天聖経: 第453話

第五章 真の家庭 5-6

5. 恥ずかしくない父母との心情関係を結ばせてください

愛するお父様、私たちは、お父様の取り戻してこられた基盤が四位基台の復帰だということを、原理を通して学びました。愛のお父様、一つの完全なる「正」から分立されたものが、再び合一することによって、四位基台が成されることを悟るようになりました。四位基台の圏内から外れ、それを避けていっては、お父様の望まれる創造理想の世界を、他のどのようなものをもってしても成すことができないことを、原理を通して私たちは知っております。お父様が望まれる創造目的の完成とは何かと尋ねるとき、私たちは四位基台の完成だと言っております。

お父様、今、夫と妻が一つとなった立場にいてこそ、その息子と娘が一つとなることを知っております。お父様のみ前にそのまま捧げ得る責任を果たすための使命が統一家に任せられましたので、お父様、この群れを愛してください。お父様、統一家の家庭は、お父様が信頼し得る家庭とならなければならないのでございます。お父様が数千年間受難の道を克服してこられたのも、このような家庭を立てて、家庭が勝利することのできる決定的な相対を取り戻すためだったことを思うとき、今日、統一家の家庭が全員動員され得る時代を迎えるようにしてくださったことを、心から感謝申し上げます。

家庭として越えるべき蕩減路程を越えて、初めてお父様が喜ばれる自由の天地で支派編成が展開されるようになることを、私たちははっきり知りました。お父様、私たちは今、自ら立つ場を定め、永遠にお父様の民として残り得る神聖な群れにならなければなりません。サタン世界と天の世界が雌雄を決する闘いの瞬間において、お父様の息子、娘として勝利のための精誠の道理を果たし、サタン世界で蕩減を払い、堂々と越えることができるこの三年期間になるようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。

私たちが寝ても覚めても、どのような立場にいるとしても、自らの生涯に生きがいのある価値の一時代を結実することのできる、最後の時を迎えたことが喜びでございます。数多くの預言者や烈士たちが、このひと時のために希望をもち、現れては死んでいき、彼らが国と世界のために、み旨とともに闘うことができずに死んでいったことが千秋の恨になったことを、私たちは知っております。ですので、私たちは誰よりも恵まれる立場に立った家庭となり、勝利する縁をもった家庭となりましたことを、この上なく感謝できる息子、娘となるようにしてください。

最前線に出て闘っているあなたの愛する子女たち、ただお父様だけを思い、お父様だけのためにすべてのものをお捧げできなければならないのでございます。彼らが夫と子女をあとにして最前線に責任を負い、一日一日開拓していくのは、証となる実績を備えるためですので、お父様が必ずここに共にいてくださらなければなりません。彼が伝道するとともに、お父様のみ前に孝行をお捧げすることが、価値がより大きいことを知らなければならないのでございます。

お父様、この者たちが全人類を身代わりし、この民族を身代わりして怨讐の世界に行く道におきまして、しっかりと歩める神聖な娘たちとなるようにしてください。六千年の恨によって女性たちが権威を見いだせなかった恥ずかしい歴史を、今、踏み上って、勝利の一日を迎える特権的な権限を、今度の期間を通してお父様からもらい受けるという事実を、分かるようにしてくださることを切にお願い申し上げます。

お父様、一九七一年度には、お考えになるあらゆる問題点を快く提示してください。今、お父様がお喜びになるみ旨を立てることができるよう、心と心を開拓してくださり、ここに関係を結んだ群れを導いてください。必ずや神聖な時代の理想として、あなたの栄光をたたえる群れになれるよう、特使の権限を許諾してくださることを切にお願い申し上げます。

霊界にいる数多くの霊人たちが、今がどれほど重要な時なのかを知り、焦るような思いでこの時を見つめているという事実を、私たちは感じなければならないのでございます。きょう、制限された時間内にあらゆる忠誠を尽くせる一時において、自分を忘れてしまうことがあっても、忠誠を尽くそうと身もだえし、あらゆる精誠をすべて注ぎ、自ら貴い価値の内容をお父様のみ前に示してさしあげ、感謝できる息子、娘になるようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。

お父様!この日を祝福してくださり、この日を祝賀する数多くのあなたの子女たちをも祝福してください。すべての福の縁が等しく共にあるようにしてください。きょうこの日だけは主人の立場にいる私たちが、お父様のみ旨の前において、恥ずかしくない父母との縁をもつために、あらゆる精誠を尽くすことを再びお誓いしましたので、お父様、どうぞ抱きかかえてくださるよう切にお願い申し上げます。そして、あなたの娘たちと共に一つの心、一つの志をもって天と地を治め、民族と世界の前に精誠の実体を立てながら蕩減を払って越えていくと約束するこの時間になるようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。

愛するお父様、私たちの三年路程と永遠に共にいてくださり、一九七〇年代に勝利の栄光が末永く広がっていくようにしてください。霊界と地上にいる万民の解放を成し遂げるその日が、一日も早く訪れるようにしてくださることを切にお願い申し上げ、すべてを真の父母のみ名によってお祈りいたしました。アーヂュ。(一九七一・二・一)

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6. 真の父母の思想を持たせてください

お父様、統一教会が今まで存続してきたのは、誰の力のためでもないことを知っております。それはまずお父様の力によるものであり、歴史時代において、血の代価を払ってきた数多くの預言者や烈士たちの功績の土台によるものであることを知っております。

