天聖経: 第159話
日本語のオーディオはしばらくの間、お休みさせて頂きます。皆さんご迷惑をお掛け致しますが、各自訓読なさるか、もしくは、英語版を聴きながらの訓読の程、よろしくお願い致します。ーゴデイブルチームー
第六篇 真の万物
第二章 宇宙の根本と秩序
第二節 宇宙の作用と存在原則 8-18
8 知恵の王であられ、全体の中心であられる神様は、真の愛や真の理想、真の幸福や真の平和の起源を、主体と対象、この両者の間のどこに置くのでしょうか。これが問題にならざるを得ないのです。主体がいて対象がいるのですが、主体のために生きる道と対象のために生きる道、この二つの道の中で理想の要件をどこに置くかということが、創造主であられる神様として問題にならざるを得ないのです。
真の理想、真の愛、真の平和において、主体を中心として対象が主体のために生きるところに理想的起源を置くのでしょうか、対象を中心として主体が対象のために生きるところに起源を置くのでしょうか。神様が、主体である御自身に対して対象がために生きなさいという立場に、その理想的起源を立てたならば、神様がそのようにすると同時に、すべての人も、自分がある対象の前に主体の立場にいれば、「自分のために生きなさい」と言う立場に立つでしょう。そのようになれば、一つになる道が塞がってしまうのです。
9 自然世界には、循環しながら発展するという原則があります。今まで、数億年間続いてきた永遠の自然法則とは何かを、一度考えてみましょう。その共通法則、共通性は雄と雌でできていることです。人も男性と女性になっています。すべて相対的になっているのです。鉱物世界もそうであり、植物世界もそうであり、動物世界も雄と雌で組み合わさっています。雄と雌を中心とする関係が千年、万年、何億万年変わりなく続いていくのです。それが何かというと、次元は違いますが、愛という概念なのです。
愛という概念を中心として後継者を残していくのは、このすべての自然界に残っている中心法則です。人も同じだというのです。人も男性と女性になっているので、愛を中心として、これからより素晴らしい子孫を残すのは、変わることのない原則です。これだけは誰も占領できません。これだけは革命できないのです。
ペア・システムが宇宙の存在原則
10 万物は、鉱物世界も植物世界も、愛を土台とした主体と対象の関係を通じ、理想的な分母をもって生まれました。万物は結果の存在です。結果の存在は、原因的な内容がなければ生まれることができません。私たちは、その原因的存在を神様と言います。それで、神様を中心とした愛の圏内で東西南北、上下、前後、左右を問わず、いつでも和合して和動するために、鉱物世界もペア・システム、主体と対象の関係によって存在するのです。このようにペア・システムで構成されています。鉱物世界も動物世界も、植物世界も人間世界も同じです。
11 宇宙はすべて、プラスとマイナスになっています。分子を見ても、プラスイオンとマイナスイオンになっています。すべて相対圏になっているのです。原子を見ても、陽子と電子になっています。宇宙構成の根本がそのようになっているのです。植物は雄しべと雌しべ、動物は雄と雌、人は男性と女性、すべてが相対的になっています。そのように相対的になって、結局、一つの体制圏に収拾されなければなりません。神様が主体なので、神様を中心として収拾されなければならないのです。その創造の意志と一体化した相対圏がつくられなかったとすれば、神様の創造の喜びはあり得ないのです。
12 すべての存在が生じたのは人間完成のためです。そのために動員されたのです。ですから、完成体を形成するために、その細胞一つ一つがすべてペア・システムになっています。男性も女性も、その体に栄要素をすべて備えて補給されるので、どれ一つとして抜くものがないというのです。すべて薬材であり、必要なものです。道端にたんぽぽがたくさんあるからといって、いい加減に扱うなというのです。個性真理体としての自分の役目を果たすため、千年、万年、人類歴史が変化しても自分の種の区別は変化せず、拡大するのです。
