310.韓鶴子総裁御言選集3 天一国と私たちの使命

第3巻 第10回

第1部  平和世界に向かう道

15. 新しい歴史が始まった基元節

*このみ言は、2013年2月23日に天正宮博物館で開かれた世界頂上・国家指導者晩餐会で宣布されたものである。

基元節に参加し、きょうこの場まで参席してくださった貴賓の皆様を心より歓迎いたします。ご存じのかたもおられるでしょうが、基元節は新しい歴史の始まりとなり、起源となる日です。人類歴史において、必ずなければならず、来なければならない日なのです。しかしこのような日が、簡単に成し遂げられるということはありえません。

心と体が一つになる運動から

しばらくの間、私が神様の天地創造についてお話したいと思います。聖書には(天地創造には)6日間かかり、7日目に安息されたと記録されています(創1〜2:3)。しかし、このような日付の概念ではない、基元節を「13日」に設定するまでには、天の摂理は、6日ではなく「12」という期間を経て、13日目を神様の夢がかなえられる日として立てられたのです。そうして、気体、液体、固体(の鉱物界)から始めて、微生物、小さなアメーバから始めて、高等動物に至るまでを創造され、最後にアダムとエバを創造なさり、「はなはだ良かった」と言われました。そして、13日目になる日を待たれました。その日が正に、神様の夢がかなえられる日だったのです。

ところが、どうなったでしょうか?天も、これまで人類歴史を通して平和世界を追求してこられました。これまで数多くの宗教と善なる人々を通して、どれほど努力してこられたか分かりません。しかし、今もなお私たちは困難を抱えて生きています。どうしてこのようになったのでしょうか。アダムとエバが、神様の願いを成し遂げるところまで行くことができなかったのです。み言どおりに成長しなければならなかったのに、天使長の誘惑によって堕落してしまいました。それで聖書には、エデンの園から追い出されたとあります。そのため人類歴史は、戦争と苦痛と飢餓による困難な歴史を経てきました。

人間によって誤ったので、人として来られて蕩減復帰摂理を完成させてこそ初めて、神様のみ旨が成されるのです。このような蕩減復帰摂理というものは、言葉で言うのは簡単ですが、実践することはたやすいことではないのです。摂理に責任を負った人々は、サタンの讒訴条件を勝利しなければなりませんでした。旧約、新約を通して、ご存じのかたもおられるでしょうが、2000年のキリスト教歴史だけを見ても、本当に大変だったのです。

世界平和のための未来指導者を養成

ところで先ほど皆様は、文鮮明総裁、天地人真の父母様に対して多くの証しをしてくださいました。私たちにとって、あまりにもありがたいことです。このような人類にとっての希望の灯火となられました。このようになるまでの(統一教会創立から)60年の生涯は、血と汗と涙でつづられた蕩減復帰摂理歴史でした。犠牲でした。しかし、(それを)完成なさいました。それゆえに、きょう、基元節という新しい歴史が始まるこの日を迎えるようになったのです。この日を迎えるまで、特別に12年間、あらゆる精誠と、全ての面において自ら実践なさって、教育をしてこられました。

統一家の責任者たちや祝福家庭たちは、よく分かっていることでしょう。この日は簡単に誕生した日ではないのです。天の父母様の願いであり、人類の願いがかなえられた日です。新しい歴史が始まる日なのです。このような日を迎えることができた皆様は、本当に祝福されたかたがたなのです。そのため、これからが重要です。私は、環境創造を始めました。天一国を出発するこの時点です。天一国は、(私たちが)神様を天の父母様として侍り、そのかたの子女となることです。(天の父母様は)私たちの父母であられます。万王の王であられ、私たちを天一国の民として抱いてくださいました。ところが、まだ世界では、70億もの人類がみな、(そのことを)分からずにいます。皆様は本当に福を受けたかたがたです。どのようにしてこのように摂理歴史に同参することができたのでしょうか。

私はこの瞬間から、環境創造を始めます。(文)総裁は、いつもこのように語られていました。「無知には完成がない」と。そして多角的に、全ての面において、地位の高さ・低さを問わずに教育されました。理解できるようにされたのです。そうです。個人から家庭、氏族、民族、国家、世界が一つになることのできる道は、この道しかありません。それゆえ、まず初めに教育に重点を置こうと思います。そうして、未来の指導者養成はもちろんですが、各界各層の全ての指導者たちから教育していこうと思います。それは世界平和のための道なのです。神様を中心とした一つの世界を成そうとする実践行動なのです。

