202.韓鶴子総裁御言選集2 理想家庭と平和世界のモデル
第2回
第1部 真の愛運動と女性の役割
2. エバの使命
*このみ言は、1991年9月18日から24日まで開催された日本全国巡回大会で宣布されたものである。
愛する日本食口の皆様!神様と真の父母様の祝福が皆様の家庭に満ちることを祈ります。私は母としてこの点を考えてみました。お父様が日本の幹部を集めて語られるのをそばで見守りながら、多くのことを考えました。お父様が日本の食口たちにエバの使命を強調されるたびに、私は日本の食口たちのことが非常に近く感じられました。なぜなら、私もエバだからです。
母の愛は犠牲
再臨主が新郎ならば、エバは新婦です。そして本来、新婦としてキリスト教がエバの使命を受け持たなければなりませんでした。しかし、キリスト教は、お父様に対して反対しました。新婦が新郎を裏切ったのです。ですから、お父様は悲痛であられるのです。何の基盤もなく一人で40年の世界的荒野路程を歩まなければなりませんでした。お父様は再び新婦を探さなければなりませんでした。そうして、世界のキリスト教の代わりに探し立てられたのが世界統一教会であり、その中でもエバ国家に選ばれたのが日本の食口たちです。日本の祝福家庭の数が韓国の祝福家庭よりも多いのも、お父様が日本をエバ国家、すなわち新婦の国家として祝福されたからです。
このような意味で、摂理的アダム国家である韓国と日本は一つにならなければならない宿命的な関係にあるのです。韓日間の国際祝福結婚の摂理が、正にこの両国をつなぐ摂理的な架け橋であることを皆様はよく知っているでしょう。また、日本国内にいる韓国の僑胞もアダム国家の復帰、すなわち南北統一に重要な役割を果たすようになるという事実を覚えておいてください。エバは、新婦でありながらも、娘と母の立場をもっています。したがって、エバには新婦の使命、娘の使命、母の使命があるのです。それでお父様は、世界の復帰の経済的な責任と献身を皆様にお頼みになるのです。神様の前に、真の父母様の前に、皆様は祭物になった立場で、すべてを捧げながら、誠を尽くして侍らなければならない立場に召命を受けたのです。
お父様は日本の食口たちに引き続き、さまざまな使命を下さいます。日本の幹部に命令される時のお父様はとても厳しいです。譲歩がありません。しかし、部屋に入って祈られる時は、日本の食口の困難な事情を思い、涙を流されるのです。日本の摂理に責任をもつ幹部の名前を一人ひとり挙げながら、涙で祈り、日本の食口のために全身で精誠を込めます。
娘は親ことって、常に喜びと慰労の対象実体であり、親が疲れている時にも、明るくて朗らかな娘はその疲労を忘れさせてくれます。日本の食口は、神様と真の父母様にとって、このような慰労と喜びの対象的立場に立つことのできる代表であることを忘れてはいけません。母は子女のためならば、いかなる犠牲も甘受します。皆様の中で子を生んだことのある人は分かると思いますが、母でなければ誰がその生みの苦しみに耐えられるでしようか。したがって、母の愛は犠牲なのです。
強く大胆に前進しよう
1991年9月17日に、「アジア平和女性連合」の大会を成功裏に開催しました。これからアジアの平和と繁栄は、私たち女性にかかっています。そして、きょう私たちはまた別な、神様の摂理のために一堂に会しました。神様の愛を裏切ったエバのすべてを歴史的に総蕩減し、復帰されたエバとして新たな出発の旗印を高らかに掲げようとするのです。「アジア平和女性連合」を結成することによって、復帰摂理を新たな次元に発展させようと、この場に集まったのです。
1990年に、お父様はモスクワ大会を通して世界的な長子権復帰を完成し、「七・一節」を通じて、これを宣布されました。ですから今後、家庭・民族・国家・世界的な次元で、すべてのカイン圏は次第に崩れていくことでしよう。そして、お父様は長子権復帰を父母権復帰へと連結させるために、還故郷を強調しておられます。本来、家庭で長子権と父母権を喪失したので、これを取り戻すためには、皆様の家庭のある故郷に帰って、自分の氏族を中心として復帰の基盤を固めなければなりません。
今や私たちの前に残されたのは、王権復帰を通した地上・天上天国を建設する課業です。今後、「世界平和連合」と「世界平和宗教連合」の土台の上に私たちが果たすべき使命は王権復帰を完成することです。母として皆様の事情を誰よりもよく知っている私は、皆様を休ませてあげたいのですが、神様のみ旨とお父様の苦労される姿を見ると、そうすることができなくて心が痛みます。
皆様の暮らす家も訪問し、皆様の事情を共に分かち合い、皆様の子供たちが成長する姿も見たい私の心をお伝えします。祝福家庭の子女たちは神様の希望です。ぜひ勇気を失わずに強く大胆に前進しましょう。お父様と私は、皆様と皆様の子孫のために絶えず祈るでしよう。
3. アジア平和女性連合が進みゆく道
*このみ言は、1991年10月20日、韓国ソウルのオリンピック・フェンシング競技場で開催された「アジア平和女性連合」全国大会で宣布されたものである。
