12.第3部 伝統の伝承と相続 1. 伝統の伝承の課題
真の父母様の似姿となろう
釣りや狩猫に出掛けられるお父様について、皆さんは話を聞いて知っていることでしょう。お父様が釣りに行かれるたびに、私はいつも考えます。お父様は世の中の誰よりも忙しいお方です。お父様が常に語られるように、摂理を成就するための様々な用務と複雑な計画を考えて推進しておられます。それでも釣りをなさる時には、釣り以外には何も考えておられないお方のようであり、この世でこれしか面白いことはないかのように専念されます。幼い頃、池にいる大きな魚を御覧になり、必ず捕まえてやると思って、40日間もそこで釣りをされたお方です。そのようなお父様のことを考えるたびに、歴史上、お父様ほど強い意志と執念をもたれた方はいないのではないかと思います。皆さんも、天のお父様を思い慕い、そのお方の似姿となり、完成した人となるその瞬間まで真理を体得し、真理の根源となることを願います。(1967.8.3、東京教会)
お父様は私生活に関して一切、顧みられません。本当にそれを忘れてしまつたかのような生活をされます。しかし、世界の人類に対しては、最後の一人までも御自身の心の中に抱いて神様の前に正しく立てなければならないという信念で、孝子、孝女に重生させることに心血を注いでおられ、特に、食口の皆さんの身辺については、常に考えられ、心配なさらない日はありません。常に私はお父様に申し訳なく思うのですが、床に就いて明け方に私が目を覚ますと、お父様はいつ起きられたのか、ひそかに熟心に祈祷をしておられます。風が吹こうが、雨が降ろうが、夜も昼も、皆さんのために祈祷しておられるのです。また、み旨を成就するために深い瞑想に入っておられるお父様の姿を目にするとき、私は、神様が愛さざるを得ないお方であるという思いになります。(1967.8.3、東京教会)
皆さんは「原理」で武装し、また天の心情を通じて、主人と僕の関係ではなく、父と子の関係で結ばれた心情世界で生きていくことができるよう願います。苦労の多い時には、いつもお父様の姿を思ってください。お父様は皆さんの背後を気遣い、皆さんのために祈祷してくださり、皆さんを協助してくださっています。そのようなお父様がおられるということを心強く思い、いかなる困難が押し寄せたとしても、その逆境に耐えて進み、世の果てまで真理と愛を伝えることのできる子女たちとならなければなりません。お父様に愛される真の子女となる道は、お父様の心情を理解し、お父様の心情を自分の心情とすることです。(1967.8.3、東京教会)
1995年の年頭標語は「真の父母様の勝利圏を相続しよう」です。真の父母棣が勝利なさったということです。父母様は、この地に来られた目的をすべて果たされました。そこで、親が勝利したことを子供が相続しなければならないのですが、皆さんはどうしますか。真の父母様が勝利なさった内容は、平凡で容易なものではありません。
最近、私はとても緊迫し、張りつめた状態で生活しています。例えて言うならば、四方が絶壁と崖のような所を歩いて切り抜けなければならないのです。そのような中で生き残らなければなりません。み旨がさらに拡大し、さらに成就されていくのが目に見えれば見えるほど、私の心は、なおさらそうなのです。
これから私たちは一日一日を生きていくにあたり、お父様のみ言を実践する生活をしなければなりません。今までは頭で考えるだけで、口では実践すると言ってきましたが、これからは体で実践する皆さんにならなければなりません。ですから、「誰々のせいで自分に与えられた責任を果たせなかった」と言うことはできません。すべてが自分の責任であり、自分が足りなかったからであり、自分がもっと努力しなければならないと結論付ければよいのです。そのように先頭に立って生活なさっている方がお父様です。(1995.9.17、日本、大阪)
天の伝統を立てよう
お母様はお父様に約束しました。お母様が18歳(数ぇ)でお父様に会った時、神様の摂理歴史を知りました。それで、お母様は決心しました。「どんなにみ旨が大変でも、私の代で終わらせる」と考えました。そして、お父様に「神様の創造目的、創造理想世界を成してさしあげます」と言いました。「必ずや私が成し遂げてさしあげます」と言いました。そのためにお母様は変わることなく生きてきました。お父様が亡くなられた日、「オンマ(お母さん)に、とてもすまない、ありがとう」とおっしゃいました。今、私は皆さんと共にそのみ旨を成し遂げてさしあげたいと思います。落伍者となる息子、娘がないことを願います。それがまた、私に残された最後の願いでもあります。お父様も願っておられることです。(2012.9.3、天正宮博物館)
私たちは真の父母様に対して有り難く思い、感謝しなければなりません。私たちは、み言を通じて蕩減の原則を知り、その蕩減によって復帰路程を通過しなければ前に進めないということも知っています。皆さんは父母様と同じ心情圏に立たなければならず,さらには同じ心情圏で生きなければなりません。真の父母様の立場から見ると、このような点では真の家庭の子女たちも皆さんと同じです。今後、私が生きている限り、皆さんと真の家庭が真の父母様と同じ心情圏に正しく立つことができるように伝統を立てていくつもりです。(2013.4.20、天和宮)
