天聖経: 第450話

第四章 真の人間 6-7

6. 最後まで闘っていくことができるようにしてください

愛するお父様、私が今、回顧してみるとき、二十代の青春時代が思い出されるのでございます。若々しい時代に、キリスト教を天と連結させなければならないと焦る心を鎮め、天に祈ったその時のことが、過ぎし日の一つの事情として残されております。

この民族があなたのみ旨の前に、一九五〇年代において一つになっていたならば、今日のこの韓国は、世界の中の韓国ではなく、韓国の中の世界として跳躍する途方もない国家になっていたのでございます。経済が問題ではなく、あらゆる資源が問題ではなく、生産が問題ではない、驚くべき国家を形成していたはずでしたが、受難の渦中で責任を果たせないことによって、悲運が訪れてくる悲痛な運命圏で多くの犠牲の代価を払わなければならなかったのでございます。

今日、このようなことが外部においてのみ起きるのではなく、統一教会の責任者として責任を果たせないとき、歴史的なこのような問題が私たちの時代に加重された蕩減の条件として訪れてくるという恐ろしい事実を、はっきりと知っている統一教会の群れとなるようにしてください。私たちは、責任分担がどのようなものだということを学んだのでございます。私たちは、責任分担について、蕩減として解怨成就をしなければならないという途方もない事実を知っております。血を流し、汗を流す犠牲の代価を払い、一つの交差路を経て、下にあったものが上に行かなければならず、左にあったものが右に行かなければならないという、途方もない事実を知っております。

これが交叉するためには、サタン世界の犠牲の代価を、どの歴史の時代よりも大きな条件で捧げなければならないという事実を、私たちは知っております。お父様、全国にいる統一の幼い子女たちを哀れんでください。分別のないこの者たちを、お父様が心に留めてくださったことを感謝申し上げます。今、すべての教区長と教域長、そして教会長までここに集まりました。この者たちが炎のような心をもって忠孝の道理を果たそうと立ち上がるとき、この三千里半島はあまりにも小さいのでございます。

お父様、一九七一年度に私がアメリカに向かうとき、お父様の御命令を受けたその切な心情を忘れることができないのでございます。原野のような、荒野のようなアメリカの平原に立つとき、飛んでいく砂粒のような自分であることを感じましたが、天がいらっしゃることを思い、約束された天の御命令を信じて東奔西走いたしました。夜を夜と分からず、昼を昼と分からず、休み、食べ、眠ることを忘れて走ってみると、今日のこの歴史的な驚くべき勝利圏を、あなたの栄光の祝福と共に私たちの目と膝の前に世界が存在することを直視できるようになったのでございます。この事実を見るとき、私たちが悲しむ一方で、天がどれほど苦痛を受けたのかを知りました。私たちが苦しむ一方で、天は血痕を残してきたことを今知ったのでございます。

このような歴史的な事情がアメリカと天地で展開したとすれば、その五パーセントの条件でも韓国の地でやり遂げなければならないという責任を、ここに集まった若者たちの心と体に再現しなければならないのでございます。そのような歴史的な運命と国家的な運命、そして世界的な民主世界と共産世界の闘いに決着をつけるという責任の遂行を、きょうこの時間から厳粛に決心しなければならない歴史的な使命と命令があることを知りましたので、両手を挙げてひざまずき、お父様のみ前にお誓いしたことをお忘れにならないでください。

朝の日の光が時間どおりに東の空に昇るのを見て、自然が動く全体の様相を見て環境的に与えられた条件を直視しながら、天の約束を中心として、時間に背くことなくこのことをするために、自分自らに恥ずかしくない天の子女の名分を備えようと身もだえし、よろけて歩きながらも倒れない群れになれるようにしてください。

そして、勝利はあなたのもの、栄光の一日はあなたのものとして結実させようと、何があっても決意しながら常に足を速める群れとなるようにしてくださることを、お父様、切にお願い申し上げます。自由世界が天に背くことによって傷つけたその傷が、どれほど大きかったかをよく知っております。大韓民国がどれほど多くの蕩減の条件を払ったかを知っております。もうこれ以上蕩減を払う運命に立つときには、大韓民国が滅びざるを得ないという事実をはっきりと知って、襟を正して天のみ前に最後の至聖所に入っていき、「判決を下す闘い」と決意をするあなたの息子、娘たちとなるようにしてくださることを切にお願い申し上げます。

