天聖経: 第306話
日本語のオーディオはしばらくの間、お休みさせて頂きます。皆さんご迷惑をお掛け致しますが、各自訓読なさるか、もしくは、英語版を聴きながらの訓読の程、よろしくお願い致します。ーゴデイブルチームー
第十篇 平和思想
第二章 平和はどのように成されるのか
第三節 家庭の平和 20-25
第四節 世界の平和 1-6
20 男性と女性が世の中に生まれて夫婦になり、「私は幸福だ。私は平和だ」という心で一つになったときには、神様が、一つになった場に自然にやって来て関係を結ぶのです。これが神人関係を結ぶ、一番の動機です。このように、神様と人間が関係を結んだ時、神様と人間にだけ良いのではなく、関係している動物世界、植物世界、鉱物世界も、その統一的内容を歓迎して有り難く思うのです。
21 家庭の中には、男性と女性を中心とした愛の舞台が組まれています。この家庭を中心として、愛国思想、聖人思想、聖子思想を綴っていかなければならないのです。このような一致した方向を中心として終着点に定着するようになる時、一致した目的の価値が世界的基準で成就されるのです。ですから、統一の世界、平和の世界は、愛の方向を備え、全世界を抱くための神様の愛の歴史的方向性を経てこそ、可能なのです。それがなければ、理想天国が顕現することはできないのです。
地球村の大家族主義
22 歴史は、誰が導いていくのでしょうか。追われ、追い出される人々が歴史を創造していくのです。歴史は、そのような段階を経て発展していきます。私たちが一つ肝に銘じるべきことは、世界平和主義を掲げて進んでいかなければならないということです。そうするためには、自分の民族を第一にして行くのではなく、世界万民を第一にして、「世界平等化運動に貢献しよう」と言いながら立ち上がらなければなりません。そのような民族は、絶対に滅びません。このような思想をもって、今日まで歴史を発展させることに貢献したのが、正にキリスト教です。世界万民の平等化運動、世界万民の兄弟運動、世界万民の大家族運動などの理念を中心として現れたので、歴史時代に攻撃を受けたのです。
23 女性国連と宗教国連、そして政治世界の国際連合、この三つが、エバとカインとアベルとして一つにならなければなりません。これが真の父、真の母と一つになれば、全人類が一つの家族圏内に入るようになります。すべての国とその指導者がすべてこの方向に従って、平和世界に入っていくのです。神様を中心とした一つの国が現れるようになります。
全世界は、家庭制度で成り立っています。ですから、家庭に入って収拾しなければなりません。その次には、自動的に氏族基盤に行っても、争いがありません。そのようにして、国と世界、天宙、神様まで上がるのです。
24 一般宗教にも、再臨の概念があります。このようなものを見るとき、宗教を立てた一つの共通目的があるのです。その一つの自的とは、世界平和と世界統一です。なぜそうでなければならないのでしょうか。主人が一人だからです。絶対者であられる神様の思想は、絶対的に一つであって、二つではありません。その一つの思想、主義とは何でしょうか。世界を一つにして、平和の世界、統一された世界を成し遂げるというものです。愛を中心とした単一家族のように、兄弟の友愛で世界が同化され、一体圏を成し遂げるのが神様のみ旨なのです。
25 人類は、すべて家族です。私たちは家族だというのです。真の愛によって関係した一つの家族です。人類は一つの木です。皆さんの家庭には、何人もの家族が一緒に住むのです。そこには、赤ん坊もいて、少年もいて、青年もいて、壮年もいて、老年の人もいます。このような家庭の道場は、世界大宇宙の家庭を連結させるための模範教育の場なのです。
ですから、自分の家庭を中心として関係をもっている祖父と祖母から、父と母、自分の兄、自分、このような一つの家庭で訓練された四種類の人がいます。したがって、自分の家庭を中心として訓練することが、世界の家庭に接ぎ木するための道なのです。世界の家庭に連結させるためには、自分の家庭を投入しなければなりません。より大きな目的を成し遂げるためには、投入しなければならないというのです。
