天聖経: 第465話

第八章 信仰生活と修練 4-5

4. 新しい生涯に向かって駆けていけるようにしてください

お父様が慕われた本然の創造理想世界は、あなたの愛を中心として真の子女と家庭が楽しむことができ、すべての万物が和動できて、幸福が心から湧き出る所であることを知っております。しかし、堕落によって本然の世界、本郷の地は、私たち人類の前に希望として残るようになったことを考えるとき、どうして痛嘆しないでいられるでしょうか。

人類の先祖が失敗することによって、果てしなく長い歴史路程の中で、数多くの子孫が侵害を受け、追われる道、涙の道、血の道、死の道を自ら進んで歩まなければならない復帰の道を探ってきた事実を考えるとき、それが長く悲しい歴史路程であったことを、お父様、私たちはもう一度切実に感じなければなりません。堕落によって父を失い、本郷の地を失い、本然の真の父母を失い、本然の真の理想的な家庭と理想的な氏族と理想的な国家と理想的な世界、理想的な天宙をすべて失ってしまいました。お父様を中心とした権威の世界が、自由な環境において成されなければならなかったのですが、堕落という悲しみの運命にぶつかることにより、人類はお父様と何の関係もなくなり、お父様の理想とされた世界とも、何の関係もなくなったのでございます。

お父様、私たちの主人であられるお父様は主人になれず、あなたの怨讐であるサタンの血統を受け継ぎ、サタンが主管する暗黒圏に私たちが引きずり込まれてきたという事実を考えるとき、これがどれほど無念で、悔しい事実であるかを、もう一度私たちが回顧しながら、この地球星から数多くの霊人がとどまる霊界に至るまで、億千万代の怨讐となったサタンを追放することがお父様の願いであり、真の人類の願いであったことを、この時間、私たちが心に刻まなければなりません。

お父様、サタンの権威と権勢の土台がどれほど残っているかを、生活の中で感じられない私たちでございます。時々刻々と時を送りながらも、一日一日を過ごしながらも、サタンの権勢と権限が私たちの生活圏にどれほど浸透しており、私たちの生活舞台にどれほど浸透しているかを、今まで感じられなかった私たちの信仰生活であったことを、お父様、思うものでございます。

汚されたものを清算しなければ、お父様のみ前に到底出ていけないというのが天理原則であることを考えれば考えるほど、私たちは涙の道の中においてあなたのみ前に泣き叫びながら、お父様の救いのみ手を願わざるを得ない、物悲しく哀れな立場にいることを、もう一度思うものでございます。このような立場にある私たちであることをよく御存じのお父様、哀れみの心を広げ、私たちの行くべき道をもう一度守ってくださり、私たちの周囲を清くして、サタン圏から私たちを分別してくださることを、お父様、切にお願い申し上げます。

お父様、私たちの体と心は、神様と直接、関係を結ぶことができません。サタンが支配できる罪悪の根が、いまだに残っていることを知っております。心で願う善を行うことができず、願わない悪の行為を楽しむ私たち自身と、そのような生活圏を免れられない私たち自身をお許しくださるように、お父様、切にお願い申し上げます。

私たちは、哀れに思ってくださるお父様の愛と生命の権限、そして、復活の権限を信じることにより、お父様の愛の圏と復活圏、そして、生命圏内の関係に従い、今までついてまいりました。このような私たちをお父様は育てられ、復帰摂理のみ旨を展開しようという事情があるがゆえに、見捨てられず、今まで抱いて擁護し、保護してくださったことを思うとき、感謝の念に堪えません。今や私たちは復帰の戦いの場を知り、生命の恩恵に属するようになったことを悟りましたので、この場に集まったあなたの子女を深く思いやってくださることを、お父様、切にお願いいたします。

私たちは生涯路程においてサタンと隔離されなければなりませんし、また復活路程においてもサタンと隔離されなければなりません。お父様と一体となり、お父様が願われる生活と生涯にならなければ、天の民になることができないという事実を、私たちははっきりと知りましたので、ここに集まったあなたの息子、娘が体と心全体を捧げ、新しい生活と生涯に向かって駆けていけるようにお許しください。この時間、もう一度お父様のみ前に決意できる群れとなるようにお許しくださることを、お父様、切にお願い申し上げます。

