天聖経: 第319話
日本語のオーディオはしばらくの間、お休みさせて頂きます。皆さんご迷惑をお掛け致しますが、各自訓読なさるか、もしくは、英語版を聴きながらの訓読の程、よろしくお願い致します。ーゴデイブルチームー
第十篇 平和思想
第四章 世界平和のための構想
第一節 真の父母様が構想された平和世界 11-17
第二節 共産主義の問題点と終焉 1-4
超国家、超民族、超宗教社会
11 神様が創造した世界に国境はあり得ません。白黒の人種問題は問題にならないでしょう。善悪の闘争も必要ないはずです。このような観点において、私たちが暮らす世界には、国境がないでしょうか。国ごとに国境があります。白黒の人種問題だけでなく、家庭において夫と妻、父母と子女の間で分裂が起きています。善人と悪人が闘っています。
このような現在の情勢において、来られる主は、国境のない国をつくり、人種問題を超越して世界を一つにしなければなりません。分裂した家庭を統一しなければならず、善悪が闘っているこの世界に平和の王国をつくらなければなりません。ですから、個人は家庭の前に犠牲にならなければなりません。国は、一つの世界のために犠牲になり、屈服していかなければなりません。このような道を模索しなければ、今後、訪れる一つの世界まで進む道が完全に断絶するのです。
12 宗教は、国家体制を越え、世界体制を越えなければなりません。そのような絶対的な力をもった宗教にならなければなりません。そのような真理をもった宗教は、堕落圏内でつくられたあらゆる制度やあらゆる風習やあらゆる国家やあらゆる氏族、血族までも、変化させる主体的な力をもたなければなりません。そこでは、アジアや西欧が別々にあるのではありません。そこに、国家的に分立し、民族的に分立し、氏族的に分立する現象や、不公平な現象によるサタンの起源があってはいけません。
それらが望む標準は、一つの国があるだけです。一つの民がいるだけです。一つの国土をもつだけです。それでこそ、神様を中心とした永遠不滅の一つの主権が形成されるのです。その国は、神様を中心として直系の子女たちが天命に従い、神様の命を受けたその王権をもって統治する国であるに違いありません。そこには、民主主義や共産主義はあり得ないのです。
13 今まで世界の数多くの民族、あるいは五色人種がつくった文化圏の世界を、すべて打破してしまい、一つの文化圏にしなければならないのです。言い換えれば、「神主義」的な家庭制度、「神主義」的な社会制度、「神主義」的な国家制度、「神主義」的な内容を備えた理想社会が展開されなければなりません。そのような主義が、堕落していない完成したアダム主義です。共産主義でも民主主義でもないアダム主義です。それは、「神主義」を求めていく過程なのです。
14 先生は、今から国連を一つにまとめなければなりません。国連を束ねて何をするのでしょうか。けんかをしてはいけません。そのモデルは、平和の国家になることができ、統一国家になることができるのです。超民族、超宗教、超人種、超文化圏を中心として、兄弟愛によって侍られる父母が、天下の大王陛下になるのです。アダム家庭が、家庭の王として、氏族王、民族王、国家王、世界王に発展していかなければなりません。ですから、王権が伝授されて続くようにしなければならないのが神様の摂理なのです。
15 宗教の中心とは何でしょうか。神様です。もちろん神様に対する名前はたくさんあります。しかし、名前が問題ではありません。その神様は、二人になり得ないのです。根源は一つなので、お一人の神様です。お一人の神様について語るとき、各国の言語が違うので一つの神様を表す名詞は異なって表現されますが、その本体は一つなのです。
神様が志向される目的は、宗教を通して現れます。ですから、どんなに数多くの教団があるとしても、その教団が行く道の目的は、一つの帰結点に帰着しなければなりません。その帰結点とは、平和と連結され、天国と連結される理念です。
16 人間がいくら平和の国をつくろうとしても、人間の世の中にある何かでは、世界的な平和の国を成し遂げることはできません。もし可能だとすれば、今よりも昔の多くの宗教人たちが精誠を捧げたことによって、既にその世界を成し遂げていたでしょう。
