天聖経: 第432話
第十三篇 平和メッセージ
第四章 天地人真の父母定着実体み言宣布天宙大会
第二節 神様のもとの一つの家族 6-14
6 韓民族は、昔から神様を先祖の中の最高、最上の先祖としてあがめ敬って生きてきた天孫民族です。ただおひとりであられる万人の先祖、その方を「ひとりのお方」、すなわち「ハナニム」と呼び、主人(夜と昼の創造主)として侍ってきたのであり、したがって、すべての数の根源も「ハナ(一)、トゥル(二)」から始まったのです。このような「ハナニム」を原初の先祖として侍ってきた民族なので、韓民族の精神と伝統の中には、共生共栄共義の精神を迎えた霊人体として生き、存続してきたのです。五〇〇〇年を超える歴史を守ってきながらも、他の国や民族を侵略したり略奪したりしない「弘益人間(ホンイクインガン)」の血脈が通っている選民です。さらに、韓国の歴史の中には、人間の人生の根本徳目となる孝と忠と烈の魂が息づいています。
7 花のような乙女の年頃に自らの身を海に投げ出し、年老いた父の目が見えるようにした孝女、沈清(シムチョン)の真の孝こそ、父母に侍って暮らす韓国人の孝の基準です。夫との約束を天のように敬い、命を差し出すところまでいった春香(チュニャン)の哀切な愛と志操は、すべての韓国女性たちの人生の見本になっています。
自らを捨てた王と指導者たちの前でも、白衣従軍として命を懸け、国家と民族を救った李舜臣将軍の不撓不屈の忠誠こそ、韓民族の誇りであり気概です。このような崇高な伝統は、偶然に歴史上に現れた単なる事件ではありません。天がこの民族を準備し、その伝統の上にメシヤを立てるための基台摂理だったのです。そして、ついにこの韓半島の精気を受けて、人類の真の父母であり万王の王であられる方が、天の印(いん)を受けて顕現されるようになったのです。
人類の行く道
8 尊敬する貴賓の皆様!今、人類の行く道は明確になりました。天が真の父母様を通して明らかにしてくださった「Dデー」を前にして、何を躊躇することがあるでしょうか。既に六百日余りしか残っていません。皆様の忙しい壮途には、天の祝福が共にあるでしょう。
人類歴史の流れを摂理史的な目で見てみると、時代の変遷は大きく三段階に大別されます。一番目は「物情時代」、すなわち物本主義的な物質優先時代です。そして二番目には、「人情時代」、すなわち人間の知識と天の公平な感情を前に立てて世界を支配してきた人間中心主義時代です。しかし、このような時代は過渡的時代です。人間が堕落性を脱ぎ捨てて本然の姿を取り戻し、神様を父として侍り、統一された一つの家族を形成して慕らす時代に入っていくうえで、経なければならない過程的な時代なのです。
祝福結婚を通して内外両面で聖別された基台の上に絶対的な基準を立て、ために生きる人生の道を行く最後の段階の時代が「天情時代」です。すなわち、おひとりの神様の心情に回帰する天一国の時代を開いていく時が、今日の私たちが生きている、正にこの時代であることを徹底して肝に銘じてくださるよう願います。
9 実体的天一国時代が広がれば、この地上に「霊連世協会」が中心軸の位置に立ち、万有を治めるようになるでしょう。霊界と肉界を連結して実質的な統一を完成し、天理と天道によって摂理を経綸するようになるという意味です。この地で世俗的な次元の選挙をこれ以上見ることができなくなり、交叉祝福結婚を通して人類は一つの家族となり、太平聖代を享受しながら平和と幸福の真の愛を享受するようになるでしょう。そのような日が、もう私たちの目前に迫ってきているのです。
10 その日を迎える準備の一環として、私は二〇一〇年二月十四日に「天麿」の出発を満天下に宣布しました。既存の陽暦と陰暦は、今やカインとアベルの立場に立ち、新たに摂理を記録して明示する「天暦」を補助する役割をするようになるでしょう。
今から皆様は、真の父母様の教えを骨に刻みつけて実践する人生を生きなければなりません。選択の余地がありません。今から準備しなければ、間違いなく落伍者になるからです。七千メートルを超えるヒマラヤ山脈を往来し、越冬する姉羽鶴の勇気と気概を私たちも学ばなければなりません。
人類のための遺言
11 真の父母様は、既に人類のための遺言を準備し、残しました。一生に六度、七度の生死を行き来する獄苦を経ながらも勝利し、準備した遣言書です。永遠の人類の教材、教本として八種類の本を残しました。冊数としては一千冊に近い分量です。『文鮮明先生御言選集』、『原理講論』、『天聖経』、『家庭盟誓』、『平和神経』、『天国を開く門 真の家庭』、『平和の主人、血統の主人』、『世界経典」、このように八種類の書籍です。この教本は、皆様が霊界に入っていっても読み、学ばなければならない本です。決して人間の頭脳から出てきた言葉や教えではありません。天がかわいそうな人類を救援するために下さった天道を教える教材、教本だからです。
12 皆様は、今からまず皆様の家庭から、上記に列挙した教材、教本を中心として訓読会の伝統を立てなければなりません。一つの家族の三代が新しい一日を始めるときに、まず天のみ言を訓読し、新しい心で訓読の人生を実践する伝統を立てなさいというのです。霊界と肉界が同時に真の父母様に侍り、同じ天道のみ言を毎日訓読する世の中をつくろうということです。このようになれば、いくらサタンが皆様の血統に乗じて蠢動(しゅんどう)するとしても、訓読会の伝統の前では立つ場がなくなるのです。正午定着的基準で影のない人生を生きていく、そのような家庭に神様の祝福を下さらないとすれば、誰に下さるというのでしょうか。このような天の家庭がこの地に満ちるとき、この地球星は自動的に「神様のもとの一つの家族」のみ旨が完成した地上天国と天上天国になるでしょう。
13 私の一生を率直にそのまま収めて公開した自叙伝が二〇〇九年に出版されました。私はこの本を通して、人類のための天のみ旨がどこにあり、子女である私たち人間が歩むべき道がどこにあるかを詳しく示しています。私の人生は、「初不得三(チョブドクサム)(精進すれば必ず成功するという意味)」と、「七顚八起(チルチョンパルギ)(七転び八起きのこと)」の典型的な人生でした。この本もまた、訓読教本、教材に引けを取らない、実証的次元で真の真理の人生を見せてくれる教本だと自信をもって皆様に勧める次第です。天命に従って九十年の生涯を歩んできた私の人生を加減なく収めたこの真の愛の記録をもう一度精読され、大いなる悟りを得てくださることを願います。
14 正午定着の人生は、影をつくらない人生だと言いました。私たち全員が発光体になって光を与える人生を生きれば、影が生じる隙間がありません。受ける人は、借りをつくる人です。皆様は、その借りを返すために、これから、かわいそうな貧しい人の涙を拭ってあげ、暗い所を明るくしてあげる永遠の真の愛の発光体となる人生を生きるように願います。