320.韓鶴子総裁御言選集3 天一国と私たちの使命
第3巻 第20回
第2部 神様と人類の希望 真の父母
7. 天地人真の父母定着実体み言宣布 (その1)
*このみ言は、2010年7月8日、天地人真の父母定着実体み言宣布大会で文鮮明総裁が語られたもので、その後、韓鶴子総裁が2011年5月11日にイギリス、ロンドンの国会議事堂で宣布なさった。
今大会に参席された貴賓の皆様。新しい大会でお会いできて、心からうれしく、感謝いたします。
私がきょう皆様に宣布するみ言は、真の父母の生涯で全ての復帰摂理歴史の最終の終結と完成を宣布するためのものです。それが、今回の真の父母様の巡回路程であることを知らなければなりません。真の父母様が歩まれた道は歴史的な標本となる伝統であるがゆえに、皆様の生涯もその道を手本として歩まなければなりません。真の父母様が完成させたみ旨を相続し、完結させることを誓い、実践する家庭になることを宣布するのです。
私の夫、文鮮明総裁は、去る(2011年)(天暦)3月16日、第52回の聖婚記念日を迎え、罪悪と蕩減の先天時代を終了し、真の愛に回帰して新天新地を形成していく後天時代を宣布しました。
今回の巡回路程を通して後天時代の生活が展開される事を、皆様は心に刻まなければなりません。
真の父母様の血族である天上と地上の世界の全ての祝福の子女たちは、無形の神様と有形の神様、夜の神様と昼の神様、イエスの先祖からその理想の国、真の父母の先祖からその理想の国を完結するための全体的であり、最終的な宣布を心に刻まなければなりません。
真の父母様の生涯路程は、文総裁の自叙伝を通して皆様に全て公開され、皆様に伝えられています。今回の天地人真の父母定着実体み言宣布天宙大会が完結されるまでに、皆様は全員、真の父母の代身者、相続者となって、お父様がこの地上で生きておられる間、勝利の覇権を立てるため、生涯の必勝を記録した自叙伝と実績、下さったみ言、これらの全てのものを相続し、皆様の生涯も、真の父母と同じように必ずや勝利される事を祈願します。
皆様は、真の父母様がそうであったように、皆様の周囲の全ての親族と一族との天上との懸け橋となり、天の国へ一族を案内する縦的なはしごにならなければなりません。
尊敬する世界各国の指導者、そして内外貴賓の皆様!
公私共にお忙しいにもかかわらず、きょう、この摂理的な「天地人真の父母定着実体み言宣布天宙大会」に参席してくださった事に、私たち真の父母、真の家庭と大韓民国と、祝福を受けた天宙(霊界肉界)の食口の名により歓迎し、感謝致します。昨年(2010年)、世界百二十数ヵ国の最高指導者たち数千人が私たち夫婦の金婚式と戴冠式、そして新しい国連ビルにおいての聖和祝祭行事を光り輝かせるために満場の盛況をなして下さいました。もう一度、韓国全国民と全人類の名により、心から感謝を申し上げる次第です。
皆様、文総裁は既に昨年(2010年)、満90歳の誕生日を祝賀し、既に100歳に向かう忙しい摂理の一歩を踏み出しています。世俗的な観点から見れば、平均寿命の基準をはるかに超えて長寿を保っています。また、私たち夫婦は金婚の年を迎え、このように世界的規模の祝賀宴も開いています。摂理的な観点から見れば、昨年(2010年)は単純な金婚の年だけではありません。禧年です。
皆様、私たち夫婦は14人の子女を持ち、その中の5人がハーバード大学を卒業し、四十数人にもなる孫の中からも、すでに数人がハーバードで学んでいます。世界194の国と地域で、数百万人の善男善女たちが私たち夫婦を平和の王・真の父母として侍り、従っています。
私たち夫婦が一生の間、世界平和のために創設し、運営してきた世界的な規模の組織と機構も数百に及んでいます。宗教、社会、文化、体育、教育、言論など、多くの分野に天文学的な投資を行い、人類救援と平和増進のため、成功裏に発展させてきています。
ここまで来れば、「一人の人間として、万人の祝福の中で自らの人生を振り返り、満足して余生を楽しむ資格がある」とたたえる事でしょう。「あらゆる重荷を全て下ろして、もう心ゆくまで天と共に“人生90年の成功”を誇って暮らしなさい」と言うでしょう。しかし、私たち夫婦の生涯は、世俗的な目で見るそのような次元の人生ではありません。人類の縦的真の父母であられる神様の印を受け、実体の真の父母の使命を完遂しなければならない私たち夫婦は、今、実体の天一国完成までの最後の3年を残し、いつの時よりも深刻な日々を生きています。
