天聖経: 第116話

日本語のオーディオはしばらくの間、お休みさせて頂きます。皆さんご迷惑をお掛け致しますが、各自訓読なさるか、もしくは、英語版を聴きながらの訓読の程、よろしくお願い致します。ーゴデイブルチームー

第五篇 真の家庭

第一章 神様のみ旨から見た真の家庭

第二節 創造本然の家庭 10-17

神様に侍って生きていく理想の基地

10 神様の二性性相の実体は、アダムとエバでした。神様の心の中には、愛の最高の理想として完成した子女の愛の理想、完成した兄弟の愛の理想、完成した夫婦の愛の理想、そして完成した父母の愛の理想以外に何もありません。見えない霊的世界と見える実体世界も、神様の二性性相から分かれて出てきました。

子女の心情、兄弟の心情、夫婦の心情、そして父母の心情を完成することが、神様が望む最高の目的です。それらが実体的に完成すれば、神様がそこにぴったり合うように降りてこられます。子女の愛と兄弟の愛だけでなく、すべての愛が一点で結ばれるのが夫婦の愛です。

ですから、男性と女性が結婚した初夜に、愛の一体圏が生まれるのです。東西南北に通じるその一体圏が生じる場合には、神様と完全に一つになって最高の喜びが生じます。アダムとエバが完成することによって、神様が創造の喜びを得ることができるのと同じです。

 

11 アダムとエバが堕落していなければ、天の王宮がどこから生じたのでしょうか。天と地が一つになる所から生じたでしょう。それでは、なぜアダムとエバを分けたのでしょうか。それはアダムとエバが成熟する時までの期間が必要だったからです。その二人が横的に成熟しなければなりませんでした。そのように成熟して一つの完成形態を成し得る段階にまで至らなければなりませんでした。そうしてこそ、そこに縦的な神様が入ってきて統一することができます。横的なアダムとエバが成熟して一つになるその場に、縦的な神様が入ってくることによって真の愛の家に、アダムとエバの家庭になるというのです。神様が住むことのできる真の愛の家がアダムとエバの家庭でした。アダムとエバの家庭が神様のいる所なのです。

 

12 アダムとエバは、神様が祝福されたその希望を心に抱いて生きなければなりませんでした。神様が「取って食べるな」とおっしゃったみ言をアダムとエバが信じて従うとき、神様のみ旨を成し遂げることのできる一男一女として、一つの家庭を出発することができました。これが原則となっていました。

ですから、人間は、必ず希望をもった人にならなければなりません。その次に、私たちが希望をもって永遠の関係を結び、縁を結ぼうとすれば、信仰の過程を通らなければなりません。したがって、この希望が成し遂げられ、信仰が成し遂げられる日、初めて私たちは神様の愛を受けることができるのです。これが原則です。

 

13 神様は、子女に対する愛の主体、男性と女性に対する愛の主体、夫と妻に対する愛の主体、父母に対する愛の主体、そして祖父母に対する愛の主体です。

そのような単位の基準を中心として家庭を見るとき、家庭は最高の愛を中心とした所なので、堕落していないアダムとエバが愛を中心として完成したとすれば、彼らは神様の長男と長女になったはずです。また、その家庭は愛の巣になったはずなのです。

 

14 アダムが完成することによってエバも完成し、そのアダムとエバが完成することによって愛を中心とした家庭が出発するのです。そのようになったなら、完成した家庭から氏族、民族、国家、世界は、神様に侍る一つの国になり、民族になったに違いありません。そして、その中心は神様とアダムとエバになったでしょう。

そのように、神様がその中心になることによって、生活やアダムとエバの一生の路程は、神様と共に生活する歴史的伝統として残ったのです。そのようになれば、生活様式や習慣、風習、歴史的伝統は、神様と共に生きる生活、神様の愛で結びつけられた伝統となったに違いありません。

 

15 人類始祖アダムとエバが堕落せずに家庭をつくっていたとすれば、その家庭をつくった日が神様の創造理想を完成する日となり、神様の喜びの日となったでしょう。それだけでなく、初めて地上で神様と人間の愛が結ばれる日となったのです。またその日は、アダムとエバが真の父母として出発する日となり、人間だけが喜びを享受するのではなく、万物までも喜びを享受する日となったというのです。

 

16 アダム家庭は、神様の理想と一致した真の愛の家庭を完成しなければなりませんでした。人間始祖のアダムとエバは、神様の無形の性稟を実体的に完成し、神様のみ旨と愛を宇宙に伝えることを期待される中で創造されました。アダムとエバとその子女たちは、全人類が従うことのできる根本原理を生活の中で確立したはずです。

アダムとエバの子孫たちは、心と体を一つにして完成し、神様と一つになった個人、そして夫婦が一つになった家庭、また子女たちと共に一つになった家庭を編成し、自由と平和、幸福と希望が地上全体に満ちる安定した基盤を編成したはずです。その典型が家庭や国家にとどまらず、世界と全宇宙に広がることが神様の理想でした。真の家庭において形成された天国のモデルが国家全体に拡大され、国家圏の天国が世界に拡大され、世界圏の天国が全天宙に拡大されるのです。

 

17 神様の王子と王女になれば、神様と父子関係になって神様のすべてを相続することができます。そのような子女が真の愛を中心として夫婦一体を完成すれば、神様に侍って暮らす家庭になるのであり、その家庭は平和と理想の基地になります。片方の男性と片方の女性が一体になり、神様の相対として神様の理想の愛を完成するようになるのです。

神様とアダム家庭を中心として見てみれば、神様は一代、アダムは二代、アダムの子女は三代になるはずでした。神様は祖父母の立場であり、アダムとエバは父母の立場であり、子女は息子、娘の立場です。この三代が一つの家庭に安着するようになるので、祖父母は天上天国の神様の立場であり、天上世界の王と女王の立場であり、父母は地上天国を代表する王と王女の立場であり、子女は未来を代表する天上天国と地上天国を相続する王子と王女の立場なのです。

Luke Higuchi