212.韓鶴子総裁御言選集2 理想家庭と平和世界のモデル
第12回
第1部 真の愛運動と女性の役割
14. 天地人真の父母勝利解放完成時代開門継承成就大会記念の辞
"このみ言は、2012年3月4日、韓国の大田コンベンションセンターで開催された「世界平和女性連合」創設20周年記念「天地人真の父母勝利解放完成時代開門継承成就大会」で宣布されたものである。
愛する「世界平和女性連合」の会員の皆様、満場の女性平和指導者の皆様。きょう「世界平和女性連合」創設20周年を記念して開催される「天地人真の父母勝利解放完成時代開門継承成就大会」に、このように大盛況を博してくださり、まずは神様と文鮮明総裁に深甚なる感謝を申し上げます。それとともに、皆様にも感謝の気持ちをお伝えする次第です。
目覚しい発展を成し遂げた女性連合の20年
「世界平和女性連合」は、1992年4月に、ソウル蚕室のオリンピック・メーンスタジアムにおいて、世界70ヵ国以上の女性代表と15万人以上の韓国の女性指導者たちが雲霞のように集まる中で、「世界女性時代の到来」を宣布し、女性平和運動の中枢機関として、天意に従い文鮮明総裁と私が創立しました。
本連合は決して、この世のありふれた一つの女性団体として出発したものではありません。それは女権拡張、男女平等、女性労働運動など、主に男性を相手とする外向的、政治的、あるいは闘争的、世俗的な女権回復の運動ではなく、神様の創造理想世界の実現という摂理史的意義をもっているのです。
このような創立の摂理史的意義をもって出発した「世界平和女性連合」は、去る20年の間、地球村の津々浦々で、真の母性愛に基づいた真の愛の家庭確立運動と、女性の地位向上のための多様な支援、および教育プログラムを運営しながら、目覚ましい発展と成長を遂げました。
私は、女性連合の創設初期より、世界の各大陸や国々での巡回講演を通して、女性連合の世界的な組織と活動基盤を築いてきており、早くから世界160ヵ国に派遣した1600人の日本の女性連合のボランティア会員をはじめとして、全世界の会員たちを総動員しました。
文総裁が女性連合創設時のメッセージにおいて、その核心として下さったみ言、すなわち「歴史的な女性代表として勝利した世界的女性代表である真の母に侍り、真なる母、真の妻の理想像を確立し、真の愛の運動によって理想的な家庭を結実させなければならず、世界平和具現のために、政治、経済、文化、社会の各分野において、ために生きる真の愛の模範的な実践運動を全世界的に展開しなければなりません」というみ言に従い、私たちは、世界の津々浦々で人種と宗教、言語と国境の障壁を越え、女性固有の母性愛をもって、多様な奉仕活動と教育プログラムおよび国際的な葛藤解消と和解運動を展開してきたのです。
また1993年9月に、ニューヨークの国連本部で開かれた私の特別招請講演をきっかけに、「世界平和女性連合」は3年にわたる努力の末に、国連経済社会理事会NGO(非政府組織)の最高の地位である「第一領域NGO諮問機関」の地位を獲得しました。
それ以降、4年ごとに活動実績の厳正な評価こよって、その地位を連続して再承認を受けるという快挙を達成してきたことをうれしく思います。3400以上の国連傘下のNGOのうち、このような最高のNG〇は、たった140団体しかないのですから、より一層その価値を認められていると考えられます。
特に、新千年紀を迎えながら国連で制定した「新千年開発目標」を実現するために、全世界的に展開した多様な現場プログラムが、今や各国家や地域社会に根を下ろして結実を収め、該当国家の政府からも認定と支援を受けるようになり、大きなやり甲斐を感じております。
1997年から私の指導のもとに、毎年、1年も欠かさずに開催されている「中東女性指導者平和会議」は、中東20ヵ国以上の女性指導者たちの大きな関心と参与の中、徐々に具体的な活動現場へと拡大、発展しながら、中東の女性指導者たちが宗教の葛藤を超えて、人権と平和のための活動の求心点になりつつあることは、実に大きな成果だと言えます。