イエス・キリストが生涯を捧げていった忠孝の道理の土台が残っていることによって、今日このような縁が成立したことを思うのでございます。また、歴史路程の受難の道において、あなたが私たちの前で、どれほど御苦労なさったかということをよく知っております。私が孤独である前にあなたが先に孤独だったのであり、私が悲しい事情に処する前に、先に悲しみに遭遇されたお父様であることをよく知っております。今、そのような逆境を経て、今日の統一教団を形成し、統一氏族を編成して、数多くの家庭を前におき、きょうあなたのみ旨とともに真の家庭との縁を知ることのできる立場に立ったことが、どれほど高貴なことであるかを知らなければならないのでございます。真の父母という名がどれほど貴いかを知らなければなりません。お父様の恨を解くことができる母体であり、人類において所願成就の中心であり、理想世界の起源となるこの真の父母こそ、歴史とも取り替えられないものであり、時代とも取り替えられないものであり、私たちの家庭とも取り替えられないものであり、私の子女とも取り替えられないものであることを、私たちはいつも肝に銘じなければなりません。

その真の父母の思想を身にまとわなければなりません。真の父母のみ旨は、世界を救うことでございます。真の父母の思想は、現実を収拾し、未来の創建と歴史的伝統を残すための思想であることを知っております。私たちは過去のものを結実するために現在にいるのであり、現在の目的の中心になるために現在にいるのであり、未来の目的の中心になるために現在にいるのでございます。このように、三時代の決定的な運命を左右できる神聖な立場に立っていることを思うとき、そのような人間であることを私たちは全く知らなかったのでございます。

ですがお父様、今では知っております。それほどまでにあなたが望んだ真の家庭、その真の家庭を築くことによって真の民族が形成されるのであり、真の家庭の伝統が広がっていくことによって真の国家が形成されるのであり、真の家庭の縁を通して国家を越え、世界に流れていくようになるときに、真の世界が形成されるという途方もない事実を思うとき、お父様が心に留め、お父様が安息できる真の家庭の基台を築くためには、妻たちがまず心情的な伝統の園を育てなければならないことを、この時間、はっきり分かるようにしてくださるよう、お父様、切にお願い申し上げます。

私たちの一身が倒れる所は、どれほどの価値があるのかを考えてみるとき、私たちの体をすべてお捧げし、天の解怨成就、地の解怨成就、真の父母の解怨成就、この三大解怨成就だけでなく、この民族を解怨成就し、後代の私たちの子孫たちを解怨成就することのできる立場、立体的な所願成就の内情が決定されるこの途方もない立場が、今日、祝福を受けた妻たちの立場であることを、お父様、分かるようにしてください。

今、私たちは精誠を尽くし、千秋万代に善の先祖としての名分を立て、永遠に尊敬されるに不足のない伝統を立てなければならないのでございます。そのため今年は、「統一基盤確保」という標語を掲げました。私たちは、その基盤である父母様を知りませんでした。私たちがいつ父母様に孝行し、いつ花咲く春に父母様に侍り、あるいは夏、秋、冬にいつ共に闘い、いつ共に死ぬことを覚悟したでしょうか。

三年間、父母様に侍らなければならないにもかかわらず、侍ることができなかった私たちに、父母様と三年間、運命を共にできるこの期間を与えてくださったことを、心からの感謝をお捧げしなければならないのでございます。昼にも父母様であり、夜にも父母様であり、孤独でも父母様であり、喜んでも父母様であり、天地を見つめるときも父母様であり、「私たちの父母様に侍って千年、万年暮らしたい」という切なる涙を流す生活路程が生活環境に満ちるようになるときには、数多くの民族がここに感動し、数多くの民族だけでなく、数多くの世界の人類が感動するという事実、神聖で途方もない事情がここに宿っている事実をはっきりと悟り、力強く、より力強く前進するあなたの娘たちとなるようにしてくださることを、お父様、切にお願い申し上げます。

これまでの恨多き事情をすべて聞き、互いに感じ、互いに分かち合わなければならないにもかかわらず、時間がなく、そのようにできないその事情をお父様が御理解ください。切なる心で、深く憂慮する心でお父様のみ前に申し上げ、お父様のみ前に事情をお伝えするそのすべての場に、あなたの神聖なみ手で、私がそのような場にいるときに慰労してくださった、その数倍の絆を通して共にいてください。

そして、あなたの命の炎が彼らの民族愛の起源を通して、全三千里半島に火をともすようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。神聖な群れ、清い群れ、崇高な群れ、天地が御覧になってたたえる群れが、この三千里半島の女性たちを通して神聖な姿を現せるようにしてください。このような時代的な栄光の基盤が彼らによって成し遂げられ、世間全体に及ぶ驚くべき役事が彼らの動きを通して輝き得るという事実を大切に保持し、気高く、貴く、神聖な名と崇高で高貴な内容を汚さない娘たち、あなたの愛を受けるのに不足のない娘たちとなるようにしてください。

全体をあなたのみ前に委ねますので、許諾された栄光が彼らと共に永遠に共にあるようにしてください。あすの闘いの場で勝利した栄光の旗手となり、天の父母を高らかにお迎えし、その父母の愛を受けるのに不足のない真の娘たちとなることを許諾してくださるよう重ねて請い願いつつ、すべてを真の父母のみ名によってお祈りいたしました。アーヂュ。(一九七一・四・二九)

Luke Higuchi