90年の人生を捧げて生きてきた文総裁の生涯は、ひとえに天宙の真の父母であられる神様を解放してさしあげ、父母の位置を取り戻してさしあげ、死亡圏であえいでいる人類を救い、神様の懐にお返しする事でした。このみ旨のため、文総裁は独りで万難を貫いて勝利し、父母を失った孤児の身の上に転落した無知蒙昧な人類を導き、この世界の救援の道を歩んできました。人類始祖の堕落によって偽りの血統を伝授された人間は、誰もがサタンの束縛から抜け出す事ができないまま、今も暗闇の中をさまよっているではないですか?65億の人類を導き、地上天国創建の道を歩んでいく私たち夫婦の人生が、どうして深刻でないことがあるでしょうか。
創造的3段階
皆様、神様は人間をご自身の子女として創造されました。絶対、唯一、不変、永遠の本体であられる夜、昼の神様がご自身の愛を魂として吹き込み創造した人間始祖もまた、堕落しなかったならば、神様のような基準まで霊人体も完成し、絶対信仰、絶対愛、絶対服従の道理を尽くして永生するようになっているのです。
しかし、不幸にも人類は堕落の末裔となって暮らしています。したがって人間は、誰彼を問わず、真の父母様を通じた重生、復活、永生の3段階の祝福を経て生まれてこそ、完成した人生を送る事が出来るようになるのです。言い換えれば、重生は個人的基準の生まれ変わりであり、復活は家庭と国家的基準の生まれ変わりであり、永生は世界的基準で全人類が共に完成し、平和の王・真の父母様をお迎えして地上・天上天国を創建し、神様の祖国で永生する事を意味します。
そして、霊界で暮らしている皆様の先祖たちまでも無形として臨在される神様の実体として、万生万事を実体主管しておられる真の父母様の時代を迎えて、既に地上に再臨し、重生、復活、永生の3段階祝福を経て、真の父母様の本体論教育、すなわち絶対性教育を経てこそ本然の聖和圏に進んでいき、地上で天一国市民の資格を確保できるようになるのです。
私たち個々人の人生を見ても、3段階の人生を簡単に知る事ができます。人間は誰もが、まず神様の恩寵と祝福を受けた真の家庭を通して真の父母の愛によって新しい生命が育まれ、十月十日という長くて短い期間を母の胎中で過ごすようになります。意識水準がどの程度であれ、私たちは例外なく胎中の十月十日の期間を経るようになります。電気炊飯器の中より狭い空間でも、その中で私たちの人生は宇宙空間よりももっと大きな第1段階の人生を経験するようになります。
第2段階である地上の人生としての誕生はどうですか?未知の世界に向かう幼い胎児の身悶えする姿を私たちがどうやって筆舌で描写し尽くす事が出来るでしょうか。より大きく広い世界、腹中世界では想像も出来ない新しい次元の世界に向かって出発する新しい生命の産声は、百年の大計を約束する新しい時間と空間の祝福であり、歓喜です。今日、全ての皆様は、この第2段階での人生を祝福されて生きています。十月十日という時間が100年に延びただけで、私たちには行くべき道が、まだ残っている事を忘れないで下さい。胎中での意識基準は全て忘れて、より高い意識とより広い空間で心ゆくまで人生を楽しんでいると思うかもしれませんが、皆様には永生に向かう最後の段階がさらに残っているのです。
第3段階が正に私たちが完成して、入っていって暮らす永生の世界、すなわち霊界です。堕落した後裔である人間としては想像も出来ない未知の世界です。時空を超越して暮らす世界です。腹中の胎児が地上界を想像する事が出来ないように、地上界で空気を呼吸して生きる肉身を持った人間では、霊人体として生まれ、真の愛を呼吸して生きる霊界での人生を容易に理解する事は出来ないのです。
皆様、死に直面すれば、人間は不安で震えるようになります。恐怖を感じるようになります。それは、死が何を意味するのかが分からないからです。不幸にも人類歴史が6000年の期間を経てきながらも、誰一人として死に対する真実を明確に教えてくれた人がいませんでした。しかし今、歴史の終末期になり、人類の真の父母が、初めてその天の秘密を明らかにして下さったのです。