第四節 世界の平和
1 統一教会の中心思想は、「ために生きる」というものです。そのようにすると、「私」が中心になるのです。互いにために生きる過程がなければ、家庭の平和がなく、家庭の平和を形成できなければ、民族平和、国家平和、世界平和はありません。ですから、全世界の愛の圏を中心として生きなさいというのです。これは、人類平和の絶対的な要因になるのです。
2 統一教会の思想は、救援の目標を個人に置いていません。一つの国と一つの世界に置いています。国が救援されて、太平王国になれば、その国の民は太平の民になります。同様に、世界が平和の世界になれば、その世界圏内に属している数多くの民族と国々も、平和な国家圏をつくるようになります。ここでは、相反圏があって闘争をするのではありません。統一祖国の光復を世界化させ、その世界化された圏内で、普遍的な生活文化を創建できる内容をもつようになるのです。このような思想をもつことが、現在の難局に直面した世界情勢を、新しい局面において打開できる方便です。このような思想が「統一思想」なのです。
3 本来、人は、心を中心として体を制御し、管理し、統括し、主管して一つの目的を成し遂げる共同目標を達成していかなければなりません。心と体は、そのような相対的基準です。そのような相対的基準を除去してはいけません。心的なものを中心として体的なものを吸収し、それに同化させることができる新しい運動が、この時代の世界の前に現れなければならないのです。
4 今後の世界はどうなるのでしょうか。政治的形態が整えられたといって、世界が一つになるのではなく、経済的生活制度が同じだといって、世界が一つになるのではありません。政策の方向が一つになってこそ、世界は一つになります。国家間の戦いや決裂のようなものは、どこから始まるのでしょうか。政策の方向が異なることから始まります。それが異なることによって、世界がぶつかったり、分かれたりもします。結局は、考えが異なっているということです。ですから、各々の考えを統合していかなければなりません。
それでは、それを統合するに当たって、人間同士の生活で統合できるのでしょうか、でなければ、神様を中心として統合できるのでしょうか。道は二つしかありません。人間自体としては理想を探し出すことはできません。人間同士の欲望で立てられた政策理念では、一つの政策方向、一つの路線を追求できる道はありません。ですから、絶対的な思想、絶対的な精神と関連した一つの思想体系を通して、人間の良心と体を通した生活舞台を再現させる道を発掘しなければ、一つの世界を模索することはできず、平和の世界をつくることはできないのです。
5 統一教会は、「犠牲になりなさい」と教えています。「統一教会の教会員たちは、統一教会より国のために犠牲になりなさい」と言います。国や民族に今までになかった犠牲の心をもってために生きるとすれば、今まで歴史上に現れなかった愛国精神がここから顕現するようになります。ここに国民を愛する新しい伝統が立てられるようになる時、その伝統を立てた団体は滅びません。それさえ植えておけば、万民がその愛の道を喜ぶでしょう。それは過去においても喜び、現在においても喜び、未来においても喜ぶでしょう。時間的にも観念的にも、これを凌駕するものはありません。あらゆるものがこれを標準として終着するようになっています。これが母体であり、起源なので、その愛だけが人類に必要なのです。
「共生共栄共義主義」
6 男性と女性が天情とともに、新しい世界へと門を開けて立ち上がれるその時が、正に私たちが希望していた天国が出発する時です。そうしてこそ、そこから天地の始まりの日が来るのであり、人類が願っていた目的と希望の一つの定着点が生じるのです。その時になれば、一人で主張する時代はすべて過ぎ去るようになります。「私が一番だ」と言えない時代です。その時からは共同世界です。すなわち、「共生共栄共義主義」の世界だというのです。ですから、統一教会で、共生共栄共義を主張するのです。その世界は、独りで成し遂げるものではありません。