平和世界建設の驚くべき成果
そして2000年から毎年各大陸を巡回しながら開催されている「世界女性指導者ワークショップ」は、地球村の津々浦々での現場活動の経験と知恵を分かち合い、未来のビジョンを共有しながら協力する美しい集会として定着しました。
そこからさらに一段階発展し、世界本部である韓国をはじめとして、日本、アメリカ、国連事務局、アジア、ヨーロッパ、オセアニア、カナダ、中南米、アフリカ、北東アジアなど、世界の大陸別や国別に、現場の要求に応じた多様なプロジェクトを開発、運営しているのを見ると、とても誇らしく、また有り難く思います。
そのほかにも、私たちは、地球村各地の自然災害と飢餓問題の解決のために、積極的に支援活動を展開しています。特に北朝鮮の子供や女性を援助する事業において、「私たちがもつもののうち、小さなものから分かち合おう」というスローガンのもと「地球家族愛1パーセント運動」を展開し、多くの実績を収めています。そして地域社会に女性連合の領域を拡大し、連帯のための地域特性化事業など、効果的な様々な事業を通して、女性の力が社会を変え、平和世界の建設に驚くべき成果を上げていることを実感しています。
何よりも女性指導者たちに霊性を回復させ、人生の正しい方向を提示する「指導者招請平和原理セミナー」は、既に30回にわたって開催され、多くの指導者たちに深い感動を与え、人生の新しい転換期を迎えさせています。
このように創立以来、今日、国連のNG〇の最高地位である「第一領域諮問機関」の地位に至るまでに、初心を忘れず、変わらない心で、黙々と女性平和の道を開拓してこられた会員の皆様、そして激励と参加を惜しまなかった女性指導者の皆様に、限りない感謝と愛の拍手を送ります。
愛する「世界平和女性連合」の会員の皆様、そして女性平和指導者の皆様。今日、人類の行くべき道は、どこにあるのでしようか。今も世界の至る所で、戦争と疾病、飢餓、また自然災害によって、毎年数千万人の罪なき人命が犠性になっています。宗教、政治、教育、文化、思想など、どの分野を見渡しても、個人はもちろん、集団に至るまで、極度の利己主義と我執の沼に陥り、徹底して門を閉め、錠をかけています。疎通のない、不通の世界に転落してしまったのです。
結局、人類の諸般の問題は、真の父母である私たち夫婦が天より授かり、生涯をかけて主唱し、教育してきた「神様のもとの人類一家族」思想、すなわち、真の愛の教えによって解決するしかないのです。この思想だけが、人類に平和と幸福の道を探し出してくれる唯一の道たからです。
天が準備した韓半島
皆様。今日、私たちが生きているこの時代は、歴史を変え、霊界と地上界を一つにして、神様が太初から願ってこられた理想天国をこの地上に創建しなければならない歴史的な天宙的大革命期です。これ以上、延期したり延長したりする時間はありません。
天は既に2013年1月13日を「基元節」として宣布しました。実体的天一国の始発であり、起源となる日が正にその日なのです。今や1年も残っていません。ですから、人類は今、天の命令に謙虚な姿勢で従わなければならない時です。平和の王であられる神様の実体として地上界で摂理を経綸していらっしゃる真の父母様の導きに従い、残された1年間を全力投球、死生決断をしなければならない宿命的な時間が、今日の私たちの前に近づいてきたのです。
皆様。億劫の時間と精誠を注ぎ、御自身の子女として創造した人間が、堕落によってサタンの血統を受け、暗闇の中に隠れてしまったその瞬間から、神様の受けられたその苦痛がどれほど大きなものか御存じでしょうか。骨がきしみ、身が震える凄絶な苦痛の中で、数千、数万年を耐え、待ち続けてこられた皆様の父が、どれほど長く険難な蕩減のトンネルを経てこられたか、考えてみましたか。このようなかわいそうな父のために、一瞬でも涙を流してみたことがあるかというのです。