今日、人々は発達した科学文明の中で、実存主義、現実主義に立脚して、その理想を探求しようともがいています。皆さんは、私たち人間が希望する本郷の国、理想世界を成し遂げることができるでしょうか。皆さんの心と体が一つになれずに分かれていることが問題です。ですから、外的な体と内的な心が一つになれば、問題になることはありません。心と体が統一されているかという時、この体が怨讐です。心はまっすぐに行くことを願うのに、体は反対に行くことを願っているというのです。
17 天地を創造された神様は、善を中心として、個人と家庭、国家、世界、天宙を立て、神様が願われた愛を中心とした平和の世界を成し遂げようとされました。しかし、人間の堕落によって、このようなものをすべて失いました。そうして、神様が創造したこの世界は、真の個人と真の家庭、国家、世界、天宙となれずに、悲しみを伴った個人と家庭、国家、世界、天宙になりました。神様は今まで、これを復帰するために苦労してこられたのです。
そして、私たちの先祖も復帰のみ旨に従ってきましたが、どのようにすれば神様のみ旨に合うように個人が復帰され、家庭が復帰され、国家、世界、天宙が復帰されるのかということを知らずに来ました。先生は、真の個人から家庭、国家、世界、天宙まで、いかに復帰し、この天宙が神様の心情にいかに一致するか、という重大な問題をかけて、これを解決するために今まで苦労してきたのです。先生は原理を探し出したあとに、これがやはり人類に必要なものであることを知り、またこの原理でなければ、神様が創造理念を達成できないことを知りました。
第二節 共産主義の問題点と終焉
1 今日、世界は、共産世界と民主世界、カインとアベルに分かれています。世界的に分かれています。カインとアベルが争うことによって不幸を招きましたが、その歴史的な恨の血統を清算するためには、カインとアベル、共産世界と民主世界が分かれて闘う立場に立っていてはいけません。この地上に世界平和の王国が臨むことができないというのです。平和の父母がこの地に臨むことはできません。カインとアベルと同様の立場にいる共産世界と民主世界が一つになってこそ、この地上に父母の立場にある世界統一主権が降臨するのです。
なぜ共産主義が問題なのか
2 民主世界と共産世界は、反対になっています。民主世界は天を求め、共産世界は反対に向かっています。共産世界は物質世界を求めていきますが、民主世界はその反対の道に向かっています。民主世界は個人を中心にしていますが、共産世界は党が主管しているのです。民主世界は自由と愛と平和を中心としていますが、共産世界は脅しと銃剣を中心として強制的に主管しています。二つの世界が今、反対に広がっているのです。
3 民主世界は心の主義です。そこには、それでも同情があり、未来があります。また、そこでは平和を論じます。しかし、共産主義の理論は、唯物弁証法による闘争を主張します。彼らは、闘争過程が発展の要因であると言っています。そこには平和があり得ません。理念が違うというのです。
4 今日の世界は、体と物質のために闘う世界です。どんなに経済学、科学、思想が発達するとしても、それが人類に平和をもたらしてはくれません。それではできません。心の世界に入って、この肉体と物質を再鑑別することができる、ある主義や天的な動きが歴史的な終末時代に現れない限り、この世界は滅びてしまうでしょう。
今や、天が必ず一つの中心を決定すべき最後の時代に直面しました。このような時代に暮らしている私たちは、この多くの問題をどのような立場で解決し、清算すべきなのでしょうか。この問題が世界的に起きて二つの思潮として現れたのですが、その一つは唯物史観であり、もう一つは唯心史観です。はっきりと分かれて現れたのです。物質と共に、体と共に行けば滅びます。ですから、神様と共に清算しなければなりません。ここにおいて、私たちが提唱すべきものは心ですが、この心の主体は誰でしょうか。心の主体は神様なのです。