天聖経: 第32 話
第二篇 真の父母
第一章 真の父母とは
第二節 真の父母の顕現 03-16
3 蕩減復帰原則により、父母が必ず出てこなければなりません。もしイエス様が未婚の新郎の立場で、娘の立場にいる花嫁を探し出していれば、どれほど良かったでしょうか。しかし、イエス様は、蕩減復帰路程で成し遂げるべき蘇生、長成、完成の段階を成し遂げることができなかった立場で来られたので、これをすべて越えて勝利の基盤を築かなければなりませんでした。
このように、内外で勝利の基盤を備えようとすれば、エバによって堕落した経路と反対の経路を経て、先に罪を清算しなければなりません。このためにイエス様は、新郎の部屋を準備しなければならず、花嫁を探さなければなりませんでした。そうであるにもかかわらず、これをすることができなかったので、イエス様は断食祈祷をしたのです。それが神様の恨になり、イエス様の恨になりました。人類を生かすのが願いであり、目的だったので、そのみ旨を果たすことができずに十字架で亡くなったイエス様は、再臨されなければなりません。イエス様が再臨されるとき、先に何をすべきでしょうか。弟子たちに出会うことではありません。花嫁を探さなければなりません。この花嫁が、今日、新郎が来るのを待ち望みながら準備してきたキリスト教です。
4 真の父母が現れるためには、真の息子、娘がいなければならず、真の息子、娘が現れるためには、真の僕がいなければなりません。神様の復帰歴史路程を見れば、僕の時代を経て、子女の時代を経て、父母の時代を迎えるように、神様は役事(働き)してこられたのです。また、僕の時代から、養子の時代、子女の時代を経て、父母の時代まで復帰してくる間、霊界にいる霊人たちも協助してきました。外的に、一国家の基準を超えて世界的な基盤が備えられなければ、真の父母はこの地に来ることができません。
5 神様は、ノアとアブラハムを経ていく二千年の摂理歴史期間があったのち、ヤコブをして初めてイスラエル民族を形成できる基盤を築くようにされ、その民族を通して国家を形成するようにされました。そのようにするためには、個人が僕の立場で神様に代わってサタンと対決して勝たなければならず、養子の立場で神様に代わってサタンと闘って勝たなければならず、直系の息子、娘の立場で神様に代わってサタン世界と闘って勝たなければなりません。そのようにしなければ、真の父母を迎えることができません。ですから、摂理歴史は、旧約時代から新約時代を経て、今日まで長い歴史を経てきているのです。このように、僕の立場を復帰し、養子の立場を復帰した基盤の上で、直系の息子、娘の立場を復帰して勝利の基盤を築いておいたのちに、真の父母を立てるのです。これが、神様がこの地上にメシヤを送られた目的です。
6 二千年前に来られたイエス様は、僕の立場で闘って勝利され、養子の立場で闘って勝利され、直系の息子の立場に進まなければなりませんでした。これがイエス様の立場でした。養子の立場と直系の息子の立場を経たのち、イスラエル民族を基盤として真の父母を立てることが、神様がイエス様を送られた目的でした。またそれは、イエス様がこの地上に来て、果たすべき使命でした。
ところが、イエス様が十字架にかかって亡くなることによって、全体的な基準で勝利の基盤を築くことができず、霊界を中心として真の父母を開拓してこられたのです。ところが、まだ、個人的な位置、家庭的な位置、民族と国家的な位置をつかめずにいます。ひたすら天のみ旨に対する個人と家庭と民族と国家を立てて、今まで巡り巡ってきたのです。
7 世界的な時代を迎えて、天は必ず、約束されたように新郎となる主を送ってくださいます。そして、新婦を選ばれ、真の勝利の基盤を築かれるのです。真の父母の位置は、本然の創造目的の位置なので、そのような位置を築くため、神様は今まで六千年間、闘ってこられたのです。ですから、六千年の復帰摂理歴史は、この真の父母を迎えるための歴史だと言っても過言ではありません。その真の父母は、六千年の摂理史全体に代わる方です。それで、その真の父母を探し出せなかったことが、人類全体の悲しみだったのであり、苦痛だったのであり、悲哀だったのです。
8 人類歴史は真の父母を復帰する歴史である、と言うことができます。真の父母を復帰しなければ、真の子女があり得ず、真の子女を立てなければ、真の家庭と真の氏族と真の民族、国家、世界、天宙はあり得ません。神様は、今までこの基準を立てるため、六千年という長い歳月を苦労してこられました。
今から二千年前に来られたイエス様は、この地上に初めて真の父母の栄光として来られた方でした。イエス様が真の父母として現れるためには、言い換えれば、真の父母は歴史的な結実体なので、イエス様が歴史的な結実体として立つためには、一面的な勝利をするだけではいけません。息子の使命を果たすだけでもいけないのです。父母の使命を果たさなければなりません。
9 イエス様はこの地上で、肉的には息子の立場を復帰する路程を経ていかなければならず、霊的には父母の立場を復帰する路程を経ていかなければなりませんでした。このように、両面的な立場で責任を果たして、神様と一つになる起点を立てなければなりませんでした。その起点は、個人的、家庭的、民族的、国家的イスラエルの基盤となるのです。このようになっていれば、霊的、肉的に真の父母の基準を立てることができたはずですが、イスラエル民族がイエス様を不信することによって、その基準を立てることができませんでした。