そして、「勝利だけがあるだろう、アーヂュ。」と立ち上がれるあなたの栄光の姿にならなければならないことを、この時間に心の奥深くに刻み、輝くあすのための勇士の姿勢で出征の準備を整えるこの時間となることを許諾してくださるよう、切にお願い申し上げます。お父様、この国と民族を見てみますとき、しばらくしたあとには、再び暴風が吹きつける世界の渦中で高波と闘わなければならないあなたの摂理的な基盤が残っておりますので、師は行ったとしても、残された後方においてあなたが残してくださった遺業を生命視し、最後まで闘っていくことのできるあなたの子女たちとなるようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。

そして、国家が歓喜し、栄光をたたえられる一日に再び巡り合えるとすれば、天のみ前に私たちは上下が一体となり、涙とともにあなたが勝利したと、全天地がお父様のみ前に栄光をお返しし、その国と主権はお父様のものだと誇れるその日が、私たちの血と汗と涙を経た、その最後になければならないのでございます。そのような歴史的な宿命が私たちを待っているという事実を、忘れ去る群れとならないようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。

輝く世界的な祝福の門が大韓民国に向かって開かれることを願っておりますので、全霊界の霊人たちは彼らの心霊を受け継ぎ、祭物の実体として、生きた祭物になろうと立ち上がった幼い子女と永遠に共にいてくださり、あすの祝福をあなたの栄光の中で、大韓民国を経て万国に伝授できる喜びの歴史があることを願ってやまないのでございます。許諾された祝福が離れないようにしてください。その代わりとして、私たちは約束されたその約束を、命を失うことがあったとしても死守することを決意いたしましたので、霊界が協助するようにしてくださり、堕落して失敗する者たちとならずに、勝利してあなたの愛を受ける息子、娘たちとなれるよう、守り導いてくださることを重ねてお願い申し上げます。

未来の世界の前に、またお父様のみ前に畏れを抱いて出ていく者たちとならないようにしてくださり、お父様が誇りと愛のみ手によって、「私の息子よ、来なさい!」と言える立場に立つ姿になれるよう祝福してください。そのような姿になるために、私たちの一生を自分の命の活動舞台と思って前進を誓う勇士たちとなるようにしてくださることを切にお願い申し上げながら、許諾された時間を感謝申し上げ、残った全体の時間も祝福してくださることを願いつつ、真の父母様のみ名によってお祈り申し上げました。アーヂュ。(一九八〇・一一・一〇)

全体目次

 

7. あなたの事情が分かるようにしてください

お父様、私たちの心自体をお父様のみ前に率直に明らかにして、一つ一つ問答できるこの時間となるよう許諾してください。私一人をお立てになって、お父様は心から愛してくださったのでございます。それを知らなかった私自身だとすれば悔い改めなければなりません。この時間本当にお父様は私を愛していらっしゃいます。しかし、私たちは、何よりも愛を受けることのできる姿にならなければならないのでございます。天地とも取り替えられないその愛の絆を、私たちの命を掲げてたたえ得る姿になるようにしてください。

そして、変わらないお父様の愛によって、これからの生涯を生きていく間、あなたが愛してくださることを分かるようにしてください。そのようなお父様のみ前に、愛の代価をこれで身代わりすると言えるその何かがあるでしょうか。過去に各自がもっていた生活環境と今まで生きてきた生活舞台においても、この場に参席した心の根本においても、これがあなたの愛の証明書であり、これがあなたに対する愛を通告する通告文だと言える、その何かをもっていますでしょうか。

もしそれがないとすれば、あなたの愛を蹂躙した者であり、お父様の愛に背いた反逆の息子、娘であり、お父様の永遠の愛をサタン世界に売り飛ばす逆賊であることを、もう一度肝に銘じなければならないのでございます。私の手がお父様に愛をお返ししたことがありますでしょうか。私の足がそのようにできる何かがありますでしょうか。私の体自体がそのようにできる内容をもてずにおり、私の心自体がそのようにできる永遠の安息の基盤になれなかったことを自ら悟るとき、お父様を愛する、お父様として侍っていける資格が一つもないという事実を感じるようになるのでございます。

