天聖経: 第96話

日本語のオーディオはしばらくの間、お休みさせて頂きます。皆さんご迷惑をお掛け致しますが、各自訓読なさるか、

もしくは、英語版を聴きながらの訓読の程、よろしくお願い致します。ーゴデイブルチームー

第四篇 真の人間

第二章 人間の責任分担と堕落

第二節 人間の堕落 5-18

5 宇宙の根本に、脱線はあり得ないというのです。ところが、エバが成長する前、未成年のときに天使長のルーシェルを見ると、天地の道理をすべて知っているかのように話すのです。神様のみ使いとして、天地創造についても話すことができるというのです。アダムは無愛想で、鳥でも捕まえようと駆け回っていたのです。棒を持って鳥でも捕まえようと駆け回り、蛇でも捕まえようと駆け回り、蛙でも捕まえようと駆け回っていたというのです。自然にあるすべてのものを将来主管し、管理して親しくなり、一つになろうとしたので、そのようにしたのです。エバに対しては関心がありませんでした。

 

6 堕落しなかったならば、アダムとエバは青少年の時期を過ぎ、思春期を迎えて、自然に一つになったはずです。誰が教えなくても、自然に一つになるようになっています。誰を中心として一つになるのですか。アダムでもなくエバでもありません。愛の根となる神様を中心として一つになるのです。

花が咲くとき、その花自体が咲くのではなく、根を通して咲くのと同じように、神様がそのような立場で人間と共に完全に相対的理想を完成し、愛を完成していたならば、すべてのものが公認されたでしょう。すぐにそこから天国生活です。このように見るとき、堕落したという事実は、神様が人間に願った理想の愛の完成基準を失ったということを意味します。

 

7 神様はなぜ、責任分担というものを与えたのでしょうか。人は大きくならなければならないというのです。成長して上がっていかなければなりません。十五、十六、十七、十八歳の思春期まで成長しなければなりません。成長するまで待たなければならないのです。そのため、これを原理結果主管圏、または間接主管圏と言います。育って成熟する前は愛を知らないというのです。ですから、成熟するまで待つのです。育ち切って、平面的な極において二人が一つになることのできる、その時に神様が来られ、彼らの結婚式をしてあげれば、それで終わったというのです。

 

8 人間が堕落することによって、間接主管圏内にのみ、とどまるようになりました。直接主管圏は、いまだに連結されていません。アダムとエバが責任分担を果たせなかったことにより、間接主管圏から直接主管圏を連結できなかったのです。

ここに責任分担が関係しています。そのため復帰摂理は、責任分担のゆえに何度も延長されていくのです。神様の直接主管圏に連結される神様の愛の圏に行くためには、すなわち完成するためには、間接主管圏で自らの責任分担を完成しなければなりません。

 

9 間接主管圏と直接主管圏を連結させるために、責任分担を完成しなければなりません。責任分担完成というのは、男性が成熟し、女性が成熟しなければならないのです。エデンの園における完成とは、神様のことしか分からないことです。神様を第一に愛さなければなりません。その次に男性は女性を愛し、女性は男性を愛する、そのような人にならなければなりません。このようになるとき、責任分担を完成することによって、間接主管圏から直接主管圏内に行くことのできる新しい次元に越えていくのです。

 

10 皆さんは、原理結果主管圏から直接主管圏に至るまで、家庭を中心として蕩減条件を立て、自ら責任分担を完遂したという条件を立てなければなりません。そのようにして、神様の愛を中心として直接主管圏と関係を結ばなければ、天国に入る道がありません。これが原理です。

それでは、責任分担をなぜ立てたのかというのです。神様のすべてのものを相続し、神様の対象者にするために蕩減条件が立てられました。その次に、直接主管圏はなぜ必要ですか。直接主管圏を連結せずしては、愛が人間と神様に連結されないからです。この愛が連結されなければ、神様から宇宙を相続することはできません。愛を中心として相続させるようになっているのです。そのため、すべての国や、すべての家庭も、愛する子女を中心として相続させようとするのです。それは、原理がそうだからです。

 

11 責任分担圏は、愛を中心として一つになった場所です。完成して縦的な神様の愛と連結されたとき、間接主管圏と直接主管圏が連結されます。直接主管圏と間接主管圏が連結されれば心情圏が連結されるので、サタンがそこに存在できないのです。その前に堕落したので問題なのです。人間としては、いくらやってもこれが分かりません。ですから、万民がすべて地獄に行くのです。ここの中間で復帰摂理の道を立て、中間良心圏を啓発しながら、それを固めてきた歴史的背後の基盤が宗教です。

 

