天聖経: 第49 話
第二篇 真の父母
第四章 真の父母と真の子女
第一節 真の父母の道 16-26
第二節 真の父母の責任と特権 1-5
16 先生は、三十歳まで、おなかがすかない日がありませんでした。お金がなく、食べ物がないからではありません。一日二食でした。三十歳まで、自分で服を買って着てみることができませんでした。哀れな人々を救ってあげるべき責任があることを知っていたからです。それで、食べることができず、着ることができない中でも、おなかがすいている人々を救ってほしいと祈り、服を着ることができない哀れな人々を解放してほしいという祈祷をしました。それは、天国に直通するのです。
17 私たちは、大きな十字架を背負っていかなければなりません。個人的な試練と、家庭的な試練は、氏族的な基盤を築くための準備期間にありました。今、私たちの前に現れる迫害と試練がないからといって、行く道が平坦だろうと思ってはいけません。範囲がさらに広くなりました。過去には、座して十字架を背負いましたが、今は、十字架を背負って歩いていかなければなりません。過去には、十字架を背負って一カ所だけを見つめてきましたが、今は、一カ所だけを見てはいけないのです。東西南北をよく見ていかなければなりません。先生は、神様が行かれる道に従わなければならず、皆さんは、先生の行く道に従わなければなりません。先生は、皆さんより加重された道を歩んでいます。また、先生を指導する神様は、一つ上の道を歩んでいらっしゃいます。
18 神様が、良いものをすべて息子、娘に与えたかったのと同じように、また、息子、娘は、神様のすべての貴いものを欲しかったのと同じように、先生も、皆さんの前にすべてのものを与えたいと思い、皆さんも、先生のすべての良いものが欲しいと思うのです。それが、真の父母を中心とする家庭です。私たちも、そのように望むのです。先生は、神様を身代わりする立場で、皆さんの前にすべての良いものを与えようと思い、皆さんも、最も良いものを受けようとすることを原則として知っているので、このような道を指導するのです。
真の父母を求めていく路程
19 どのようにして自分を取り戻すのでしょうか。その中心が、神様、真の父母、真の愛、真の生命、真の血統につながらなければなりません。神様は縦的な父母であり、真の父母は横的な父母です。その二つが一つになる位置で、完成された愛が定着します。縦的な神様の愛と、横的な真の父母の愛が定着することによって、私の価値が設定されます。そこで、私たちが存在できるのです。そして、家庭、氏族、民族、国家、世界に拡張されるのです。
20 初めにアダムを通してエバを創造しました。エバはアダムを通して創造されたのです。それで、真の父が、真の母を創造するのです。再創造です。真の父と真の母は、個人、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙、神様の八段階をすべて越えたのちに、神様の息子、娘として並び立つようになりました。全く同じ次元の位置に立つようになったのです。それは、神様がそうしたのではなく、真の父がそうしました。その代価として、「真の父母様天宙勝利祝賀宣布」が行われるようになりました。したがって、真の父母のモデルを、皆さんが完全に相続しなければなりません。真の父と真の母の使命は、偽りの父母だったアダムとエバによって汚された世界を清算することです。真の父母と絶対信仰、絶対愛、絶対服従で一つになれば、サタンは干渉できません。
21 天の父母を中心として、アダムとエバが真の愛、真の生命、真の血統を相続し、全人類が一つの木のようにならなければならないのですが、死んだ木のように逆さになっています。これを正さなければならない立場にいるので、真の父と真の母が出てこなければならず、真の息子、娘が出てこなければなりません。そして、血族を中心とし、氏族、民族、国家を編成し、地上、天上、天国で完結して、解放世界へ進まなければなりません。
22 アダム家庭を中心として完成すべき本然の位置を失ってしまったので、反対に合わせていくことによって、母が世界の代表として立つようになります。真の父が来られて、世界の女性たちをエバの位置、母の位置に立てるのです。摂理歴史において母子協助が行われたのと同じように、皆さんが母の代身の位置に立ち、神様の代わりに真の父母が来られて母子協助ができ、八段階の愛を中心として一つになることをすべて教えてあげるのです。一つになることによって、絶対、唯一、不変、永遠の神様が、サタンと闘っていた世界を立て直すのです。
23 お母様のために、先生がすべての整備作業をしてあげてから逝かなければなりません。忙しいのです。先生が百歳以上生きることを願ってはいけないというのです。霊界がどれほど忙しいか分かりません。先生が行って、組職を再編成しなければなりません。本来は、天国の門の鍵を先生が受けて、開かなければならないのです。今は、象徴的であり、条件的です。途方もない問題が引っ掛かっているのです。
24 第四次アダム圏時代は、子女を立てるようになります。皆さんも、そのようにしなければなりません。妻を育て、子女を育てて家門に杭を打ち込まなければなりません。杭を打ち込むためには、前哨作業として息子を準備しなければならず、息子、娘が一つになったところに、母が立たなければなりません。メシヤ思想、真の父母思想は、神様が、母を中心として息子、娘の上に天の伝統を立てるためのものです。天国の伝統の杭を打ち込むのです。家庭の伝統ではなく、国の伝統です。国のために家庭があるのです。すべての家庭は、国を身代わりする家庭です。家庭が犠牲にならなければ、国ができません。祝福家庭たちが犠牲にならなければ、国が生じません。