このような立場におりますので、お父様に「愛しています」と申し上げることが畏れ多い自らであると、もう一度感じるようにしてください。私たちの目は、自分の理想を中心としてお父様にお目にかかろうとしたのであり、私たちの口は、私たちの知覚と知識の機能、そして知能の基準をもってお父様のみ前に事情を語り、求めることもいたしました。お父様に自分の理想を追い求めましたが、お父様は、私たちの理想の位置に立ち得ないお父様であることを思うとき、もしそれを知らなかったとすれば、悔い改めるようにしてください。

お父様は上にいらっしゃると思い、精誠を尽くし、忠誠を尽くす心をもって訪ねてまいりましたが、気づいてみますと、お父様は私たちの足の下にいらっしゃったことを自ら悟って感じ、恥ずかしい自らを隠す道がなく痛嘆する信仰を、骨髄に体験した者たちにならなければならないことを、この時間にもう一度感じるようにしてください。お父様は、人類の前に立って指導できないかわいそうなお父様になられたことを知っております。このように、落伍者のように取り残された歩みを歩んでいらっしゃるお父様、世の中に頼れるものが何もない絶望の中にいらっしゃるお父様であることを知らずに、分別なく呼び求める人々が大勢いることを知っております。

そのような立場であなたは、御自身が哀れでいらだつ立場であることを忘れ、一つの命のために死の境地を克服しながら歩んでこられるお父様であることを、私たちは知らなければならないのでございます。私たちの細胞と感情では量り知れないお父様の多くの事情が、この歴史の中に埋まっていることを体験し、その事情を示せなかった私たちは、千年、万年の恨をもっても赦しを受けられない不孝の子女であることを、もう一度悟るようにしてください。お父様の内情をこの民族を通して心の奥深く感じることができ、埋もれている数多くの歴史の秘密とともに体恤できるあなたの子女たちとなるようにしてください。

お父様、このようなお父様の事情が分かるようになるとき、その事情と向き合うのに恥ずかしい自分を発見することができ、お父様の哀れみの愛の前にこの体をすべてお捧げすることを待ち望むことができ、父母を失い、天を失い、世の中のすべてのものを失ってしまう、それ以上の悲しみをもってお父様を呼び求めることができるあなたの子女たちとならなければならないのでございます。そうでなければ、天の復帰の軌道に私たちが入ることができないという事実を、はっきりと分かるようにしてくださることを切にお願い申し上げます。

パウロはエペソの信徒たちに、「主イエス・キリストを愛する心が変わらない者には恩恵がある」と言いました。私たちがいつ変わらなかったときがあったでしょうか。私たちが十年の歳月を統一家の門の中で、お父様の心情を叫んでまいりましたが、変わるのが常でございました。一日に数十回、数百回変わる私たちでした。それほど不信せざるを得なかった私たち自身ですので、お父様が歩まれる道の同調者になれなかった過去を嘆息しながら、お父様との心情の絆を再び結んでくださいと言うことができ、倒れた姿ではございますが、お父様に向かって立ち上がることのできるお父様の子女にならなければならないことを、はっきりと悟るこの時間になることを許諾してくださるよう、お父様、切にお願い申し上げます。

お父様、この時間にあなたの愛はこのようなものだと語る前に、あなたの事情がこうであると分かるようにしてください。あなたの現在の事情がこうだと語る前に、それ以上に悲惨だった過去の事情がいくらでもあったことが分かる子女たちとなるようにしてください。私の姿を見つめるとき、お父様のみ前に恥ずかしい姿であることが分かるようにしてくださり、お父様を慰労してさしあげられる私自身になるようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。

今回、この首都ソウルに向かって、または全国に向かって、統一の群れが新しい歴史的な標語のもとに、進軍の歩みを踏み出すこの時間をもちましたので、きょう彼らと新しい歴史的な心情の絆を厚く結んでくださり、行かなければならない方向と生きなければならない生活の指針を、彼らの心の奥深くに新たに定めることを許諾してくださるよう、愛するお父様、切にお願い申し上げます。この時間以降の残り全体をお父様のみ前に委ねますので、自ら主管してくださることを切にお願い申し上げながら、真の父母のみ名によってお祈り申し上げました。アーヂュ。(一九六九・五・二五)

Luke Higuchi