天聖経: 第452話
第五章 真の家庭 3-4
3. 真の孝子と孝女となるようにしてください
愛のお父様!イエス様が地上に来られたのは、私一人を取り戻すために来られたのだと思いましたが、それがすべてではなく、私の家庭のために来られたのだと思いましたが、それがすべてではなく、選ばれたイスラエルだけのために来られたのだと思いましたが、そうではありませんでした。ある教派のために来られた方でもございませんでした。
イエス様は全被造世界の望みであられたと同時に、そのすべての価値を身代わりして来られたことを私たちが知りましたので、お父様、そのように全体を復帰すべき使命をもったイエス様の前に、今日私たちは、どのような心をもっているでしょうか。私の家庭にしがみついて死のうという人々とならないようにしてください。私の民族、私の国、私の世界にしがみついて死のうという人とならないようにしてください。
私たちが生きるとしても天地を代表し、私たちが死ぬとしても天地を代表して死ぬ、すなわち天宙の生死の問題を懸けて生きていける姿となるようにしてくださることを、愛するお父様、切にお願い申し上げます。
今日、この被造万物の中に、イエス様が復帰すべきみ旨が成されず、嘆息の叫び声が残らないようにしてくださり、もしやそのようなものが少しでも残っているとするなら、私たちによってそれを除去させてくださり、イエス様とお父様まで安心させてさしあげ、その心情まで通過して、お父様と永遠の心情関係を結ぶことのできる真の息子、娘となるようにしてくださることを、お父様、切にお願い申し上げます。
そして、歴史的なすべての恨みを解怨し、解怨の慰労を受けることができるよう、天のお父様、協助してくださり、共に進むことができるようにしてください。私たちが万事を忘れ、天を賛美してさしあげられる真の孝子と孝女たちとなることを許諾してくださるよう切にお願い申し上げ、すべてを主のみ名によってお祈り申し上げました。アーヂュ。(一九五八・三・二三)
4. お父様の愛を忘れないようにしてください
きょうは、お父様のみ前に万民が心を合わせて敬拝し、お父様の無限の愛と尊厳と栄光をたたえなければならない日であることを知っております。お父様が天地創造の理想を中心、として、果たそうとなさった願いのひと時が、いまだにこの地上に現れることができていないことを知っております。万物をお造りになり、人間をお造りになるときのお父様の喜びは大きいものでございましたが、人間を中心として永遠の生命と愛をもって築かれた善の家庭を慕われるお父様の心情を、いまだにくみ取った者もなく、体恤した者もこの地上にはいないことを、私たちは知っております。
人間の始祖がお父様に侍ることができず、お父様のみ旨の中でかき抱かれなかったことが恨めしく、悔しく無念なことであるのを、私たちは悟らなければならないのでございます。お父様、この朝、私たちはあなたのみ前にぬかずきました。歴史過程を通して子女を求めてくるために誰よりも苦労されたお父様、大きな傷心を抱いていらっしゃるお父様であることを、私たちは心と体で体恤しなければならないのでございます。本当に私たちの心と体が一つになり、悲しみに浸ったまま、歴史過程をお一人で責任をもって訪ねてこられたお父様のみ前に、忠と孝の道理を果たし、お父様と呼び求め、善の主人公と呼ぶことができなければならないのでございます。
過ぎし日の私たち自身の喜びが、永遠にあなたの心に記憶され得る一時があったかを冷静に批判してみるとき、そのようにできなかった自分たちを嘆かざるを得ません。お父様が私たちと出会って事情を分かち合いたい所は、私たちが今まで生きてきた現実の環境ではなく、次元の高いお父様の心情の世界だということを、私たちは悟らなければならないのでございます。その世界は、堕落によって絡み合った事情を中心としてなされているものではなく、すべての事情を越えに越えて、本当の本然の心情関係を中心として感じ、行動することのできるそのひと時をお慕いになっておられる、お父様の心情を中心としてなされるものであることを、私たちが理解できるようにしてください。
私たちが言葉だけで感じるというのではなく、心情によって体得できる場に立てるよう、許諾してくださることを、お父様、切にお願い申し上げます。私たちは、顔を挙げてお父様の気高さをたたえざるを得ず、お父様の有り難い恩賜に接するようになるとき、涙なくして接することができないのでございます。そのお父様の気高く貴い愛を忘れることがないように導いてください。私たちの動脈に血が流れることをもって、お父様が生きていらっしゃると感じ、呼吸の音からもお父様の息遣いを感じ、皮膚の感触からも無限なるお父様の慈悲のみ手を感じられる、あなたの子女たちとなりますよう、切にお願い申し上げます。
お父様、深く気高いあなたの慈悲深い心情の中に十分に浸り、あなたの慰労を受けられる、天真爛漫な幼子のような心情を備えられるひと時をもてなかった私たちが、どれほど悲しい者たちであるかを分かるようにしてください。私たちは、堕落の恨を抱き、歴史を戻っていかなければならない復帰の運命の道を歩んでおります。
今、この地上には、傷ついたかわいそうな人々が生きております。彼らは、お父様と関係を結ぶことができない遠い距離に生きているのでございます。そのような人々が生きている乱れた環境と事情の中に自分自身を引っ張り、本性の世界に戻ってそこで公認され、この地上に新しい出発をもたらさなければならない私たち自身だということを思うとき、お父様から私たちが、あまりに遠い距離にいることを、再び感じるのでございます。