お父様が私たちのすべての事情と内容を目にしてくださり、「今後、私たちがみ旨の前に自らの立場を明らかにし、これから進む方向と果たすべき責任、そして使命に対して強固な決意をなすことができるように、もう一度促してください」と言えるこの時間となるようにお許しくださることを、お父様、切にお願い申し上げます。

きょうは聖日です。韓国の各地に散らばっている寂しい子女が、ここに向かってひざまずき、祈祷していることを知っておりますので、そのように集まった先々において共にいてくださり、彼らが泣き叫ぶ訴えが地に落ちず、お父様の心情を動かすようにして、お父様が働かれる願いを伝え受ける、神聖なこの時間となるようにしてください。お父様のみ旨を支える者として、この地上にいるサタンを征服するときに、第二の責任者の使命を担えるあなたの真の息子、娘となるようにお許しくださることを、お父様、切にお願い申し上げます。

そうして、私たちがあなたの願われた理想世界を実現し、蕩減復帰を完結する群れとなるようにしてくださり、お父様が誇れる息子、娘となるようにお許しくださることを、切にお願いいたします。この時間、全体をお父様が直接受け持ち、主管、主張してくださることを、愛するお父様、切にお願い申し上げながら、すべてを真の父母のみ名によって、切にお祈りいたしました。アーヂュ。(一九六八・一・七)

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5. 真の孝子と真の孝女となるようにしてください

万宇宙を造られたお父様!あなたの栄光をすべての万物と分かち合えるその一日を、あなたはどれほど切に願われたかを、この時間、私たちが心深く悟るようにしてください。

アダムとエバを創造して彼らをお父様の懐で育てられ、永遠の愛の生活をさせることによって人類の福地を建設しようとなさり、育っていくアダムとエバを通して喜びを享受しようとなさったお父様であることを、もう一度悟るものでございます。そのような切なる願いをもたれたお父様が、アダムとエバを失い、悲しみの一日を迎えるようになったという事実を、私たちはこの時間、もう一度悟らなければなりません。

お父様、この地には国も多く、民族もたくさんあります。それらは過ぎし日、それぞれの歴史を異にし、現実の生活環境を異にし、望みも異にしております。これは本来、お父様が経綸なさったみ旨と相反したものであることをもう一度考えてみるとき、歴史が異なることがお父様の恨であり、環境が異なることがお父様の恨であり、望みが異なることがお父様の恨であることを知るものでございます。このようなことを考えるとき、お父様、これが堕落の報いであることを知っております。

過去がお父様によらなければならず、現在がお父様によらなければならず、未来がお父様の理念と関係を結ばなければならないのに、今日、人類は一つの関係をもつことができず、一つの生活的環境と一つの理念的な土台をもつことができず、悲惨な現実に置かれております。このような混乱した立場で、方向が逆さまになった立場で、自己の位置が互いに相反する立場で生きている全人類の呻吟の声とすさまじい泣き叫びを、私たちがもう一度心で聞けるようにしてくださり、お父様の心情とともに考えることができ、お父様の心情を感じて、過ぎし日の過ちを悟れるようにしてください。

お父様、真に悔い改めの涙を流し、この人類が幸福なる望みをもたせてほしいと哀願するあなたの息子、娘がいなければなりません。しかし、そのようにできなかったことを感じれば感じるほど、お父様のみ前に頭を上げることができません。

今日、数多くの宗教と数多くの教団が一つの目的に向かって進んでいますが、あなたが行かれるべきその悲しみの道を前にして、人類が受けるべき悲惨な審判の悲しみを前にして、お父様のみ前に謙遜にひれ伏し、涙する群れが多くないことを知っております。きょう、ここに集ったこの哀れな群れは、悲しみの道を連ねてまいりました。あなたが命じられる命令を抱いてこの日まで闘ってきながら、疲れた足を引きずり、きょうこの場に残ったあなたの息子、娘ですので、心に留めてください。

この一年、私たちが福を受けようとする前に、現実に残っている過ぎし日の罪を、悔い改められるこの時間となるようにお許しください。この民族がそのようにできなかったので、この哀れな三千万の民族を身代わりし、数多くの教団を身代わりし、数多くの信じる信徒たちを身代わりして、涙でお父様のみ前に悔い改められるこの時間となるようにしてくださるごとを、愛のお父様、切にお願い申し上げます。