12 直接主管圏は、アダムとエバが愛を中心として同参できる場所です。ですから、間接主管圏は責任分担未完成圏です。責任分担完成と同時にアダムとエバが愛を中心として夫婦になり、神様は内的父母となり、アダムとエバは外的父母となって内外に一つとなるとき、初めて直接主管圏が設定されるのです。そのため、この過程では結婚が絶対に必要です。独身では越えていけないのです。

 

13 神様の愛を中心として、完全な神様の愛が顕現するとき、サタンは現れることができません。それが責任分担完成です。責任分担を完成したならば、間接主管圏と直接主管圏において愛の関係が結ばれるのです。そこで縦的愛と横的愛が連結されるのです。そうなれば、その縦横の愛を通じて、神様の血統的関係が生じるのです。血統が生じます。神様の愛を中心として一つになった縦横の愛と関係を結んで生まれた血統は、サタンが干渉できません。サタンと関係がないのです。ですから、心情を受け継ぐためには、純粋な神様の愛を中心とした本然の伝統的血統を受け継がなければなりません。

 

人間の責任分担と堕落

14 エデンの園でアダムとエバが神様の命令に従順であったならば、堕落はなかったでしょう。神様の命令に従順であったならば、その個人によって家庭が築かれ、その家庭によって国家、世界が形成され、地上天国、すなわち神様だけが主管できる世界になったでしょう。

ところが、神様の命令に従順に従わず、反逆することによって、サタンを中心とした個人、家庭、氏族、民族、国家が形成されたので、本来神様が意図した神様の国は、いまだにできていないのです。本来神様が意図した世界と反対になったために、反対の中心存在であるサタンが生まれ、サタンが主管する個人と家庭と世界になったというのです。

 

15 アダムとエバが堕落する前、神様に先に尋ねていたならば堕落しなかったでしょう。「天使長がこれこれこのように言うのですが、どうしましょうか」と尋ねなければなりませんでした。そのようにしていれば、神様が答えたはずです。この尋ねてみることが、責任分担の五パーセントです。尋ねてみるのは自由です。しかし、尋ねてみずに横的関係を結んでしまったのです。尋ねずに行動したので、問題が起こったのです。いつもそうです。皆さんは、自分の責任分担の五パーセントを果たす自信がありますか。ないのに騒ぎ立てる、ありとあらゆる人たちが大勢いるのです。

 

16 アダムとエバが、なぜ堕落したのでしょうか。責任を果たせなかったからです。責任分担は、アダムやエバが一人でできますか。まず神様と一つにならなければなりません。神様と一つにならなければ責任分担を完遂することはできません。

その次に、原理と一つにならなければなりません。この二つの条件が成立しなければなりません。ですから、「信仰をする人は絶対的に神様を信ぜよ!絶対的に神様のみ前に帰依せよ!神様を中心として完全に立て!」というのが信仰の第一条です。いかなる宗教でも、これが信仰をする人々にとって第一条です。その次に原理です。神様が立てた法度と完全に一つになれというのです。

 

17 責任分担があったので蕩減も生じるようになったのです。もし責任分担がなかったなら、神様はいつでも主管なさることができます。堕落するとき、「おい、それはいけない」と言えるのですが、人間の責任分担があって神様が干渉できない立場にいたので、人間が堕落し、サタンが活動するのを防ぐことができませんでした。責任分担をアダムとエバが果たせなかったのです。その責任を果たせなかったことが、アダムとエバだけで終わったのではありません。アダムとエバが根となり、幹となり、枝となり、葉となって、全人類は結局、責任を果たせなかった立場にとどまっているのです。

 

18 アダムとエバが罪を犯しました。アダムとエバが罪を犯したことに対しては、神様が思いどおりにできません。サタンは、罪を犯したアダムとエバをつかんで、神様のみ旨を滅ぼすよう、思いどおりにできるのです。いつかこの地上に再臨主、メシヤが来て、悪魔を屈服させるその日が来なければ、神様御自身が解放されません。

宗教を信じる人々は、このようなことを夢にも考えず、神様は全知全能なので思いどおりにできると言います。いくら権限があっても、定められた憲法を遵守しなければなりません。天地創造の大原則基準を中心として、神様が定めたその法を破って自分の思いどおりにする神様ではありません。

ですから、堕落したアダムとエバに干渉できなかったのです。干渉できる位置は、完成の位置です。その位置に立ってこそ神様が収穫して、干渉するようになっているのです。堕落したアダムとエバに干渉できなかったのは、長成期完成級にいたからです。中間段階にいるので、まだ実となり、種になることができないので、それを収めることができないのです。神様は完全に結実した、完熟した実を収めてそれを拡散させるのであって、完熟していないものには干渉できません。

Luke Higuchi