25 どのようにしてすべてのものを、天の父母と真の父母に連結させるのでしょうか。すべての家族がばらばらに散らばっています。その家庭を一つにしなければなりません。一つにしたのちは、母と一つにならなければなりません。これが復帰路程です。そして、息子、娘が母と一つにならなければならず、その息子、娘が母と一つになったのちは、父と一つにならなければなりません。そのように父と一つになれば、再臨主、真の父母が連結されます。そのように連結されたのちは、どのようにしてすべてのものを復帰するかということが問題です。父と母、そして、息子、娘が一つになるとき、神様が臨在するのです。そこから地上天国が出発します。
26 母は、息子カインとアベルを再創造して、一体圏を形成できる伝統的思想と生活的基準、未来において国家を越えて世界に行くことができ、天国で生活できるそのすべてを、今からカイン世界に連結しなければなりません。そのようにするために、自分の息子、娘と一つになり、カイン世界を教育して、国家的基準を立てなければなりません。国家的基準さえ立てば、長子権復帰、父母権復帰、王権復帰の基準に入っていくのです。ですから、先導する立場で全てのお手本を見せ、環境条件を収拾すべき主体的立場が、今日の母の立場です。主体的立場は母です。先生ではありません。皆さんが、イエス様の恨を解き、国家圏の新婦として、世界まで連結しなければなりません。
第二節 真の父母の責任と特権
1 人間世界が堕落の病にかかったのですが、病を治療してあげる医者は、神様しかいません。歴史時代に数多くの宗教がありましたが、その宗教の教祖たちは、伝達者にすぎません。薬を調剤するにおいて、天が提示したその調剤法に従って調剤し、それを伝達する人にすぎないのです。それでは、最後の人間救援の完成は、どのように帰結するのでしょうか。薬を飲んだからといって、治療を受けたからといって、完全に救援が完成するのではありません。最後は、神様の命令に一致できる過程を経なければなりません。そのようにしなければ、完全救援摂理はありません。
霊界と肉界の人間救援
2 メシヤは、人類の前に現れるとき、平等な思想をもってきます。神様は公平であられます。したがって、メシヤは、堕落した人間を救うための救い主として来るため、どのような人間であれ、救ってあげるためには公平に対してくれます。公平な目的と、公平な時代的環境をもってきます。ですから、メシヤと一つになる人は、メシヤの弟子になることができます。そして、メシヤはどのような道を行くのでしょうか。メシヤは、人間世界の地獄から、一番の栄光の立場にまで行くという話が成立します。人類の救いのためには生命を差し出し、行けない所がないというのです。
3 歴史を振り返ってみるとき、歴史上、数多くの預言者、烈士たちが存在しました。彼らは、外的な統一は果たしましたが、心と体の心身統一は果たすことができなかったので、根本的な限界に突き当たらなければなりませんでした。
しかし、今、神様の真の愛を中心に、真の父母がこの地に顕現して真の家庭をつくり、統一した理想社会を実現していきつつあるので、神様の救援摂理の主流圏を形成するようになりました。
真の父母様は、神様と人類を接ぎ木してあげる仲保者です。人類は、真の父母なしに神様のみ前に進むことができません。真の父母は、人類を堕落から救援してあげる唯一の道を提示してくれる方です。
4 真の父母は、霊界と肉界を中心とする王権をもってこられたため、それを霊界までつなげるためには、霊界に統一基盤を築いて、霊界の王権基盤、蘇生的長成基盤を連結しなければなりません。そのようにしなければ、真の父母が地上で完成基準を立てた位置に、霊界が参与することができません。ですから、その準備をしておかなければなりません。霊界が真の父母の愛を中心として統一され、連結されるはずでしたが、すべて塀によって塞がれたのです。しかし、興進君とイエス様が一つになることによって、イエス様も、興進君を通して地上の父母様の家庭と連絡を取ってやって来ることができます。
サタン世界の清算
5 世界的に混乱が起きています。その混乱の対象が、家庭です。家庭破綻、その次には青少年の堕落です。これは、エデンの園のアダム家庭の破綻と青少年であるアダムとエバの堕落が世界的な結実体として現れたものです。その位置は、神様も手をつけることができません。神様が手をつけることができないので、誰も手をつけることができないのです。摂理のみ旨の前にいる誰にも、サタンも、どうすることもできません。
それでは、これを誰が清算すべきでしょうか。罪を犯した人間が清算しなければなりません。偽りの父母から偽りの愛、偽りの生命、偽りの血統をつくったので、「真の父母」が来なければなりません。真の父母が、サタンの秘密と天国の秘密をすべてもってくるのです。この秘密がすべて分かれば、二つの世界のものを相続して、すべて抱きかかえなければなりません。左右をかき抱かなければなりません。イエス様が抱くことができなかったので、右翼と左翼に分かれて争いが起きたのです。これを統一しなければなりません。ですから、民主世界と共産世界、唯心論と唯物論をかき抱かなければならないのです。