平和経 第345話
15.神様の平和王国は祝福家庭の真の祖国
日付:二〇〇五年六月二十五日
場所:アメリカ、ニューヨーク、ジェイコブ•ジャビッツ•コンベンションセンター
行事:アメリカ四大都市巡回講演
尊敬する全世界の各界の指導者の皆様。公私共にお忙しい中であるにもかかわらず、このように満場の盛況を博してくださり、心から感謝申し上げます。私が、四十七年前の一九五八年以降に、天のみ前に深刻な心情で捧げた祈祷文の一部を、きょう皆様に読んでさしあげることによって、本大会の基調講演を始めようと思います。
『天聖経』に収録されている祈祷文
愛するお父様、天が屈辱を受けるその恥ずかしさを恐れながら、幼い時から今まで闘ってきた私を守ってくださったお父様の恩賜に感謝申し上げます。この地に何が良いといっても、お父様が運行される本然の心情につながったもの以上に貴い基準がないことを思うとき、人間はその立場を無限に恋しく思わなければなりません。お父様のその真の愛に接する人は、世の中の万事をすべて忘れても、未練の残らない立場に立っていることを知らなければなりません。
愛するお父様、今、私たちは、お父様の愛に浸って暮らす理想世界、すなわち私たちの本郷を訪ねていかなければなりません。第三の生の自由権をもって解放児として出生するその日を、今日この地上世界で準備しなければなりません。赤ん坊が胎中にいるとき健康であってこそ、地上界に生まれてからも、その一生が健全であり得るのと同様に、私たちの地上生活が健全であってこそ、天国での生活が健全であることを悟らなければなりません。
天と地が協助し、万宇宙の動的な運勢に拍子を合わせることができる立場に立つためには、今日、私たちが身を置いているこの世は相克的であり、悪が主管する世の中なので、私たちは死を覚悟しなければ勝利できないという事実を悟らなければなりません。私たちの子孫たちは、今日の私たちと同じ立場に立てられてはいけないことを肝に銘じなければなりません。
愛するお父様、今まで歴史を通して、私たちに新しい春の環境を開拓してくださるために、絶えず苦労されたお父様でいらっしゃることを知っております。したがって、私たちが新しい春を迎えるためには、私たちの生命がお父様と完全に同化できる関係を備え、またそこに吸収されなければならないことを知らなければなりません。そうしてこそ、春を迎え、美しい花を咲かせることができることをはっきりと知らなければなりません。
一輪の花が咲いて実を結ぶためには、夏と秋を経なければならないように、私たちの人生行路も、実を結ぶためには、当然通過しなければならない過程があることを悟らせてください。
いくら歳月が過ぎていき、暴風雨が激しく吹き荒れても、内的な生命力は、そのような環境の侵犯を受けずに絶えず発展の路程を継続してこそ、春を迎えて再び沃土に蒔かれる、第二の生命の母体、すなわち完熟した種になることを知らなければなりません。
同様に、私たちの外的な姿は、たとえみすぼらしく、哀れに見えたとしても、内的な姿は、無限の生命力を集約できる母体かつ結実体として、無限の世界に植えられる人であることを忘れてはいけません。その外的な姿が悲惨になればなるほど、内的な価値はより満たされ、充実することが分かるようにしてくださることを切にお願い申し上げます。
愛するお父様、お父様に侍り、謙遜に敬礼を捧げたい心のない人は、永遠のあの世で、お父様と関係を結べないことを知らなければなりません。今、私たちが、心の門を開いてお父様の心情を感じさせてくださり、きょう、私たちの心から聞こえてくるあなたの声を聞き、失った自分の体を探すことができ、お父様が私一人を探すために、歴史の背後においてどれほど多くの艱難と苦労の路程を経てきたかを感じて、自ら頭を下げる私たちとなるようにしてください。
永遠で不変の真理
尊敬する指導者の皆様。真理の第一の属性とは何でしょうか。永遠で不変だということです。レバレンド・ムーンが本当にこの地上に天の真理を伝え、人類を堕落の世界から救ってあげるために、天の印を受けて顕現した救世主であり、メシヤであり、再臨主であり、真の父母であるならば、その教えは、二十年前も、四十年前も、きょう現在も、一点一画の加減もない不変の真理でなければなりません。
皆様がお聞きになったように、私は、かつて十六歳(数え)の青年の年に天の召命を受け、神様のみ旨をこの地上に成し遂げてさしあげ、人類を救援するために八十年以上の生涯を捧げてきました。
私の教えは、私の知識や哲学から出たみ言ではありません。五十年前にもそうであり、今この瞬間も、そして今後も変わりなく、私の口を通して伝えられるみ言は、天が下される真理のみ言であり、人類が永遠に信奉して実践しなければならない天理です。たとえ六十億の人類全体が反対するということが起きたとしても、私が伝える真理のみ言は、永遠で不変の真理そのものです。一点一画も加減できる余地がありません。
したがって皆様は、きょう私の四十七年前の祈祷文でも聞いたように、心の門を大きく開いて天のお父様の心情を感じることができなければならず、皆様の心の奥深いところから響いてくる天のみ言を聞くことができなければなりません。アメリカを離れた私の足を、再びここまで導かれた天の大いなるみ旨と愛を、皆様は決して忘れてはいけません。
皆様。私たちの人生行路を大別してみれば、人間は愛から生まれ、愛の中で成長し、愛に浸って暮らし、愛の中で死ぬようになっています。したがって私たちは、生まれることも感謝しなければならず、生きることも死ぬことも、すべて感謝しなければなりません。皆様は、生まれるその瞬間から父母の人生を共有する位置に入ります。愛の同参者になるという意味です。
父母の愛によって生まれたので、皆様には父母の愛の旗が掲げられています。一生の間、この愛の旗を守って生きるのです。父母や兄弟たちのために、一生の問、この愛の旗を振ってあげながら生きなさいというのです。
瞬間を無視する人は貴いものをもつことができません。勝利圏が決定するのも瞬間です。歴史的な勝利圏や天宙的な勝利圏も瞬間に決定します。したがって、一瞬一瞬を輝かせることのできる無限の価値を感じて生きる人は偉大な人です。そのような人は、聖人の隊列にも上がることができ、聖子の道も決して例外ではありません。