天聖経: 第372話
第十二篇 天一国
第一章 神様の祖国と天一国
第一節 神様の国と神様の祖国 13-20
第二節 天一国宣布とその背景 1-2
13 天の国には、どのような人が行くのでしょうか。本然の原則に立脚した人、堕落前の本然の人だけが行くのです。本然の人は、愛を受けようという人ではありません。神様の愛を受けようという人ではないのです。神様の愛に酔いしれて生きようという人です。子女を愛する父母の心は、美しいのです。自分の空腹を我慢して、子女のために準備した食べ物を、温めて子女にあげようとする、その父母の愛には、天下が頭を下げるのです。その息子、娘には、間違いなく宇宙が協助します。天下が頭を下げるのです。優れているからその子女が出世すると考えますが、父母の愛が、ために生きる功徳がそこに込められていて、それを無視できないので、その子孫が一時に出世するのです。
祖国光復は神様の願い
14 神様の祖国とは、どこでしょうか。真の父母と真の家庭がいる所です。それでは、真の父母の本郷とは、どこでしょうか。神様と自分と息子、娘がいる所です。その真の父母の祖国とは、どこでしょうか。神様と子女がいる所、愛し得る主体と対象がいる所が祖国です。主体と対象の愛をもてる所が祖国なのです。
それでは、子女の祖国とはどこでしょうか。神様を主体として父母を愛することができ、子女は対象として愛を受けられる所です。そこが統一教会で言う、四位基台の本郷地です。そこが理想的な祖国です。なぜ理想的な祖国なのでしょうか。真の神様の愛と、真の父母の愛と、真の子女の愛があるからです。これが根本になって拡大された世界が理想世界です。四位基台には、そのような原則があるのです。
15 祖国とは父母の国です。私たちの先祖の国です。始祖の国です。その始祖のときから愛してきた国だというのです。その愛は不変なので、その国が変わってはならないのです。歴史時代に国を中心として、祖国だと主張したすべての人々の伝統的な背後を見るとき、このような父母の愛する祖国を失わなかった民族はありません。常に失ってきたのです。
16 今日、天のために進む人たちは、サタン世界に派遣された密使です。個々人において、大小、広狭、高低の違いがあるかもしれませんが、各自が置かれている生活自体は、密使の生活を離れてはいけません。ここには、いつでも生死を分ける脅威が介在しているのです。やもすれば、永遠の生命問題が左右される立場に置かれるのです。ですから、永遠の生命を支えることができ、永遠の生命を保護してあげられる私たちの祖国を探し出そうという観念が、その環境より何百倍も強くなければ、密使の生活はできません。
その祖国の栄光を見つめる心をもって祖国の恨を解いたときに、すべての万民が喜ぶということを思い、新しい歴史を創建して祖国光復の一日を迎えるそのときに、向らの功労が明らかになることを思いながら、現在の立場を無視できなければなりません。そのような心が先立たなければ、密使の使命を遂行できないというのです。言い換えれば、祖国光復のための願いが現実の願いより千倍、万倍も強い心になってこそ、きょうの生命と取り替えることがあったとしても、それを克服して密使の使命を遂行できるのです。
17 第二の祖国光復のために三十八度線を打破し、万民の前に誇れるアジアの新しい結実として現れなければなりません。韓民族の歴史的な惨事を踏み締め、新しい文化を創建すべき使命が私たちにあることを知り、弱き手を互いにつなぎ、弱き体を動かして、天に向かって両手を挙げて誓わなければなりません。今が正にその瞬間であることを知り、皆さんは自重する心で、あすを準備しなければなりません。国家を愛さなければならず、世界を愛さなければならないので、環境を開拓しなければなりません。
18 本郷の地と本郷の祖国とは、どこでしょうか。祖国は、もちろんある特定の一国家的基準になるのですが、神様が訪ねてくる人類の祖国は、この地球星です。この地球が神様の願う人類の祖国だというのです。数多くの歴代の私たちの先祖が犠牲の道を歩んできましたが、彼らが希望として天の前に訴えながら歩んだこととは何でしょうか。「希望の祖国の一時が早く来ますように!」ということでした。
天の一国家を建てることによって、今まで天の前に怨讐であった大サタンを審判してしまい、悪を取り除いてしまって、善だけを中心とした平和の天国をこの地上に築かなければなりません。それが神様の願いであり、イエス様の願いであり、今までの摂理路程において絶大な貢献をした、私たちの先祖の願いだったというのです。
19 世界のすべての国家の力量を総動員し、大宇宙の主人であられる神様が願われる平和理想世界王国創建に、総邁進すべき時が来ました。人類は今や、先生の教えである真の愛、真の生命、真の血統の平和思想を受け入れなければ生きていけない、袋小路に足を踏み入れました。皆さんの善の先祖が総動員され、後天時代の天的な権勢が押し寄せれば、いくら強大に見える国家や民族だとしても、天地の運勢の前に順応するしかなくなるでしょう。
20 神様が直接、王権の中の王権をもって万国を治められるのは、堕落のない世界です。その場は、真の父母の完成とともに、神様の完成、真の父母の国と世界が完成できる場なので、幸福と平和のみが宿る私たちの祖国光復の本郷の地です。それを記憶し、その失ったものを復帰するために、すべての存在が暗闇の中で嘆息と恨の歴史を見つめながら願うのは、真の父母の完成の時です。今まで長く待ち望む心情をもって耐えてこられた神様の苦痛が、どれほど大きかったかというのです。
第二節 天一国宣布とその背景
1 今まで霊人たちは、神様が父であることを知りませんでした。父母であることが分からなかったというのです。血統が違うので、分からないのです。霊界で神様は天宙父母であり、地上に来た真の父母は天地父母です。天宙父母と天地父母は一つです。それで、天地人父母、人として、実体を中心として王権が移されるのです。天地人父母でなければ、地上に定着できません。
天宙父母、天地父母、天地人父母が同じ位置に立っているので、皆さん個々人がアダムの代わりに完成者となり、堕落していない、天地が統一された勝利の覇権を相続した位置に立つようになったのです。それで、「家庭盟誓」に出てくるように、「天一国主人」と言うことができるのです。
天一国誕生の摂理的背景
2 天一国が誕生するためには、体と心の争いから家庭的争い、氏族、民族、国家、世界の争い、天地の争い、サタンと神様との争いなど、すべての争いをやめさせ、一つにならざるを得ない時代を迎えなければなりません。そのような時代を迎えたので、「超宗教超国家平和議会(IIPC)」の基準を超えて、「平和国連」を設定したのです。
平和の王であり、平和の主人であり、平和の師である神様を中心とした理想的世界国家が地上に着地することによって、私たちは、重生式、復活式、永生式である祝福式までして、天の国に完全に入っていける基盤を築くのです。そうして初めて、天一国を宣布するに至ったのです。