皆様、「死」という単語は神聖な言葉です。悲しみと苦痛の代名詞ではありません。それで、真の父母様がその単語を「聖和」という言葉に換えて発表しました。地上界の人生を花咲かせ、実を結び、穀物を抱いて歓喜と勝利の世界に入る時が霊界入門の瞬間です。喜ぶべき瞬間です。心ゆくまで祝賀し、送り出してあげるべき時です。悲しみの涙ではなく喜びの涙を流してあげるベき時です。聖和式とは、このように神聖で崇高な儀式です。神様の懐に入って侍り、永生を楽しむために行く第一歩なのです。新婦が嫁いでいくその瞬間よりも、もっと胸躍らせて興奮すべき時です。
このように貴い永生への門を開くために、私たち夫婦は、昨年(2010年)3月18日、ニューヨークの国連本部において、最近、永眠した世界的平和指導者たちに聖和式を催してあげました。かつて韓国動乱の時、文総裁が収監されていた興南刑務所を爆破し、総裁の命を救ってくれたアレクサンダー・ヘイグ元アメリカ国務長官をはじめとして、ノーベル平和賞を受賞した韓国の金大中元大統領、最近発生したハイチの大地震による惨事で殉職したヘディ・アンナビ国連ハイチ安定化派遣団団長と隊員百数十人、平和の大統領として世界に広く知られたカラソ元コスタリカ大統領、不自由な体でありながら人口が2億を超える大国インドネシアのために生涯、身を捧げ献身したワヒド元大統領、ゴルバチョフ元ソ連大統領とレーガン元アメリカ大統領の出会いを仲介し、冷戦の終息に共に功を立てたヘルマンソン元アイスランド総理、イスラム圏の代表的碩学として尊敬されたセネガルのハセンシセ氏、11億のインド人から“和解と平和の大使”として称えられたシンヴィ大使たちです。
そのほかにも最近、韓国では哨戒艦「天安」沈没によって将兵たち46人が不意に戦死しました。私たち夫婦は昨年(2010年)4月、韓国での主要都市巡回講演を通して、その無念なる犠牲将兵たちのために聖和祝福の恩賜を施してあげ、その後にもアメリカのラスベガス大会では、日本の歴史上最後の将軍(武将)として、17世紀に日本列島を統一した徳川家康の17代後孫、ドクター・レイコ・カワサキの聖和祝福をなしてあげたりもしました。その方は、生涯与える人生を生きて最近聖和したラスベガス出身の女医であり、今後、韓国と日本、アメリカ、さらには世界平和実現のための政治・経済等、諸般の問題などを解決するのに大きな役割を果たした方なので、このように神聖な聖和祝福の隊列に参与するようになったのです。
指導者の皆様、しかし、先に列挙した方々の生涯がたとえ利他主義と博愛主義に立脚した偉大な人生であったとしても、人類始祖の堕落によって神様との父子の関係が断絶した現世界では、真の父母の祝福結婚と聖和祝福なくしては、永生の世界は保証されないという事を肝に銘じなければなりません。
皆様、今この時代は、天が「天暦」を宣布した時代です。深刻な時代です。65億の人類の永生に責任を持つ「天印」を持って来られた人類の真の父母様の教えに従わなければ、生きる道がない時が来ました。皆様全員が真の父母様の名を満天下に宣べ伝え、誇り、たたえるべき時です。真の父母様が出現した韓民族の伝統と精神を尊敬して受け継ぎ、天の伝統を定立して国連と65億の人類が一つになり、世界平和を定着させる時が来ました。皆様は、すでに「天暦」の出発とともに貴い天国の民の理念を伝授してくれる旗を高く掲げ、神様の解放と人類の救援を祝賀する聖なる礼式が聖和祝福式であるという事を忘れないで下さい。
そうして、真の愛を根として家庭理想を完成し、神様と人間が、そして天上の霊界と地上の肉界が完全に統一された太平聖代の世の中を開いていかなければなりません。万国に光り輝かせる事の出来る祝福と聖和の鍵を下さり、天一国の伝統を立てるようにして下さった神様と真の父母様に、大いなる感謝を申し上げなければなりません。
このような貴い生命をただ同然に私たちに恩寵として与えて下さった神様と天地人真の父母様に、私たち全員で感謝の拍手をお送りしましょう。
神様のもとの一つの家族
貴賓の皆様、それでは、今日の人類が行くべき道はどこにあるのでしょうか。今も世界の至る所で戦争と疾病、飢餓、そして自然災害によって無辜の人命が、毎年数千万人ずつ犠牲になっています。宗教、政治、教育、文化、思想など、どの分野を見渡してみても、個人はもちろん、集団にまで極度の利己主義的我執の沼にはまり、徹底して門を閉じ、鍵を掛けています。疎通のない不通の世界に転落してしまったのです。
