘益人間」(広く人間世界に利益をもたらすこと)の血脈が通っている選民です。さらには韓国の歴史の中には、人間の人生の根本徳目になる孝と忠と烈の魂が生き生きと息づいています。
このような崇高な伝統は、取りも直さず天がこの韓民族を準備し、その伝続の上にメシヤを立てるための基台の摂理だったのです。そうしてこの韓半島の精気を受けて、人類の真の父母、万王の王が、天の印を受けて顕現されるようになったのです。
実体的天一国時代に備えなければならない
愛する女性連合の会員の皆様。そして、女性指導者の皆様。今や人類の行く道は明確になりました。天が真の父母様を通して明らかにしてくださった天一国の「基元節」の宣布日まで、あと1年しか残っていません。皆様の忙しい壮途には、天の祝福が共にあるでしよう。
人類歴史の流れを摂理史的な目で見てみると、時代の変遷は大きく3段階に大別されます。1番目は「物情時代」、すなわち物本主義的物質優先時代です。そして2番目には、「人情時代」、すなわち人間の知識と天の公平な感情を前に立てて世界を支配してきた人間中心主義時代です。
しかし、このような時代は過渡期的な時代です。人間が堕落性を脱ぎ捨てて本然の姿を取り戻し、神様を父として、侍り、統一された一つの家族となって暮らす時代に入っていく上で、通過しなければならない過程的な時代なのです。
祝福結婚を通して内外両面で聖別された土台の上に絶対的な基準を立て、ために生きる人生の道を行く最終段階の時代が「天情時代」です。すなわち、お一人の神様の心情に回帰する天一国の時代を開いていく時が、今日の私たちが生きている、正にこの時代だということを重ねて肝に銘じてくださることを願います。
実体的天一国時代が広がれば、この地上に「霊連世協会」が中心軸の位置に立ち、初めて万有を治めるようになるでしよう。霊界と肉界を連結して実体的な統一を完成し、天理と天道によって摂理を経綸するようになるという意味です。
この地で世俗的な次元の選挙をこれ以上見る必要はなくなり、交叉祝福結婚を通して人類は一つの家族となり、太平聖代を享受しながら平和と幸福を享受するようになるでしよう。そのような日が、もう私たちの目の前に迫ってきているのです。
その日を準備する一環として、私は2010年2月14日を期して「天暦」の出発を満天下に宣布しました。既存の陽暦と陰暦はカインとアベルの立場で、新しく摂理を記録して明示する「天暦」を補助するようになります。
正しい価値観の教育と真の家庭運動が急を要する事態
今から皆様は、真の父母様の教えを骨に刻みつけて実践する人生を生きなければなりません。選択の余地がありません。今から準備しなければ、間違いなく落伍者になるからです。7000メートルを超えるヒマラヤ山脈を往来し、越冬する鶴(アネハヅル)の勇気と気概を、私たちも学ばなければなりません。
会員の皆様は、宇宙の公法と原理に立脚して、家庭を天道に合うように全きものとし、社会と国を正しく立てる仕事に特別な使命感をもって進んでいかなければならないと思います。
しかし、何よりも優先すべき運動は、正しい価値観の教育に伴う、ために生きる真の愛の真の家庭運動であることをもう一度強調します。また皆様は、神様の祖国として宣布された南北韓の統一および世界平和においても、理念教育と真の愛の実践によって、先導的役割を果たさなければならないのです。
戦争や葛藤は、利己的な動機から、領土や財産など、他人の物を奪おうとするときに起こるものです。その反面、平和は、他人のために自分を投入するとき、すなわち真の愛を与えるときにやって来るのです。ために生きる人生の道を行く最終段階の「天情時代」に、冷戦の終息とともに平和と社会正義に対する新しい希望が急速に地球星に広がっています。
新しい世界的現実から顔を背け、直視できない指導者は、荒波のように押し寄せる変化に洗い流されてしまうでしょう。今、私たちは、新たな機会と価値観を迎えるに当たって、果敢に進んでいかなければならない時であると確信します。
愛する女性連合の会員の皆様、そして女性指導者の皆様。女性は男性の補助者や保護の対象ではなく、神様の片方の一性を代表した立場で、むしろ男性を全きものにし、より男性らしくしてあげる独立した人格者です。また真の愛の理想を中心として、女性は男性の貴い愛の対象者です。価値から見て、男性と女性は絶対的に平等な存在なのです。
このように神様の真の愛の理想のもとに、本然の真の愛で一つになった男性と女性は、同位権と同参権だけではなく、互いのものを自らのものとして共有することによって、真の愛を中心として価値的に完全に平等な存在となるように創造されました。ですから、男性と女性は、互いに相手の特性と気質と役割をまねたり、それを羨んで奪ったりする対立と敵対の関係ではありません。真の愛で自分のものを相手に与え、相手側をさらに完成させてあげながら、より大きな次元で一つになることによって、互いに共有する関係です。
今は一段階飛翔する時
そうして21世紀は、女性は男性と共に平和世界の創建のため、牽引車の片方の車輪を担当する世界史の主役にならなければなりません。力と技術の世紀を越え、愛と平和文化の世紀を創建していく核心軸となる女性の役割は一層重要になりました。
たとえ今日の世界が混乱と混沌を繰り返しているとしても、神様の真の愛のビジョンのもとに一体になった本連合の女性平和運動は、過去20年間の活動の実績を踏み台として、一段階高い次元へと飛翔しなければなりません。世界的な女性平和運動の拡散のために世界的女性指導者たちとネットワークを強化し、必ずこの世界を、神様の創造理想が実現される美しい平和世界に浄化させることができるという確信をもって、私たちは、邁進しなければなりません。そうするならば、神様の絶対圏と霊界の大いなる加護と祝福が共にあるでしよう。
皆様。私たちは、真の自由と平和と幸福があふれる統一の世界を建設する、真の母の道、真の妻の道、真の娘の道、そして真の女性指導者の道を行きましよう。最後まで傾聴してくださった皆様の御家庭と事業に神様の祝福が共にあることをお祈りいたします。ありがとうございました。