皆様はそれぞれの国の指導者であられ、責任者であられます。(これまでも)そのような人生を生きてこられたことと思います。私たちが本当に力を合わせて、自由と平和と統一と幸福があふれる真の愛の世界、全てを自ら進んで行動できるそのような世界、それは私たち個人の心と体から一つになる、そのような運動から始まらなければならないのです。このような面において、ここにおいでくださった貴賓の皆様が、共にそれぞれのお国において、未来に向かい、そして私たちの現実を克服できるよう、互いに力を合わせて一つの世界をつくるに当たり、担い手となってくださることをお願いいたします。ありがとうございました。

16. 未来の指導者養成と鮮鶴平和賞

*このみ言は、2014年2月9日、天正宮博物館で開催された「圓母平愛財団」第2期奨学証書授与式および奉仕賞授賞式で宣布されたみ言である。

この場にお集まりになった皆様は、誇らしい貴賓です。今まで「圓母平愛財団」の発展のために様々な面で御苦労なされた内外の貴賓、愛する食口の皆様に感謝申し上げます。今回のソチ冬季オリンピックの開幕式を見ながら感じたことがあります。世界のすべての国が自国を中心として発展と成長を願っているということです。みな善を追求してきたことも事実です。それなのに、なぜ人類歴史にはこのように曲折が多かったのでしょうか。その場面を見ながら、あの人々が遅れながらも真の父母様に侍っていたなら、どうなっていただろうかということを考えました。

天国に行く基本単位は家庭

私たちは創造主であられる天の父母様に侍る生活をしなければなりません。私たちの存在価値はその方によって生じたからです。人類歴史を見ると、平坦な歴史ではありませんでした。始めの時に何かが誤ってしまったのです。それゆえに、巡り巡って6000年という、とても長い摂理歴史にならざるを得なかったのです。しかし、全知全能なる神様は、始まりと終わりが同じ方です。失敗があってはなりません。それなのに、なぜこのように長い時間がかかったのでしょうか。人間の責任があったからです。これまで人類は努力してきましたが、中心となるこの問題を解くことができなかったので、天国に行く道が塞がれていたのです。

きょうここに集まった皆様は真の父母様を知っています。真の父母によって皆様は祝福家庭になりました。天国に行く基本単位は家庭です。既成教会では、「信じれば天国に行く」と言います。しかし、私たちの言う天国は、私と父母と兄弟、家庭が共に行く所です。この問題を解決してくださり、行くベき道を開いてくださった方が真の父母です。真の父母様を知らず、真の父母様の教育を受けなければ、皆様の夢がいくら大きくても、一つの世界ははるか遠くにあるのです。

ノーベル賞を凌駕する鮮鶴平和賞

きょう、グローバル奨学生たちの歌を聞きましたが、私たちの夢が現実的に近づいています。私たちは真の父母様を中心にお迎えしているので、一つの世界に向かう高速道路、早道を知っています。彼らが大きくなった10年後を考えてみてください。世界はどうなっているでしょうか。この国はどうなっているでしょうか。数十年前までは大韓民国を認める国がありませんでした。このように急速に世界の前に立つことのできたこの国は、天に対して負債を負いました。天から祝福を受けたこの国は責任を果たさなければなりません。そのためには、皆様一人ひとりの実践が重要です。皆様は歴史の主人になるでしょう。父母の心情をもたなければなりません。

真の父母様は「圓母平愛財団」をより大きく発展させることでしょう。全世界の人類が共に恵沢を受けることのできるものとして成長させていくつもりです。そのようになるためには、私一人の力だけでは無理です。皆様が共に参加し、力を合わせて行かなければならないと思います。この国において、この社会において、周辺の国において必要とされる未来の指導者を養成するつもりです。さらに大きく発展し、貢献していくことができるよう、皆様のもつあらゆる力量と準備されたすベてのものを動員してでも、この事業に参加してくれることを願います。

「圓母平愛財団」は、ノーベル平和賞を凌駕する「鮮鶴平和賞」を制定します。天のみ旨と人類の平和のために大きく貢献した人や団体は、歴史的な位置に立つようになるでしょう。「圓母平愛財団」の願う大いなる聖業に、皆様が共に働き、参加してくださり、歴史に残る貴い立場に立つことを祈りながら、私の話を終えようと思います。

Luke Higuchi