天聖経: 第412話

第十三篇 平和メッセージ

第一章 天一国の理想家庭

第三節 絶対「性」と交叉祝福結婚 1-11

 

1 皆様は、神様が人間を創造した究極約な目的とは、どこにあると思いますか。真の愛を中心とした理想家庭の完成を通して、喜びを感じることでした。それでは、理想家庭とはどのような姿なのでしょうか。神様が創造された最初の人間は、男性格の代表モデルのアダムと、女性格の代表モデルのエバでした。そうだとすれば、彼らが真の愛の見本となる人格者と主人になる道とは、どのような道だったのでしょうか。一言で言えば、神様を父として侍って生きていきながら、父母と子女の関係を確保する絶対平和モデル理想家庭です。神様と一つの家族を形成し、永遠に喜びを感じて生きる道だという意味です。

 

2 神様は、絶対平和モデル理想家庭を成し遂げるためにアダムとエバを創造し、人類の最初の先祖として立てられました。御自身のすべてを完全投入され、真の愛と真の生命と真の血統が連結した天宙の総合実体であり、霊界と肉界の媒介体であるとともに万物の主管主である息子、娘として立てられたのです。

 

3 アダムとエバが神様の王子、王女になれば、神様と父子の関係になり、神様のすべてを相続することができるようになります。このような子女が、真の愛を中心として夫婦一体を完成すれば、神様に侍って暮らす家庭になり、その家庭は、平和と理想の基地になるのです。一組の男性と女性が一体になり、完全な神様の相対として、神様の理想的な愛を完成する基地だというのです。言い換えれば、真の愛を中心として、神様は人間を無限の価値をもつ存在として完成させることによって、神様も真の愛を完成し、永遠の理想の愛が宿る創造理想世界を完成するようになるのです。

 

絶対「性」

4 アダムとエバがモデル平和理想家庭を形成するには、絶対必要条件があります。絶対者であられる神様が、絶対的基準の上で絶対的価値を賦与するために、御自身の子女として創造した人間は、天道が求める絶対基準の道を行かなければなりません。絶対者であられる神様を父母として侍るために、行かなければならない宿命的路程の人生が必要だということです。言い換えれば、人間が神様に似る者となって完成し、絶対者の息子、娘と呼ばれる人格者の姿を確保するには、天が定めた絶対的基準の道を歩まなければならないという意味です。その中で最も重要なものが、正に絶対「性」の基準です。

 

5 第一には、結婚式の時まで守るべき絶対「性」、すなわち絶対純潔の基準です。人間は、誰もが生まれてから成長過程を経ていくようになります。父母の愛と保護のもと、比較的安全で無難な幼少年時代を経たのち、周囲のすべての人たちはもちろん、万物万象と共に新しい次元の関係を結び、新しく躍動的な人生を出発する青少年期に入っていきます。外的に成人になるだけでなく、内的に人格完成を通じた絶対人間の道に入っていく瞬間です。

ここで、人間なら誰でも例外なく守るべき絶対必要条件が正に純潔です。人間にとって純潔が絶対「性」のモデルであり必要条件なのは、神様が、創造理想を成し遂げるために御自身の子女に与えられた宿命的責任であり、義務であり、天道だからです。それが、正に絶対「性」を完成する道です。

 

6 神様が人間始祖のアダムとエバを創造して与えてくださった、唯一の戒めは何だったでしょうか。天が許諾する時までは、お互いの「性」を絶対的基準で守りなさいという戒めであり、祝福でした。善悪の実を取って食べれば必ず死に、取って食べずに天の戒めを守れば、人格完成はもちろん、創造主であられる神様と同等な共同創迭主の隊列に立つようになり、さらには万物を主管し、永遠で理想的な幸稿を謳歌する宇宙の主人になるという聖書のみ言は、正にこの点を踏まえて語ったことです。