創造原理を見れば、真の父母は、霊的、肉的に神様の祝福を受けた人でなければなりません。ところが、イエス様はイスラエル民族の不信によって、真の父母になることができませんでした。イエス様は、霊界に行かれても、真の父母をお迎えできる基盤を築いてこられたのです。これはどういう意味でしょうか。この地に再び来られる主は、霊的な父母の立場を復帰しなければならず、肉的な父母の立場を復帰しなければならないという意味です。
10 イエス様は、地上ではなく霊界で摂理してこられたので、キリスト教を信じる人たちはすべて、霊的な父母と関係を結んできたのです。この地に再び来られる主は、イエス様が洗礼ヨハネからすべての祝福を相続しなければならなかったのと同じように、イエス様が霊界で築いておかれた霊的な個人、家庭、国家、世界的な基盤を、イエス様から相続しなければなりません。そのような立場を経なければ、真の父母をこの地に立てることはできません。
11 イエス様が新郎として父母の位置に進むには、花嫁がいなければなりません。その新郎新婦は、堕落していない人間の先祖として、人類の真の父母にならなければなりません。真の父の立場になる方がイエス様です。この地に人類の真の父として立とうとすれば、真の母がいなければなりません。イエス様は、息子の使命を完結しましたが、真の母となる花嫁を探すことができませんでした。それで、霊的な父母だけを残していったのです。イエス様は、新郎として天の代身となり、聖霊は、花嫁として地の代身となり、霊的父母の基準を立てたのです。
本来、夫婦は、実体をもって平面上に立たなければなりません。これが、イエス様が本来、成すべき目的でした。それが霊的にだけ成されたので、霊界と肉界が一つになることができなかったのです。そして、新郎であるイエス様は天に上がり、花嫁である聖霊は地に下って、霊界と肉界を一つにしようとしているのです。
12 アダムとエバが思春期を経て成熟し、人生の春の季節を迎えるようになれば、神様が結婚させてくださったはずです。そのとき、神様は、彼らの結婚式をしてあげなければなりませんでした。それをしてあげられなかったので、キリスト教を中心として、「小羊の婚宴」という言葉を立てたのです。
聖書のヨハネの黙示録の最後を見ると、「小羊の婚宴」という言葉が出てきます。小羊の婚宴とは何でしょうか。六千年前、神様が結婚させてあげるべきだったアダムとエバが、サタンを中心として結婚し、悪の先祖になりました。したがって、それを復帰するために、歴史的な終わりの日に、神様が新しい新郎新婦を立てて再び結婚式をしてあげる宴がなければなりません。その宴が小羊の婚宴です。この宴をすることで、失ってしまった真の父母が人類の前に誕生するようになるのです。
13 小羊の婚宴をする時が来たので、第二次世界大戦以降、世界は変わりつつあります。国連機構が出てきて、世界が変わりつつあります。第一次世界大戦後は、戦勝国家が敗戦国家を思いどおりに虐げ、思いどおりに支配しましたが、第二次世界大戦後はそうではありません。第二次世界大戦以後は、戦勝国家が敗戦国をすべて解放してあげました。父母が来る時になったからです。数多くの国連の国々は、すべて兄弟国家です。国の大小を問わず、みな兄弟です。したがって、国連を中心として、すべてが一対一の権威をもって同等に、一つの家庭の兄弟のような立場にならなければなりません。そこに平和の旗手として、真の父母が来なければなりません。
14 理想世界の真の基準は、真の父母です。したがって、真の父母の歴史が始まらなければなりません。真の父母が来て、世界の人をすべて一つの心情基準に一致させ、善と悪を教えてあげ、新しい父母の伝統を立てなければなりません。そのようにして、新しい血族を形成して、世界の新しい出発が起きなければなりません。したがって、来られる主は、新しい家庭を編成するために来られるのです。その来られる方が、キリスト教で言う再臨主です。
真の父母誕生の背景
15 再臨主が来るためには、国がなければなりません。ところが、先生が生まれる当時は、国がありませんでした。国がないのに再臨主が来なければならないので、韓国が独立運動をしたのです。この時、韓国全土で国を取り戻そうという運動が起こりました。それは、サタンに対処するためなのです。この時、先生が懐妊され、一九二〇年一月に生まれました。一九一九年三月一日に独立万歳運動が起きた、その基盤を通じて、条件的な国を基盤として、愛国的な血を流した人々を通して天の摂理を成就してきたのです。
16 エバが十六歳(数え)で堕落したので、柳寛順は、天国を創建するために、十六歳の娘として、怨讐サタンの国、女性の国に対抗したのです。日本は女性の国です。国の独立のためにこのようにしてきたのです。国を失ってしまったので、条件的な国家の基盤を立てなければなりませんでした。そのような条件的な基盤の上に、先生が生まれました。先生は、愛国者の家庭に生まれ、物心がついてから独立運動をした人です。
エバがアダムを蹂躙した歴史があったのですが、十六歳の少女がサタンの大王国に対して祭物になったのです。屈服しないその基盤の上にアダムが道を築くことができる門を開いたという事実は、驚くべきことです。女性たちは、柳寛順の思想を継承しなければなりません。柳寛順は、命を奪われながらも降伏しない驚くべき伝統思想をもっていたので、先生はそれを条件として生まれることができたのです。