天聖経: 第416話

第十三篇 平和メッセージ

第二章 天一国創建の真の主人

第二節 天一国の民の人生 5-17

5 神様の創造の神秘性は、私たちが言葉ですべてを描写できないほど、実に無限の境地です。したがって、人類最高の画家が描いた絵だとしても、生きた一輪の野性の花と比較することができません。取るに足らないたった一輪の花を創造するにおいても、このように万物万象と調和し、共生、共栄できる道を開いておかれた創造主、神様であられるのです。ましてや、御自身の子女であり、永遠の愛の相対者であり、相続者として創造した人間はどうでしょうか。

 

6 千万種類の花が満開になっても、厳然たる創造の原則のもとでそれぞれが個性真理体としての立場を守り、調和した大自然を形成して共生、共栄している、その道理に従う姿を見て、人間も調和と平和、そして自由と幸福を求めて永生しなさいという天の祝福と恩寵が、私たちと共にあるのです。言い換えれば、人間は、誰もが天が賦与された個性体としての人生の姿と特性があります。すなわち、人間は誰もが個性真理体としての特権を受けて生まれるのです。老若男女、地位の高低を問わず、人間は、誰もが自分だけの固有で個性のある人生路程を歩まなければならない宿命的存在だという意味です。

 

個性真理体としての人間の価値

7 皆様、六十五億の人類の中に、皆様と一〇〇パーセント同じ人を探し出すことができますか。もう一度考えてみてください。皆様と同じ個性を所有した人がいると思いますか。同じ日、同じ時間に生まれ、同時に死ぬ双子だとしても、彼らの人生が同一でしょうか。世界最高の美男子でも、最高に不器量な男性がもっている真理体としての独特な個性をもつことはできないのです。知恵の王であられる神様は、正分合作用の変化と発展を通し、今も永遠の個性真理体の創造を継続していらっしゃいます。神様の創造原理がそのようになっているのです。

 

8 ここから私たちは、人間の、人間としての絶対価値的基準を発見します。花と蝶の相対的関係と調和のように、人間同士も、お互いにために生きる真の愛を分かち合って生きるようになっているのです。

このような真の愛の人生の中で、調和した主体と対象の関係を花咲かせるとき、人間としての絶対価値の基準が設定されるという意味です。

 

9 花と蝶が相互に主体と対象の関係を設定し、授受作用を通して存在し繁栄していくように、人間と万物、人間と人間、人間と天の間にも、厳然とした創造原理的な関係が予期され、予定されているのです。

森羅万象の個性真理体が調和と統一の中で成し遂げた総合体である大自然は、人間に対して絶対対象の位置に立ち、主体である人間の絶対価値を実体化させる絶対的役割を果たすようになります。

 

10 人間は、人間たちの間においても、家庭という基本枠の中で三代圏を形成して暮らしながら、上下、左右、前後の縦的・横的関係を学び、身につけるようになります。一人一人が全員、個性真理体としての絶対価値を実体化する主体と対象の関係による授受作用を通し、和合と愛の人生を追求するようになるという意味です。

 

11 人間と神様はどうでしょうか。創造主として、絶対、唯一、不変、永遠の属性をもっていらっしゃる神様も、御自身が立てた創造原理圏内で被造万物と授受作用を継続しながら、主体的立場に立っていらっしゃるのです。いくら絶対者だとしても、対象と与え合う授受の関係を離れては、喜びを感じることができないからです。

 

12 人類の最初の先祖であるアダムとエバが、もし堕落せずに、創造原理に従って人間完成、すなわち人格完成を成し遂げていたならば、人類は、絶対価値的存在の位置に立ち、上には神様を主体として迎えて絶対服従し、下には自然界の万物を対象として、永遠の平和王国を享受するようになっていたでしょう。地上界だけでなく、霊界でも永遠の天国市民として生きるようになっていたのです。

 

天一国の民の道

13 天の国の国民の皆様!きょうこの貴く恵まれた勝利と栄光の日、二〇〇六年六月十三日を期して、私は、天宙平和の王として全天上天下に、天一国の国民ならば誰もが知って実践躬行すべき天道的次元の基本義務と使命を宣布しようと思います。

 

14 一番目に、皆様は今から、縦的真の父母であられる神様の真の子女として、皆様の家庭で三代圏を形成して暮らし、四大心情圏を完成して、神様を永遠の縦的な軸として侍って暮らさなければなりません。さらには、横的真の父母であられる天宙平和の王を永遠の横的軸として敬い、天一国の市民として絶対服従の人生を率先垂範することを肝に銘じなければなりません。ために生きる人生、すなわち真の愛の実践を皆様の人生の標準として立て、真の家庭を築いて子々孫々、天の血統を完全に保全し伝授できる、罪のない純粋な真の子女たちを養育しなければなりません。

 

15 二番目に、どのような境遇でも皆様の心と体を一つに統一して暮らさなければなりません。私も、いち早く天の道を決心しながら、「宇宙主管を願う前に自己主管を完成せよ!」という標語を掲げ、悲壮な覚悟で出発しました。天は既に、皆様がこの目的を達成する道案内として良心を下さいました。良心は、皆様の師よりも先に、皆様に関して隅から隅まで知っています。皆様の一挙手一投足はもちろん、考えまでもすべて見通しているのです。また良心は、皆様の父母よりも皆様に関して先に知っています。さらには、皆様の良心は、神様よりも皆様をよく知っています。したがって、皆様の人生の中で良心を神様の代わりの位置に立て、影のない正午定着の人生で絶対服従の道を行けば、皆様は間違いなく心と体の共鳴圏を形成し、統一を完成するでしょう。

 

16 三番目に、天一国の国民の皆様、霊界は既に統一が終わりました。問題は、肉身をもって暮らす六十五億の地上界の人類です。罪悪と戦乱の塗炭の中で苦しむ彼らもみな、皆様の兄弟姉妹たちです。彼らを正しく教育し、天一国の国民に還元させる使命が皆様にあるのです。人類は、誰もが例外なく堕落の後裔だということを認知し、真の父母様から祝福結婚を受け、血統転換をしなければならないという事実を、はっきりと悟るように教育する使命が皆様にあるというのです。同時に、三千億の霊人たちまで完全に天の血統に復帰されるその日まで、交叉祝福結婚の恩賜を通して、真のオリーブの木に接ぎ木する役事を継続してあげなければならないのです。

 

17 四番目に、皆様の一生は、母親の腹中で十ヶ月、地上界で空気を呼吸しながら約百年、そして永遠の天上世界で永生するように創造されました。皆様が生まれて、正常で健康な人生を営むには、腹中での準備が絶対に必要であるように、皆様の地上生活は、次の段階である霊界の人生のために、徹底して準備する人生でなければならないのです。言い換えれば、皆様は、いつ、どこで、何をしても、霊界の先祖たちが皆様と共にいることを忘れず、霊界と歩調を合わせて暮らす人生でなければなりません。精誠と祈りで霊界と交わって暮らす、地上で完成した霊界人になりなさいということです。

 

Luke Higuchi