親愛なる「アジア平和女性連合」の会員の皆様、そして玄海灘を渡り、この大会を祝うために参加された日本女性連合の代表の皆様!私たち女性が愛と平和の新世界のために、「アジア平和女性連合」全国大会を開催することになったのは、偶然に起きたことではなく、神様の摂理であり、滔々と流れる歴史の必然であり、宿命なのです。
今までの歴史においては、男性の役割が強調されてきました。男性中心の世界秩序であり、社会体制でした。なぜなら、過ぎ去った歴史では、力の論理が支配していたからです。しかし、今の時代は違います。今日の歴史は、平和・和解・慈悲・愛・寛容・奉仕と犠牲を要求しています。男性的な力の論理だけでは現実問題を解決することができない時代です。
神様の真の愛で統一運動を展開すべき
1990年4月11日に、私は夫の文鮮明牧師と共に、その当時まで世界共産陣営の総本山だったモスクワのクレムリン宮でゴルバチョフ大統領に会いました。その時、夫はゴルバチョフに「ソ連の成功は、すべてのことにおいて、神様を中心とするか、しないかにかかっている」と忠告しながら、「無神論は、自己破滅と災難を招くだけである」と説いたのです。そしてソ連の生きる道は、共産革命の父であるレーニンの銅像を撤去し、宗教の自由を認め、宗教的価値を国民に教育することであると忠告しました。
その時からソ連は急速な変化を見せ始めました。特に、夫と統一教会に対する反応は、正に革命的でした。5000人以上のソ連の大学生が「統一原理」の教育を受け、1000人以上の教授と政治指導者が「統一原理」の教育を受けました。これまで夫の文鮮明牧師が、韓国社会でどのような受難に遭ったのかは、皆様がよく知っていることでしょう。既成キリスト教会の無理解の中で迫害されたことは言うまでもなく、北朝鮮共産政権だけではなく、韓国政権からも弾圧を受け、異国のアメリカでもダンベリーの監獄の受難に遭わなければなりませんでした。
私はそのような夫の背後で涙もたくさん流しました。神様のみ旨のために、途方もなく苦痛を受けられるその方を信じ、内助しながら、妻として、また13人の子の母として歩まなければならなかった道は順調ではありませんでした。神様が人間を創造されたのは、愛することのできる対象が絶対的に必要だったからです。人間世界の親がもっと立派な子となることを望む気持ちは、神様が人間を創造する時に抱かれた真の愛の心情に、その根をおいているのです。誰もが自分自身よりも相対が優れていることを願う気持ちも、神様に由来する真の愛のゆえです。
本来、真の愛とは、神様の絶対愛のことをいいます。そして、愛には相続権があり、一体となることによって永生の論理が成立するのであり、真の愛を実践する家庭と社会は、永遠に滅亡することなく発展するのです。今日、私は、私たち女性がこの真の愛の実践を通して、平和世界を成し、価値と道義の新時代を開くためには、次のような三つの次元を考慮しなければならないと思います。
天の代わりに信じられる母、妻、女性
第1に、私たちは、子女たちが、神様の代わりに信じられる母にならなければなりません。母の愛は犠牲です。したがって、私たちはこのような母の犠牲的な愛によって、罪悪に苦しみ、あらゆる退廃によって枯れていく生命を回生させることができなければなりません。
第2に、私たちは、夫が、神様の代わりに信じられる妻にならなければなりません。夫に向かったまっすぐな貞節がその解答です。妻の貞節は私たち固有の美徳です。このように見る時、私は、夫の文鮮明牧師が「人類始袓アダムとエバが『善悪の木の果を取って食べるな』と言った神様の戒めを破って犯した原罪は、ほかでもない愛と血統の秩序を破壊した不倫なる性犯罪である」と明らかにした「統一原理」の教えこそが、人類をこの不倫と退廃の沼から救出し得る福音中の福音であると思います。この教えで結ばれる統一教会の祝福結婚こそが、世界をお救いになる神様の真の愛のみ手であることを万世界に宣布せざるを得ません。
第3に、私たちは、国家が、神様の代わりに信じられる女性、同胞の娘にならなければなりません。娘として守るべきことがあるとするならば、それは純潔です。娘が親を最も喜ばせることは純潔を守ることです。家庭と社会と国の平和は、どこで手に入れるのでしょうか。アジアと世界の平和は、どこから何を中心として成されるのでしょうか。政治家や経済人が主唱する政治や経済で成されたり、国際的な会議や交流を通して成されたりするのではなく、愛の宿る家庭から平和が芽生えるということを悟らなければなりません。
特に、このような真の家庭が一つになった韓国の「アジア平和女性連合」は、分断された韓半島の南と北の血脈を、神様の真の愛でつなぐ統一運動を積極的に展開しなければなりません。ひいては、私は「アジア平和女性連合」を始発点として、私たちと志を同じくする世界の女性たちと共に、五大洋六大州に「世界平和女性連合」を結成するために努力するつもりです。そうして、ついに「世界平和家庭連合」を創設することによって、地球星全体に神様を迎えた理想を花咲かせる平和の世界が成されるようにする道が、きょうこの全国大会の目的になるのです。この神聖なる課業のために、私たちはより一層頑張って積極的に努力を傾けましょう。