お父様の深い内的な心情の中で、永遠の息子、娘の心情関係を再び結び、そこから新しい命令と約束のもとで再出発しなければならない私たち自身であることを知っております。お父様が私たちに来なさいとおっしゃるにもかかわらず、私たちはいまだに卑賤な立場で行かなければならない道が残っておりますので、行けない悲しみに満ちた、かわいそうな自分たちになるときが、どれほど多いでしょうか。これをはっきりと悟る息子、娘になるようにしてくださることを、愛のお父様、切にお願い申し上げます。
今日、私たちが生きているこの場が、お父様との心情関係を考えるとき、本来の私たちがいなければならない場ではないことを感じれば感じるほど身もだえする、あなたの息子、娘になるようにしてください。そのような場に、お父様が臨在されないことを知っております。今まで、悲しい歴史に責任をもつために、数多くの人々から傷つけられ、排斥され、見捨てられたお父様が、この場に訪ねてこられて、私たちによって再び悲しみを感じられるのではないかと心配し、「私たちの行く道は私たちがすべて行きますので、お父様は待っていてください」と叫んで、立ち上がれるあなたの息子、娘になることを許諾してくださるよう、切にお願い申し上げます。
孝を行ってその体が疲れ果て、忠を行ってその心が倒れたとしても、お父様の気高く貴いみ旨が永遠に残るようにしてくださいと身もだえする、あなたの子女たちになることを許諾してくださるよう、お父様、切にお願い申し上げます。私たちの乱れた心と体を立て直して侍る道を行ったとしても、本然のお父様のみ前まで行くには遠い距離にいる自分たちであることを、はっきりと悟るようにしてくださることを切にお願い申し上げます。
私たちが遠い所でお父様を呼び求め、お父様と闘係を結べない蕩減の内容を前にして、お父様を呼び求めることが多くありましたが、お父様を呼び求める前に、まず私たち各自に下さった蕩減路程を越えていかなければならないのでございます。私たちが背負った十字架の道を越えていかなければならないので、闘うべき闘いのために精誠を尽くさなければならない私たち自身であることを、はっきりと分かるようにしてくださるよう、お父様、切にお願い申し上げます。
お父様の神聖なみ旨の中に隠された愛を感じられる子女たちとなるようにしてくださることを、愛するお父様、切にお願い申し上げます。全国各地に広がっている大勢の子女たちを心に留めてくださり、この時間にお父様のみ前にひざまずいて頭を下げ、お父様の前にぬかずいてお父様を呼び求める者たちがいるとすれば、愛で抱きかかえてください。あなたの深く気高いその愛の懐にかき抱かれようと身もだえし、天の忠臣、孝子になるとお父様のみ前に切な事情をもって叫ぶ者たちがおりますなら、お父様、その場をそのまま通り過ぎないように切にお願い申し上げます。
お父様、その場に足を止めてくださり、お父様の深く気高い慈悲の心情で慰労してくださることを、切にお願い申し上げます。お父様、この時において私たちに任された責任がどれほど貴重であるかをはっきりと分かるようにしてくださり、天の時はいつまでも私たちにばかりとどまっていないことを分かるようにしてください。人とこの地上の関係、そしてこの地上に与えられたあらゆる物質的な条件は、私たちの人生とともに末永くいることができますが、天のみ旨と天の摂理的な内容は、いつまでも私たちとともにいることはできないという事実を分かるようにしてください。
一時を逃せば永遠に嘆息せざるを得ない、かわいそうな人間であることを私たちが分かるようにしてください。その一時を迎えるために、忠孝の道理を果たし、準備をおろそかにしないあなたの子女たちとなることを許諾してくださるよう、切にお願い申し上げます。この時間に、この場を欽慕しながら思いを尽くしてお父様を呼び求める者たちを祝福してくださることを切にお願いし、世界に広がってあなたのみ旨を中心として出会う日を待ち望んでいる群れにも、お父様の慰労と愛顧が共にあるようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。
最後の戦場において勝利しなければならない責任と使命が私たちの肩にかかっていることをはっきりと知り、お父様のみ旨に向かって直行しなければならないのでございます。先鋒に立って怨讐たちを退け、お父様がお喜びになる息子、娘になるようにしてくださることを切にお願い申し上げます。きょう、お父様のみ名によって集まる所では、すべてあなたが自ら共にいてくださり、命の炎を照らして暗い世界に灯台の使命を果たし、塩の使命を果たせるあなたの子女たちとなることを切にお願い申し上げます。
統一教会が出てくるときまで、どれほど多くの血を流す道があったのかを彼らが体恤するようにしてください。涙の道、悲しみの道、無念で悔しい道の中で、耐え難い苦痛を顧みずに訪ねてきたこの道の前に忠孝の道理を果たし、民族と世界のあらゆる蕩減の内容を抱きかかえ、お父様が耐えてこられた、甲斐のあるこの道を、私たちが相続して責任を果たせるあなたの子女たちとなるようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。
数多くの人々をお父様の懐に抱かせてさしあげる日のために、私たちは走ってまいりますので、お父様の全能の力が共にあるようにしてくださることを切にお願い申し上げます。霊界にいる数多くの霊人たちが、私たちを通して解怨成就の一日を願っておりますので、自ら共にあるようにしてくださることを切にお願い申し上げます。現在のすべてをお父様のみ旨の前で栄光の起点とし、永遠に賛美と尊厳と栄光をお父様のみ前にお返ししてさしあげ、真の孝の道理を果たすあなたの子女たちとなるようにしてくださることを切にお願い申し上げ、このすべてを真の父母のみ名によってお祈り申し上げました。アーヂュ。(一九六八・一一・一七)