婚前純潔を守り、真の子女として天の祝福のもとで結婚して真の夫婦となり、真の子女を生んで真の父母になりなさいという祝福だったのです。これは、神様の創造原則である絶対「性」を離れてなされるものではないという事実を、確認させてくれる内容です。すなわち、神様のこの戒めの中には、人間が歴史を通して神様の子女として個性を完成し、万物の主管主の位置に立つためには、神様の創造理想である絶対「性」のモデルを相続しなければならないという、深い意味が隠されていたのです。

 

7 第二の基準は、夫婦間において、生命よりも貴く守るべき絶対「性」のモデル、すなわち絶対貞節の天法です。夫婦は、天が定めてくださった永遠の伴侶として子女を生むことによって、真の愛、真の生命、真の血統を創造する共同創造主の、絶対、唯一、不変、永遠性の本源地なのです。独りでは、千年を生きても子女を生むことができないというのが天理だからです。婚前純潔を守り、純粋な天の夫婦として結ばれた人たちが、どうして天道を外れて浮気をすることができるでしょうか。動物とは異なり、神様が人間を御自身の子女として創造された、そのみ旨を知ったなら、それは想像もできない創造主に対する背信と背逆であり、自ら破滅の墓を掘る道です。人間が堕落した結果としてもたらされた、創造理想圏外の結果です。

 

8 絶対「性」は、天が人間に賦与された最高の祝福です。絶対「性」の基準を固守しなければ、人格完成、すなわち完成人間の道を行くことが不可能だからです。さらには、神様も人格神、実体神の位置を立てるためには、完成した人間を通して真の家庭的絶対「性」の基盤を確保しなければならないからです。絶対者であられる神様が、私たちの人生を直接主管され、私たちと同居し、共に楽しまれるためには、御自身の対象であり、子女として創造した人間が、神様のように絶対「性」の基準で完成した家庭の姿を備えなければならないという意味です。絶対「性」を中心とする家庭の枠の中でこそ、祖父母、父母、子女、孫と孫娘、このような三代圏を含む本然の理想的な「性」の関係が創出されるのです。この基台の上でこそ、神様の永生はもちろん、人間の永生も可能になることをはっきりと知らなければなりません。

 

9 絶対「性」を中心とするアダムとエバが、神様のみ旨のとおりに個人完成、すなわち人格完成を成し遂げ、神様の祝福の中で夫婦関係を結び、神様と完全一体を成し遂げていたならば、神様が彼らの中に臨在できる関係が成立していたでしょう。さらには、彼らの子女にも、神様と直接的に父子の関係を結ぶことができる愛の基準が連結されていたでしょう。言い換えれば、完成したアダムとエバの絶対「性」を中心とする結婚は、神様御自身の結婚になっていたのです。神様であると同時にアダムであり、神様であると同時にエバになるのです。そうしてアダムとエバが神様の体になることによって、神様が彼らの心の位置に安着され、共に有形、無形、二つの世界で、絶対「性」を中心とする人類の真の父母になっていたでしょう。

 

交叉祝福結婚の目的

10 人間はなぜ結婚しなければならないのでしょうか。主人の位置を求めるためです。男性も女性も、独りでは片方の人間にしかなりません。神様の創造がそのようになっています。それで、神様は、愛の器官である生殖器の主人を互いに取り替えておいたのです。妻の生殖器の主人は夫であり、夫の生殖器の主人は妻だというのです。

互いに、「ために生きる愛」を中心としてこそ、相手の主人の位置に立てるのです。このような主人の位置を確保するために、人間は結婚をするのです。

 

11 主人の位置を求めて何をしようというのでしょうか。その位置で神様の愛を占領しようというのです。神様は、三大愛の主体であられます。天宙の主人として、真の愛の師、真の愛の主人、真の愛の父母であられるのです。これが正に、真の三大主体思想です。このようなすべての教えと真理が、真のモデル的家庭の生活を中心として創出されるのであり、これを拡大すれば、社会と国家、そして世界と天宙までも、モデル的理想家庭による平和王国に変えることができるのです。

Luke Higuchi