皆様。神様は、数千年間、静かに韓民族を育て、準備させてきました。2000年前、御自身のひとり子イエス・キリストをこの地に送られ、彼を通して人類を救援しようとされた歴史を、皆様もよく御存じでしょう。
しかし、結果はあまりにも悲惨に終わってしまいました。イエス様をメシヤとして受け入れ、絶対信仰、絶対愛、絶対服従の道を行かなければならなかったユダヤ教の指導者たちとイスラエル民族が、逆に彼を十字架の道に追いやってしまったではないですか。しかし、「成し遂げられた」という霊的救援の一言の言葉を静かに残して忽然と逝かれたイエス様ですが、その再臨は、2000年間の悲しみの準備期間を経て、ついに遠く離れたこの韓半島で実を糸吉ぶようになったのです。
韓民族は、昔から神様を先祖の中の最高、最上の先祖としてあがめ敬って生きてきた天孫民族です。ただお一人であられる万人の先祖、その方を「お一人のお方」、すなわち「ハナニム」と呼び、主人(昼と夜の創造主)として、侍ってきたのであり、したがって、すべての数の根源も「ハナ(一)、トウル(二)」から始まったのです。このような「ハナニム(神様)」を原初の先祖として、侍ってきた民族なので、韓民族の精神と伝統の中には、共生、共栄、共義の魂が宿り、それを入れた霊人体をもって存続してきたのです。
5000年を超える歴史を守ってきながらも、他の国や民族を侵略したり、略奪したりしていない「弘益人間」(広く人間世界に利益をもたらすこと)の血脈が通っている選民です。さらには韓国の歴史の中には、人間の人生の根本徳目になる孝と忠と烈の魂が生き生きと息づいています。
花のような乙女の年頃に自らの体を海に投げ出し、年老いた父の目が見えるようにした孝女・沈清の真の孝こそ、父母に侍って暮らす韓国人たちの孝の基準です。夫との約束を天のように敬い、命を差し出すところまでいった春香の哀切な愛と志操はすべての韓国女性たちの人生の見本となっています。自分を捨てた王と指導者たちの前でも白衣従軍で命を懸けて国家と民族を救った李舜臣将軍の不撓不屈の忠誠こそ、韓民族の誇りであり、気概です。
このような崇高な伝統は、偶然に歴史上に現れた単なる出来事ではありません。天がこの民族を準備し、その伝統の上にメシヤを立てるための基台の摂理だったのです。そうしてこの韓半島の精気を受けて、人類の真の父母、万王の王が、天の印を受けて顕現されるようになったのです。
実体的天一国時代に備えなければならない
愛する女性連合の会員の皆様。そして、女性指導者の皆様。今や人類の行く道は明確になりました。天が真の父母様を通して明らかにしてくださった「Dデー」を前にして、何を躊躇することがあるでしょうか。あと1年しか残っていません。皆様の忙しい壮途には、天の祝福が共にあるでしょう。
人類歴史の流れを摂理史的な目で見てみると、時代の変遷は大きく3段階に大別されます。1番目は「物情時代」、すなわち物本主義的物質優先時代です。そして2番目には、「人情時代」、すなわち人間の知識と天の公平な感情を前に立てて世界を支配してきた人間中心主義時代です。
しかし、このような時代は過渡期的な時代です。人間が堕落性を脱ぎ捨てて本然の姿を取り戻し、神様を父として、侍り、統一された一つの家族となって暮らす時代に入っていく上で、通過しなければならない過程的な時代なのです。
結婚祝福を通して内外両面で聖別された土台の上に絶対的な基準を立て、ために生きる人生の道を行く最終段階の時代が「天情時代」です。すなわち、お一人の神様の心情に回帰する天一国の時代を開いていく時が、今日の私たちが生きている、正にこの時代だということを重ねて肝に銘じてくださることを願います。
実体的天一国時代が広がれば、この地上に「霊連世協会」が中心軸の位置に立ち、初めて万有を治めるようになるでしょう。霊界と肉界を連結して実体的な統一を完成し、天理と天道によって摂理を経綸するようになるという意味です。
この地で世俗的な次元の選挙をこれ以上見る必要はなくなり、交叉祝福結婚を通して人類は一つの家族となり、太平聖代を享受しながら平和と幸福の真の愛を享受するようになるでしよう。そのような日が、もう私たちの目の前に迫ってきているのです。