13 すべての被造世界は、ペアの組織体制で連結されています。鉱物世界もそうです。すべてのものがプラスとマイナスの作用をするのです。重力をもった地球星(ぼし)の上でも、強い引力関係をもっている磁石は、その引力が地球の重力よりも強いために作用が表面上に現れるだけであって、磁石以外のすべての要素もプラスとマイナスの作用をするのです。すべての運動も、同じようにプラスとマイナスの作用を通して広がるのです。
ペア・システムの中央には、自ら二つを連結して保護できる中心軸があるのですが、その軸が正に愛の軸です。ですから、鉱物世界の元素も相対基準が合うもの同士は自ら一つになりますが、相反した元素同士では、いくら神様が命令し、またどんな実験室の主人が命令して千年の精魂を込めたとしても、一つにならないのです。
14 皆さんが環境圏をつくらなければなりません。神様も、環境圏として太陽、地球、空気、水を造りました。環境圏には、いつも主体と対象があります。それが公式です。すべての被造万物は、ペア・システムになっているのです。鉱物世界もそうであり、動物世界もそうであり、人間世界もそうです。なぜ主体と対象になっているのでしょうか。真の愛の完成のためです。主体と対象がなければ、愛を中心として完成できません。これが公式です。そのように完成した先祖が、今まではこの地球上にいなかったのです。
15 この世界、宇宙を見てください。鉱物世界もプラスとマイナス、植物世界も雄しべと雌しべ、動物世界も雄と雌がいます。近頃は、細菌まで雌と雄があると言っています。すべてのものは、愛を中心として、それぞれのレベルを中心として一つになるようになっています。
このようなペア・システムの宇宙を見れば、これらは人間の理想的な愛が天地を代表して一つになるとき、共に連結されて支えるために、そのようになっているというのです。家を建てようとすれば、初めに基礎をつくるのと同じように、人のためにこのようなペア・システムをつくったのです。動物も、雄と雌が一緒に歩いていて、雌が被害を受けるようになれば、雄が命を懸けて守るのを見たことがあるでしょう。子を産めば、親は子のために命を差し出すのです。愛の道理はそのようになっています。本来、根本がそのようになっているからです。
16 真の愛の深い境地に入っていけば、万物と通じます。岩とも通じ、万物とも通じます。真の愛の世界は、通じないものがありません。ペア・システムになったのは、神様に属するように、愛と関係を結んで一つになる作用ができるからです。真の愛は、共鳴するようになっています。そのような真の愛の圏内に入れば、神様の内的な世界と外的な世界を感じることができます。
ですから、誰かが教えてくれなくても霊界が分かり、神様が分かり、この地において父母にどのように侍らなければならず、また国王にどのように仕えなければならないかなど、すべてのことが自然に分かるようになるのです。愛の行く道は、いい加減に行くようになっていません。公式になっているのです。愛が行く道は一つしかありません。
17 誰が愛を教えてくれるのでしょうか。自然が教えてくれるのです。野山を走る動物を見れば雄と雌、蝶を見ても雄と雌、すべてペア・システムになっています。花が咲いた美しい国には、鳥が「ピーチクパーチク」とさえずっています。鳥はなぜ鳴くのでしょうか。雄の鳥、雌の鳥がさえずるのは何のためですか。
鳥が鳴くのには三つの理由があります。一つはおなかがすいて鳴くのであり、一つは愛のために鳴くのであり、一つは子を呼んでいるのです。その三つの理由です。それは愛のゆえにそのようにするのです。
18 真の愛が行く道においては、すべてのものが自動的に一つになります。被造世界を見れば、いくら微小なものでもペアになっています。数千年の歴史が流れても、そのようにペアになっているのは変わりません。種のペア概念は、いかなる被造物も変えることができません。それは永遠なものです。そのように、周囲にある現象が教えてくれています。堕落していない本然の現象が教えてくれているのです。
木を見れば、成長を止めることがありません。休まずにいます。すべての生き物は、四季、昼夜の区別なく、成長を止めないのです。すべての被造世界は、そのような本然の道を歩んでいます。