今、あなたの傷ついたみ手をつかみ、あなたの事情のために案ずることのできる息子、娘にならなければならず、あなたのやるせない姿と、あなたの物寂しいその姿を見つめ、「私のお父様」と言って駆けていき、首を抱き締めて痛哭できる真の息子、娘にならなければなりません。しかし、そのようにできない自分の心があるならば、自ら罪人であることを率直に告げ、お父様の哀れみの懐に抱かれる、このひと時となるようにしてくださることを、愛のお父様、切にお願い申し上げます。

涙で贖罪されながら歩むべき人生の道であることを知っております。お父様がそのようであられるために、その息子、娘である私たちも、そのようにしなければならないことをよく知っております。昨年もそうであり、一昨年にも私たちをそのような場に追いやられましたが、それでも今日まで耐えてきながら残った群れを心に留めてください。今や新年を迎えて、再び腰の帯をきつく締め、髪を短く整え、新たな闘志をもって天の武器を備え、お父様の命令に従って駆けていける子女になるように、お導きください。

お父様!私たちはついていく群れになってはいけません。お父様のみ前に、民族の前に、人類の前に、先発隊として現れる姿になるようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。多くの日々を悲しみの中で苦労されたのが恨であり、多くの人々が天に背く逆賊の群れとなったことが恨でしたので、この恨多き日と、恨多き事情を背負った天の十字架を担ぐべき私たちであることをよく知っております。今や私たちがその荷を責任をもって担い、この全宇宙万物のために天の祭物として捧げられることを自ら楽しめるあなたの息子、娘になるようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。

今この時間、私たちは過ぎし日のすべてのものを率直に告白し、純粋で清らかな心の土台の上で、お父様を慕う心と欽慕する情だけが私たちの心に満たされることを願うものでございます。

そうして、あなたがどのような事情をもっていらっしゃっても、あなたがどのような姿をしていらっしゃっても、それを意に介さず、あなたに精誠を込めて侍ってさしあげられる真の孝子、真の孝女の姿を備えられるようにお許しくださることを、お父様、切にお願い申し上げます。

この時間、新年を迎え、このソウル本部に向かって寂しい立場で涙を流しながら祈る群れが多くいることを知っております。彼らに希望を与えてください。彼らが願う希望の日を、お父様、延長しないでください。この民族の悲しみを感じさせてくださり、この民族の罪悪史を踏み越えられる彼らとなるようにしてくださり、お父様の直接的な主管のもとで導いてくださることを切にお願いいたします。

私たちが耐えてきながら訴える内容に、あなたが耳を傾けてくださることを知っておりますし、私たちが寂しく悲惨なとき、お父様が保護してくださることをよく知っております。迫害を受けて追われる場に、共にいてくださることを知っております。そのようなお父様、私たちの事情、事情を収拾してください。今まで私たちがどれほどあなたを悲しませたか、言葉にもできません。この一年だけは、そのようにならないようにお許しくださることを、お父様、切にお願い申し上げます。

今や私たちは、お父様のみ前にあらゆる精誠をすべて束ねて捧げ、謙遜にひれ伏してお父様をお呼びすることができ、お父様の懐に抱かれて、とめどなくむせび泣ける切なる心を、この時間、各自がもてるようにしてくださることを、切にお願い申し上げます。

今まで訪ねてこられたお父様は、誰か他の人のお父様ではございませんでした。私のお父様であり、私たちのお父様であることを知りましたので、そのお父様と縁を結ぶべき復帰の運命の途上に立っているこの悲しみの子女たちを、再びあなたの懐に抱いてくださることを、切にお願い申し上げます。

新年の始め、初めての聖日を迎え、この者たちの前に立ちましたが、どのような言葉を伝えましょうか。伝える者の心と、受ける者の心が一つになるようにお許しください。あなたがこの中で、創造の能力とともに現れてくださることをお願いいたします。私たちの心情、心情を連結して、一つの祭物として捧げられるこの祭壇となり、民族を身代わりして贖罪の香を焚いてさしあげられる、この時間となるようにお許しください。

万民を身代わりし、お父様を身代わりして涙を流せるようにしてくださり、お父様が来られて、痛む心情を吐露できるこの時間となるようにしてくださることを、お父様、切にお願いいたします。万世の栄光と勝利が、この一年、私たちと共にあるようにしてくださり、この民族と共にあるようにしてくださり、人類と多くの霊人と共にあるようにしてくださることを切に願いながら、主のみ名によってお祈りいたしました。アーヂュ。(一九六六・一・二)

Luke Higuchi