天聖経: 第410話
第十三篇 平和メッセージ
第一章 天一国の理想家庭
第一節 宇宙の根本と真の血統 22-25
第二節 神様のモデル的理想家庭 1-8
天の密使
22 きょうお伝えした神様のメッセージを通して、多くのことを学び、悟ったことと思います。
しかし、いまだに方向感覚を喪失したまま漂流している人類は、いついかなる時よりも、天に代わる皆様の助けを必要としています。
今や皆様は、新たな覚悟と決意で天命に従って立ち上がる天の密使とならなければなりません。
23 神様の子女として創造されたアダムとエバが、堕落によって失ってしまったものとは何であると言ったでしょうか。第一に、神様が下さった血統権を喪失してしまいました。血統は、父母が子女だけに与える特権の中の特権です。しかし、堕落によって彼らは、サタンの偽りの血統を受けて、サタンの子女に転落してしまいました。
したがって、今日の全人類は、誰彼を問わず、例外なくサタンの血統を引き継いで生きている堕落の末裔だという事実を、はっきりと悟らなければなりません。神様は、御自身全体を一〇〇パーセント投入して絶対信仰、絶対愛、絶対服従の基準でアダムとエバを創造され、彼らの愛と生命の種として血統を下さったのです。したがって、今の皆様の位置は以前と違います。真の父母様が許諾された聖酒式を通して血統転換をし、再祝福を受け、真の家庭を探し立てる道が大きく開かれました。
24 第二には、人類の最初の家庭であるアダムの家庭で、兄のカインが弟のアベルの命を奪うことによって兄弟権を失ってしまいました。天が下さった家庭での本然の秩序であり、祝福である兄弟間の愛と和合の人生が、妬みと恨みの怨讐関係に落ちてしまったのです。
したがって人類は今、先生が主導してきた世界的次元の交叉祝福結婚を通して血統復帰を完成し、より天の側であるアベルが主体格である兄の位置に立って、本然の秩序を確立しなければならないのです。
25 神様が太初に人間を創造され、願われた創造本然の平和理想世界創建が、皆様の目前で、今実現されつつあることを忘れないでください。これが正に奇跡でなくて何でしょうか。世界の至る所に、交叉祝福結婚を受けた家庭が天の真の愛の根を下ろしています。新しい天の血統が実を結んでいます。この美しい地球星を本然のエデンの園に育て、人類は今から永遠の平和と幸福を謳歌し、子々孫々、天一国のハレルヤを心ゆくまで叫ぶようになる日が近づいています。
第二節 神様のモデル的理想家庭
1 神様は、アダムとエバを創造し、人類の最初の先祖として立てられました。御自身のすべてを一〇〇パーセント投入され、愛と生命、そして御自身の血統が連結した息子、娘として立てられたのです。父子の関係こそ、あらゆる関係の中で最高、最上の関係だからです。神様の血統を伝授し、永存させる唯一の道は、正に父母と子女の血統関係しかないというのです。
しかし、生命より貴く重要なこの父母と子女の関係が、アダムとエバの堕落によって切れてしまいました。承遠のひとり子として立てた御自身の分身が、怨讐サタンと血縁的関係を結ぶことによって、サタンの子女となって離れていきました。
その現実を目の当たりにした神様の胸には、歴史的な恨が血の塊のように固まったのです。歴史上、誰も理解できず、誰も解くことができなかった、無念極まりない悲しい恨として残ってしまいました。
2 アダムとエバを中心として、御自身の血統を永遠に伝授する真の家庭を立てようとされた神様の創造理想は、このように一代目で挫折してしまいました。したがって、神様の恨を解いてさしあげる唯一の道は、正にサタンの血統と関係のない、真の家庭を探し立てることです。ここに、私たち全員が神様の創造理想である真の家庭を立てなければならない理由があるのです。
アダムとエバを創造された神様の目的
3 旧約聖書の創世記第一章二十七節を見れば、「神は自分のかたちに人を創造された。すなわち、神のかたちに創造し、男と女とに創造された」というみ言があります。この節を帰納的に推理してみれば、神様は、一人の男性と一人の女性を合わせた方である、という結論が出ます。このような神様が、独りでいるのは良くないと思われ、御自身の対象として創造したのが被造世界でした。すなわち、宇宙の万象は形状的な対象の位置に、そしてその中心には、実体的な対象として人間を創造されたのです。このように、神様の実体対象として創造した最初の男性格代表がアダムであり、女性格代表がエバです。神様がこのように一男一女に分立して人間を創造されたことには目的があります。
4 第一に、二性性相の中和的主体として自存される無形の神様が、実体世界に相対するためには体が必要でした。男性の体だけでなく女性の体だけでもない、アダムとエバ、二人の体をまとって、実体世界と自由自在に往来し、作用するためだったというのです。体をまとっていない無形の神様では、有形実体世界に相対するのに限界があるからです。
したがって、アダムとエバが、心の中に神様をお迎えし、一体になって完成した上で、結婚して子女を生んで家庭を築いたならば、アダムとエバは外的で横的な実体の真の父母になり、神様は、内的で縦的な実体の真の父母になったでしょう。このようになっていれば、アダムとエバは、内外両面で立体的に一〇〇パーセント神様に似た立場に立つようになったのです。このように、神様に完全に似たアダムとエバが人類の真の父母になれば、彼らの姿を通して、人類は、日常生活の中で神様の実体を実感して生きるようになっていたでしょう。
5 第二には、愛の完成のためです。アダムとエバが完成して、完全一体を成し遂げた愛の実体になれば、そこに神様が臨在して人類の真の愛の父母になろうとされたのです。神様の形状的な実体の父母の立場に立つアダムとエバは、実体の子女を繁殖することによって、理想家庭と理想世界を成し遂げたでしょう。そのようになれば、人間を通して霊界と地上界が連結されます。このように、神様は、霊界と地上界を連結することを目的として人間を創造された、という結論を下すことができます。
6 神様は、真の愛を中心としてアダムとエバに臨在されることによって、人類の真の父母、実体の父母としていらっしゃり、アダムとエバが地上の生涯を終えて霊界に行けば、そこでもアダムとエバの形状で、彼らの体を使って真の父母の姿で顕現されるようになるのです。しかし、アダムとエバの堕落によって、この神様の夢は挫折してしまったのです。
7 神様が必要なのは、お金でも、知識でも、権力でもありません。神様は、絶対者であられ、全知全能であられる方なので、そのようなものは必要ない方です。いくら現代科学が目覚ましい発展を重ねても、それはすべて神様の創造圏内で新しい諸事実を発見していく過程にすぎません。膨大な宇宙は、人間の思考と科学が及ばない秩序の中で、法度に従って運行しています。このように、神様は、絶対的科学者でもいらっしゃるのです。
神様の創造理想
8 人間の創造を通した神様の理想は何だったのでしょうか。それは、正に四位基台を成し遂げることです。ここでいう四位基台とは、神様を中心として、アダムとエバが神様の愛の圏内から離れようにも離れられない、完全一体の境地を意味します。神様と一体を成し遂げることはもちろん、彼らが互いに一つになって理想的な夫婦を形成し、理想的な子女を繁殖することによって成し遂げるようになる、神様中心の家庭的基台をいうのです。このように、家庭的四位基台が完成すれば、これが正に神様の願われた創造理想家庭になるのです。