皆さんはとても幸福なことに、新しい時代、新しい歴史の天一国時代において先祖の位置に立つことのできる特恵を受けました。ですから、これから父母様を中心として縦的基準を立てて、絶対信仰・絶対愛・絶対服従の立場で皆さんがいかに人生を生きたかという記録が地上にも残ることになり、あの世にも残ることになるでしょう。父母様がおられる間は、父母様が新しい歴史を出発させたので、すべてを開拓してくださいました。私が地上で生きている間に、お父様の遺業を磨き上げ、後代まで光を放つことができるように伝統を立てようと思います。特に、お父様が残されたみ言を完璧に整理整頓しようと思います。そのようにすることが、お父様の願いであり、私の願いです。(2013.5.13、釜山)
お父様が聖和されてから40日目となるきようは新しい摂理の出発点となります。お父様が40日という期間、霊界を隅々まで渉猟なさいました。摂理史に出てきた人物たちにも会い、また神様が天地創造をなさった時の心情も身をもって体恤なさいました。私も40日間、お父様と同じ心情で心の中で対話をしながら過ごし、準備しました。お父様の考えが私の考えとなり、私の考えがお父様の考えとなりました。それで、お父様が40日間、天正宮博物館を往来なさる中で多くの事情がありました。特に、韓国(の統一)教会を神霊と真理で新しくしようとする私の考えに対して、120パーセント賛同なさいました。本当にありがとうとおっしやいました。(2012.10.25、本郷苑)
お父様が聖和なさる前も、車に乗り降りされる時に「オンマ(お母さん)、ここはこうしたらいいね、このように道をつくったらいいね、ここには何をしたらいいね」と、御自身が逝く準備をされながら私にお頼みになりました。ここを下りていくたびに、考えもなく下りていったことはありません。お父様が成し遂げられなかったこと、お父様がなさりたかったことを、20年間で成し遂げてさしあげなければなりません。今、私は背負いきれないほどの荷を背負っています。内的にも、外的にも、秩序と伝統を立てるべき道がとても急がれています。
早い時期に世の中の人々の前に、統一教会は健在で、成長し、発展し続けているということを示して、人々が自ら訪ねてくるようにしなければなりません。皆さんが伝道し、努力することも重要です。しかし、成就した摂理の実績を見て、「自分が最後に身を置くべき所はここだ!」と心が案内して訪ねてくる群れ、自ら訪ねてくる群れがつながるようにすることも必要な時代です。ですから今はもう先延ばしすることはできません。私は続けるつもりです。(2012.10.1、天正宮博物館)
皆さんは各分野に責任をもっている人として、これまで、世界中の統一教会の食口たちに比べると誰よりもお父様から多く愛されたと自負しています。私が考えるに、皆さんはこれまで、あまりにも多くの愛のみ言を受けました。その価値と比重は計ることができません。皆さん自身について考えてみてください。真実なる命令一つだけ考えても、皆さんは責任を果たしたと思いますか。今までやってきたとおりに会議をするのもよいし、み言を聞くのもよいし、再び決心するのもよいでしょうが、これからは何か、皆さんがお父様にお見せすることのできる実績をもたなければならないと思います。(1984.7.22,イーストガーデン)
神様のみ旨と人類を考えれば、時間がありません。本当に時間がありません。その多くの人々が自分の兄弟であり、自分の家族であり、同族であると考える時に、韓国の一国も、神様に奉献することができないでしょうか。いつ人類を天の前に奉献するのですか。皆さんは、死生決断、全力投球しなければなりません。最後です。これ以上天の前に報いてさしあげる機会はありません。考えてみてください。お父様は、私が地上にいるので実体的により大きく役事なさることでしょう。
皆さんは今後、清平を通じてさらに多くの体恤信仰をすることになるでしょう。お父様が約束なさいました。お父様にお会いしたければ、多くの実績をもってきてお目にかかるようにしなければなりません。お父様はみ旨の道を歩んでこられながら、腕を人目にさらしたことはありませんでした。監獄でも御自身の体を保護なさったそうです。どこでも、どんな人のところにでも行って再臨の役事をなさると思いますか。お父様は私と共にあられます。ですから、一糸乱れず一つの心と一つの思いで「原理」を中心として進んでいかなければなりません。(2012.10.25、本郷苑)
真の父母様はお一人です。考えと意志が一つです。ですから、皆さんは私と一致しなければなりません。私の考えが皆さんの考えとなり、皆さんの考えが私の考えとならなければなりません。そのような点で、皆さんは真の父母の息子、娘であることを堂々と誇らなければなりません。躊躇することはありません。私の言うことを聞いて、私に従って私が指示するとおりに行うならば、天が共にあられるのです。そのような時に皆さんの夢もかなうことでしょう。皆さんは100パーセント、父母様と一体とならなければなりません。(2017.3.29、天宙清平修錬苑)
第3部 2. み言の重要性と訓読
み言の重要性