結局、人類の諸般の問題は、真の父母である私たち夫婦が天から受け、一生の間、主唱して教育してきた“神様のもとの一つの家族”思想、すなわち真の愛の教えによって解決せざるをえません。この思想こそが人類に平和と幸福の道を探し出してあげられる唯一の道なのです。
皆様、今日、私たちが生きているこの時代は、歴史的な大天宙的革命期です。歴史を変え、霊界と地上界を一つにして、神様が太初から願ってこられた理想天国をこの地上に創建しなければならない大天宙的革命期です。これ以上、延期したり、延長する時間はありません。天は既に、2013年1月13日を“基元節”として宣布しました。実体的天一国の始発であり、起源となる日が正にその日なのです。2年も残っていません。
したがって、人類は今、天の命令に謙虚な姿勢で従順にならなければならない時です。平和の王であられる神様の実体として地上界で摂理を経綸している真の父母様の導きに従い、残った2年間を全力投球、死生決断をしなければならない宿命的な時が、今日の私たちの前に近づいて来たのです。霊界の全ての善霊たちも総動員され、皆様よりも一歩先に立って再臨して走っています。
韓民族の使命
皆様、億劫(一劫の億倍、極めて長い時間のこと)の時間と精誠を注ぎ、御自身の子女として創造した人間が、堕落によってサタンの血統を受け、暗闇の中に隠れてしまったその瞬間から、神様が受けられたその苦痛がどれほど大きいか御存じですか。骨がきしみ、身が震える凄絶な苦痛の中で数千、数万年を耐え、待ってこられた皆様の父が、どれほど長く険難な蕩減のトンネルを経てこられたか、考えてみましたか。このようなかわいそうな父のために、一瞬でも涙を流してみた事があるのかという事です。
皆様、神様は、数千年間、静かに韓民族を育て、準備させてきました。2000年前、御自身の独り子イエス・キリストをこの地に送られ、彼を通して人類を再び救援しようとされた歴史を皆様もよく御存じでしょう。しかし、あまりにも悲惨な結果に終わってしまいました。イエス様をメシヤとして受け入れ、絶対信仰と絶対愛、絶対服従の道を行かなければならなかったユダヤ教の指導者たちとイスラエル民族が、かえって彼を十字架の道に追いやってしまったではないですか。しかし、「成し遂げられた」(ヨハネによる福音書19章30節)という霊的救援の一言を再び静かに残して忽然と逝かれたイエス様の再臨は、悲しくも2000年間の準備を経て、ついにこのはるか遠い韓半島で実を結ぶようになったのです。
韓民族は、昔から神様を先祖の中の最高、最上の先祖として崇め敬って生きてきた天孫民族です。ただおひとりであられる万人の先祖、その方を「ひとりのおかた」、すなわち「ハナニム」と呼び、主人(夜と昼の創造主)として侍ってきたのであり、したがって、全ての数の根源も「ハナ(一)、トゥル(二)」から始まったのです。このような「ハナニム」を原初の先祖として侍ってきた民族なので、韓民族の精神と伝統の中には、共生、共栄、共義の精神を超えた霊人体として生き、存続してきたのです。5000年を超える歴史を守ってきながらも、他の国と民族を侵略したり略奪したりしない「弘益人間」(広く人間世界に利益を与えること)の血脈が通っている選民です。
更に、韓国の歴史の中には、人間の人生の根本徳目となる孝と忠と烈の魂が息づいています。
花のような乙女の年頃に自らの身を海に投げ出し、年老いた父の目が見えるように願った孝女・沈清の真の孝誠こそ、父母に侍って暮らす韓国人の孝の基準です。夫との約束を天のように敬い、命を差し出すところまでいった春香の哀切な愛と志操は、全ての韓国女性たちの人生の見本となっています。自らを捨て、王と指導者たちの前でも、白衣従軍として命を懸けて、国家と民族を救った李舜臣将軍の不撓不屈の忠誠こそ、韓民族の誇りであり、気概です。
このような崇高な伝統は、偶然に歴史上に現れた単なる事件ではありません。天がこの民族を準備し、その伝統の上にメシヤを立てるための基台摂理だったのです。
そして、ついにこの韓半島の精気を受けて、人類の真の父母であり万王の王が、天の印を受けて顕現されるようになったのです。