正しい価値観の教育と真の家庭運動が急を要する事態
今から皆様は、真の父母様の教えを骨に刻みつけて実践する人生を生きなければなりません。選択の余地がありません。天地人真の父母様の勝利解放完成時代の開門の祝福を相続し、継承し、成就することだけが残っているのです。
今から準備しなければ、間違いなく落伍者になるからです。7000メートルを超えるヒマラヤ山脈を往来し、越冬する鶴(アネハヅル)の勇気と気概を、私たちも学ばなければなりません。会員の皆様は、宇宙の公法と原理に立脚して、家庭を天道に合うように全きものとし、社会と国を正しく立てる仕事に特別な使命感をもって進んでいかなければならないと思います。
しかし、何よりも優先すべき運動は、正しい価値観の教育に伴う、ために生きる真の愛の真の家庭運動であることをもう一度強調します。また女性たちは、統一運動の旗手にならなければなりません。本連合の固有の目的事業にも、南北統一のための様々な活動を明示しておきました。女性は、南北統一および世界平和にも、理念教育と真の愛の実践によって、先導的役割を果たさなければならないのです。
戦争や葛藤は、利己的な動機から、領土や財産など、他人の物を奪おうとするときに起こるものです。その反面、平和は、他人のために自分を投入するとき、すなわち真の愛を与えるときにやって来るのです。ために生きる人生の道を行く最終段階の「天情時代」に、冷戦の終息とともに平和と社会正義に対する新しい希望が急速に地球星に広がっています。
新しい世界的現実から顔を背け、直視できない指導者は、荒波のように押し寄せる変化に洗い流されてしまうでしよう。今、私たちは、新たな機会と価値観を迎えるに当たって、果敢に進んでいかなければならない時であると確信します。
愛する女性連合の会員の皆様、そして女性指導者の皆様。女性は男性の補助者や保護の対象ではなぐ神様の片方の一性を代表した立場で、むしろ男性を全きものにし、より男性らしくしてあげる独立した人格者です。また真の愛の理想を中心として、女性は男性の貴い愛の対象者です。価値から見て、男性と女性は絶対的に平等な存在なのです。
このように神様の真の愛の理想のもとに、本然の真の愛で一つになった男性と女性は、同位権と同参権だけではなく、互いのものを自らのものとして共有することによって、真の愛を中心として価値的に完全に平等な存在となるように創造されました。ですから、男性と女性は、互いに相手の特性と気質と役割をまねたり、それを羨んで奪ったりする対立と敵対の関係ではありません。真の愛で自分のものを相手に与え、相手側をさらに完成させてあげながら、より大きな次元で一つになることによって、互いに共有する関係です。
今は一段階飛翔する時
そうして21世紀は、女性は男性と共に平和世界の創建のため、牽引車の片方の車輪を担当する世界史の主役にならなければなりません。力と技術の世紀を越え、愛と平和文化の世紀を創建していく核心軸となる女性の役割は一層重要になりました。
たとえ今日の世界が混乱と混沌を繰り返しているとしても、神様の真の愛のビジョンのもとに一体になった本連合の女性平和運動は、過去20年間の活動の実績を踏み台として、一段階高い次元へと飛翔しなければなりません。世界的な女性平和運動の拡散のために世界的女性指導者たちとネットワークを強化し、必ずこの世界を、神様の創造理想が実現される美しい平和世界に浄化させることができるという確信をもって、私たちは、邁進しなければなりません。そうするならば、神様の絶対圏と霊界の大いなる加護と祝福が共にあるでしよう。
皆様。私たちは、真の自由と平和と幸福があふれる統一の世界を建設する、真の母の道、真の妻の道、真の娘の道、そして真の女性指導者の道を行きましよう。最後まで傾聴してくださった皆様の御家庭と事業に神様の祝福が共にあることをお祈りいたします。ありがとうございました。