真の父母様のみ言は、私たちが毎日奉読すべき教科書です。一日の生活の指針書です。み言を読めば、皆さんがきょう何をするべきかという考えが思い浮かぶことでしょう。過去とは異なり、皆さんは、誇りをもって真の父母様と共に全霊界を動員して働くのだという自信をもたなければなりません。(2006.7.2、マルタ、バレッタ)
皆さんにとって、み言は指針書であり、教科書です。やることのない人ほどかわいそうな人はいませんが、私たちはやることが多いので幸福なのです。そのような幸福を皆さんの周りに分かち合い、天の前に大きくお返しするという大きな夢をもつよう願います。世界のあちこちで起きる、あらゆる問題を解決するには、お父様のみ言と思想でなければ不可能であると思います。ですから、講義ができる指導者を送ってほしいという声が多くの国から上がっています。私たちには指導者がたくさん必要です。皆さんがお父様のみ言と教えによって武装するならば、百人力となるでしょう。皆さんの周りの多くの人々が自分と共に神様のみ旨のために集まっていると考えてみてください。(2006.8.18、ソロモン諸島、ホニアラ)
皆さんがみ言の深さを感じれば感じるほど、涙なしには訓読をすることができないでしょう。毎日み言を訓読するならば、皆さんの心情が変わることでしょう。み言の味が変化します。み言の本体であられるお父様も、毎日訓読会の直前までみ言を訓読してから(訓読会に)出られます。人類に対する限りない神様の愛に感謝しながら、その愛を分け与えることのできる皆さんにならなければなりません。皆さんが心の基準をどのように準備するかによって、み言が皆さんの一日の指針書となり、教科書となることでしょう。(2006.7.19、ケニア、ナイロビ)
訓読生活
皆さんは、「家庭盟誓」を毎日暗唱しながら、子供たちに手本を示さなければなりません。皆さんは二世たちを、天の前にしっかりと立てることができませんでした。様々な言い訳があり、荒野時代だったからだとはいえ、今はあまりにも切迫しています。責任を負っている人たちの中で若いという人が50代であり、70、80歳の人がたくさんいます。私たちの未来を考えるならば、天が下さった祝福二世をきちんと教育し養育して、み旨の前に立てなければなりません。徹底して家庭で訓読生活をしなければなりません。(2012.9.17、天正宮博物館)
私は、家庭で訓読生活を毎日徹底してするように言いました。子供たち、二世の教育が急がれていることを感じたからです。皆さんは公的な仕事をしているのを言い訳に、子供の面倒を見ることができませんでした。それでも訓読時間は子供たちと共にしなければなりません。そのように一日を出発しなければなりません。二世たちをきちんと養育しなければなりません。皆さんはどの立場にあっても、後代のことを考えなければなりません。責任者はなおさらのこと、私たちの未来を考えなければなりません。それなのに、皆さんはどれだけ寸刻を争う懇切な思いで自分に代わることのできる人を操し立てたか、反省しなければなりません。それができていないとすれば、今からでも一生懸命にしなければなりません。死ぬ覚悟でしなければなりません。(2012.10.1、天正宮博物館)
草創期にはすべての面で環境が備わっていませんでした。先輩家庭が初めて教会に来た時期は、荒野時代のような時でした。ところが今日の皆さんが処している立場はどうでしょうか。もちろん生活の苦しい人もいることでしょう。特に韓日祝福家庭の中には厳しい環境の中で生活している家庭が多いと思います。しかし、私たちの未来を考えれば希望的なのです。皆さんは自信をもつべきです。真の父母様を誇らなければなりません。そうしてこそ皆さんの子孫が坦々たる大路を進むことができることでしょう。氏族メシヤの責任を懸命に果たさなければなりません。また、皆さんの子女の中から一人も落伍者が出ないように家庭での訓読生活を通して、きちんと教育しなければなりません。天は私たちと共にあると思わなければなりません。そして、神様の祖国となるべきこの国が責任を果たさなければなりません。天の恩賜に報いる民族とならなければなりません。私たちの周りには、いまだに知らない人たちがたくさんいます。皆さんは先駆者です。皆さんの二世の中から一家庭も落伍者が出ないように、きちんと養育してくれることを願います。(2015.4.26、天正宮博物館)
皆さんが毎日み言を訓読するならば、皆さんがどのように生活するべきかという知恵が湧くようになるでしょう。今は霊界のすべての善なる先祖が再臨して、私たちと共に働いており、神様が共にあられながら実権を行使なさる時代です。ですから、このみ言を朝晩訓読し、夜は眠りながらもすらすらと言うことができるくらいにならなければなりません。このみ言を通じて知恵を得て、繁殖させていかなければなりません。学生たちも同じです。朝、学校に行く前に訓読を通じて、切に神様と心情的に一体とならなければなりません。自分がきよう学校に行って、自分よりも立派にこの国の復帰とみ旨のために働き得る学生と関係を結びたいという切なる思いで臨むならば、準備された学生が自然と皆さんのところにやってくるのです。そのような奇跡を生むことができるように実践する生活をしてください。(2006.6.18、キルギス、ビシュケク)