平和経 第99話

尊敬する平和指導者、そして誇らしい食口の皆様。振り返れば本当に険難な蕩減復帰の路程でしたが、真の父母様はこれら全てのものをきれいに締めくくって勝利され、神様の王権時代、神様直接主管圏の時代が定着する天一国時代を開かれました。

「私の誓い」を「家庭盟誓」に格上げさせ、「真の父母様の名」で祈る時代から「祝福中心家庭の名」で直接報告する時代になる、過去からは想像することもできなかった変化の中で、新しい摂理の時代、天一国時代を開いてくださいました。

神様の王権のもと、善主権の秩序は、真の父母を中心とする中で、心情文化の実体化として縦的、横的に拡大されました。私の六十歳(二〇〇三年)の還暦を期して、「天地父母様天一国開門祝福聖婚式」と「天宙・天地真の父母様平和統一祝福家庭王即位式」を通して天の主権が縦的に根づき、また百二十の氏族と百二十ヵ国における平和の王即位式を通じて、全世界に定着するようになりました。「天宙平和連合」を通じたアベル国連の創設とともに「天地人真の父母天正宮入宮戴冠式」を奉献し、初めて創造理想の実体化が確固たる基盤を構築するようになり、ついに真の父母様の五十年路程の勝利により、摂理的禧年を迎えながら、「天暦時代」、天基元年が去る二〇一〇年に宣布されたのです。

真の父母様の勝利圏

真のお父様がこの三年間、一瞬たりとも手離されなかったみ言、非常に大切にされ、機会さえあれば訓読されながら説明してくださった「天地人真の父母定着実体み言宣布大会」のみ言と「神様の祖国と故郷は韓国」のみ言から「人類のための遺言」の小項目の内容を見ると、次のようなみ言があります。

「この教本は、皆様が霊界に行っても読み、学ばなければならない本です。決して人間の頭脳から出てきた言葉や教えではありません。天がかわいそうな人類を救援するために下さった天道を教える教材、教本だからです。皆様。正午定着の人生は影をつくらない人生だと言いました。私たち全員が発光体となって光を与える人生を生きれば、影が生じる隙間がありません。受ける者は借りをつくる者です。皆様はみな、過ぎし日の借りを返すために、これから、かわいそうな貧しい人の涙を拭ってあげ、暗い所を明るくしてあげる永遠の真の愛の発光体となる人生を生きるように願います。……既に真の父母様御夫妻は最終一体をなして、完成、完結、完了の基準の上に立って、全体、全般、全権、全能の時代を奉献宣布されたのです」。

真のお父様はどのようなお方か

尊敬する平和の指導者、愛する祝福家庭の皆様。これから新しい摂理的転換期、新しい時代を開きながら、私は何よりも真のお父様の摂理的位置が確固たるものとなることを願います。全生涯をひたすら神様のみ旨のために全力投球で一分一秒を惜しまれながら、五大洋六大州、そして霊界まで絶え間なく渉猟されながら、血と汗と涙で積み上げられ、勝利された天宙史的な摂理的業績が、人類に永遠の基準となり、見本となることを願います。

第一に、真のお父様は人類の善の先祖、真の父母様であられます。人類の先祖アダムとエバは、堕落して悪の先祖になりました。イエス様が証言されたように、偽りの先祖です。神様は、アダムとエバの堕落によって創造本然の人間、すなわち御自身の形状を失われてしまったのです。

このため神様は復帰摂理を展開され、最後の再臨のメシヤとして真のお父様を送ってくださり、真のお父様は自らの責任分担として真理のみ言を究明され、蕩減復帰摂理を完成されました。祝福と聖和式を通して、堕落人間が行くべき肉界と霊界の重生、復活、永生の道を開いてくださいました。したがって創造本然の真の愛、真の生命、真の血統は、ただ善の先祖であられる真の父母様を通してのみ相続を受けることができるのであり、その関門は正に祝福結婚です。

第二に、真のお父様は永遠の真理、すなわちみ言の主人であられます。神様はみ言によって被造万物世界を創造されました。すなわちみ言は真理であり実体です。神様の愛と心情は、み言を通して有形として現れます。人類の偽りの先祖アダムとエバは、神様のみ言に背いて堕落し、み言の実体化を成し遂げることができませんでした。したがってメシヤは、出発のための摂理として、天の真理のみ言を取り戻さなければならないのです。

真のお父様はこのような摂理的要請に従って、自ら千辛万苦の精誠とサタン分立の勝利、神様の認証を通してみ言を究明され、全生涯を通してみ言によって摂理の陣頭指揮を執ってこられ、み言によって生命力を吹き入れ、愛で育み、再創造の摂理を完成してこられました。その結果、真の父母様の路程の禧年を迎え、八大教材•教本を完成され、訓読会の伝統を打ち立てられて、万民が家庭でみ言と愛によって天一国を定着させることができる道を開いてくださいました。したがって八大教材•教本のみ言の権威は、ただ真の父母様だけにあるのであり、これはそっくりそのまま、子孫万代まで永遠の伝統として守られなければならないのです。

第三に、真のお父様は神様の救援摂理の完成者であられます。『原理講論』で規定しているように、人類歴史は救援摂理、すなわち復帰摂理歴史です。人類の先祖アダムとエバが堕落して、偽りの先祖を中心とした悪主権の世界が生じました。

人間の不幸、苦悩、罪悪、疎外、そして総体的葛藤と反目によって引き起こされた戦争は全て、人類先祖の堕落に起因しています。このような罪悪世界を創造本然の理想世界、すなわち幸福と犠牲と奉仕と愛があふれる平和な世界に復帰するための摂理が始められ、それは人類歴史の中で一瞬たりとも休むことなく続けられてきました。

しかし蕩減と復帰の繰り返しの中で進められてきた救援摂理は、中心人物や集団の責任分担が完成されずに延長を繰り返してきました。二千年前、神様のひとり子、イエス様がメシヤとして来られましたが、当時のユダヤ民族の不信によって十字架にかかって亡くなり、再臨を約束されました。

予定された約束のとおり、二千年が過ぎて再臨のメシヤとして真のお父様が来られ、全生涯を通して全歴史を蕩減する摂理的路程の中で、勝利を成就されました。真の父母の生涯路程を一言で表現すれば、「緊張と苦痛」であると言っても過言ではありません。その理由は、蕩減復帰摂理におけるサタンとの生死を懸けた闘いだったためです。したがって、メシヤ路程四十年、真の父母路程四十年、そして平和の王、万王の王としての十年の路程を通して摂理を完成、完結、完了されました。

第四に、真のお父様は平和の王、万王の王であられます。神様のみ旨は平和理想世界の完成、すなわち神様のもとの人類大家族世界の完成にあります。個体的に見れば、心と体が統一された個人完成、そして夫婦、父母、兄弟、子女の統一を通した家庭完成、さらに拡大して社会、国家、世界が一つになって、愛と平和のあふれる世の中を築こうということです。

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Luke Higuchi